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議会質問から➎…がん検診等の受診料見直しと基準

 「議会質問から➎」は、がん検診等の受診料見直しと利用者負担の見直し基準についてです。

 言うまでもなく、「がん」は日本人の死因の第1位、3人に1人が「がん」が原因で亡くなっています。早期発見と予防に「がん検診」が果たす役割は大変大きなものがあります。国では、「次期がん対策推進基本計画」において、低迷するがん検診の受診率について、対象を40~69歳(子宮がんは20~69歳)に絞った上で、「5年以内に50%を達成する」数値目標を盛り込むようです。

 市民のがん検診受診率は、肺がん35.8%、胃がん40.7%、乳がん33.2%、子宮がん32.2%、大腸がん38.2%(いずれも推定値・H21年度調査より)で、長野市健康増進計画「新・健康長野21」で設定している目標の50%達成は、かなり高いハードルとなっています。
 市民の健康を守り、増進する観点から、がん検診受診率の向上策を中心に、受診料の見直し問題を取り上げました。

◆胃がん・子宮がんの受診料値上げ、考え直す余地はないのか
 がん検診等の利用者負担の見直しのポイントと課題は2月4日付のブログに掲載してきたところですが、質問で取り上げました。
 見直しでは、乳がん、前立腺がんなどの受診料は軽減されるものの、胃がんと子宮がんの検診は負担増になります。市の経費は約400万円削減されると試算されていますが、保険診療に切り替える肺がん精密検査の経費180万円を差し引けば、市の経費は実質220万円の減に止まります。
 考え直す余地は残っている、市民の健康を第一に、受診率の現状を考慮し、受診率向上にしっかり取り組むべきであると質しました。

◆「医師会と協議を重ねた結果、理解を」と保健所長
 市側は、「各種がん検診等の受診料は統一的な算定基準を定めていないため、均衡が図れていない。統一的な算定基準を設け、算出根拠を明確にすることに主眼を置き、関係医師会等と協議を重ねた結果」であり、「理解をお願いしたい」と答弁。
 この問題については、兼ねてから一般質問でとりあげ、「がん検診の受診率向上を最優先させ、受診料の値上げは凍結すべき」と主張してきました。
 今回の見直しは「工夫の跡が見える」と一定程度評価はしていますが、胃がんや子宮がんの負担増は何とかできないのかとの想いは残ります。

◆受診率向上に向け、個別案内・受診啓発を
 「市民の健康第一」を考え、検診対象者個別に通知し受診を促進するという方法を試行してみてはどうかと提案。
 これに対し市側は、「効果的な手法の一つ」としつつも、「無料クーポンによる個別受診勧奨をしても、大幅な受診率向上に結び付かない現状や、企業等で検診の機会がある市民や人間ドッグ受診の市民など、市の検診の対象外の市民を把握する方法がないため、必要のない多数の市民に受診勧奨してしまうという課題がある」として、困難であることを滲ませました。
 受診率向上に向け、医療機関でポスターによる啓発は新年度から実施することを明らかに。また、「今後、無料クーポンによる効果、受診状況を踏まえながら検討するとともに、全戸配布の冊子『各種検診のご案内』を工夫したい」としました。
 どんな工夫がされるのか、受診率向上につなげられるのか、チェックしながら見守りたいと思います。

◆市職員人件費を除く新基準で利用料等の見直しを
 今回のがん検診受診料の見直しでは、総コストから市職員の人件費分を除外し算出する新しい基準が採用されました。
 これまでの利用者負担の見直しでは、負担の公平性を図る観点から市職員の人件費を含めた総コストを基準に負担割合を設定し、利用料を値上げしてきました。納税者の視点から考えれば、市役所の人件費は税金で賄われているわけですから、人件費分も含めて利用者負担に転嫁することは二重負担を強いる問題点を内包しています。
 例えば、成人学校の受講料で考えると、当時の試算では成人学校の総コストは8,500万円、内人件費等は4,000万円でした。人件費等のコストを除くと受講料は値上げ前の4,000円水準となるのです。成人学校受講料の段階的値上げで、受講生は今や、値上げ前の7割・7,000人に減少してしまっています。市民の活力が減退していることは間違いありません。
「利用者負担の見直し」の見直しを強く迫りました。

◆「がん検診と施設利用料は異なるから、見直しは予定しない」と答弁
 しかし、市側は「がん検診の場合と一般的な施設利用料とは異なる」と答弁、「見直しの見直しは予定していない」としました。
 これには全く説得力がありません。がん検診受診料を体育館や公民館会議室の使用料と一緒にするつもりはありませんが、事例として挙げた成人学校受講料は、一般的な施設利用料ではなく、「講座」のサービス対価であり、「検診」のサービス対価と質的に同一のものであると考えます。

◆「見直しの見直し」になお努力
 市は「経済的弱者や高齢者、子どもを持つ家庭などへの配慮や家計への影響など十分に考慮する」ことを強調しますが、利用者負担の見直しの統一的基準は、もはや統一基準でなくなっています。
 こうした現状を踏まえ、総コストから役務提供費である物件費や職員人件費を除く新しい基準作りに、なお努力していきたいと考えます。

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