久石譲・市芸術館監督、辞任を表明

8日午後、長野市芸術館の初夏イベント、アートメントNAGANO2018のオープニング・ガラ・コンサートに妻と出かけました。

「クラシック界を席巻する旬の若手トップ・アーティストたちが長野市芸術館に集結!」と謳われたコンサート、久石譲・芸術監督のピアノや宮田大さんのチェロ、三浦一馬さんのバンドネオンの音色を愉しませていただきました。

ところが!です。

終盤に差しかかったところで、久石芸術監督が3回目となったアートメントNAGANOを振り返り、自らが結成した長野チェンバーオーケストラによるベートーヴェン交響曲全曲演奏会が「第九」で完結することを紹介したかと思うと、突然「今年で(契約期間の)5年間の任期満了となることから、ここで辞める。最後のアートメントとなる」と芸術監督の辞任を表明。

「何を突然!」という想いで聞くことに…。
メインホール会場では“ざわつき感“こそありませんでしたが、突然のことでピンと来なかったのでしょうか…。

夜のSBCニュースの報道によれば市芸術館の山本克也総支配人も承知していなかったようです。

芸術監督をやめることは勝手ですが、芸術館オープンから3年、「音楽を日常に」と新しい芸術文化の地平を切り開いてきただけに、この新たな地平を持続的に継承発展させることを考えると、余りにも勝手な所作だと受け止めるのは私だけではないと思います。アーティスト故の成せる業なのでしょうか…。

芸術館の指定管理者である(一財)長野市文化芸術振興財団にとっても「青天の霹靂」でしょう。

財団を含め新しい総支配人との間に確執があったのでしょうか。
チェンバーオーケストラはどうなるのでしょうか。

いろいろ考えてしまいますが、考えようによっては、文化芸術の社会包摂機能を重視しマネジメントをしっかり考える文化芸術財団の新たな態勢の再構築の切っ掛けになるのかもしれません。

余談ですが、コンサート終了後のクロークの案内についてスタッフに苦言を呈しました。
私を含めクロークに傘を預けていたのですが、ホールからエントランスへの流れが二つになり、合流がうまくさばけず、待ち時間が長くなるという事態に。結構イライラ感が漂っていました。

クロークへの順番待ちを一つの流れにするようなスタッフの誘導が不可欠です。
おもてなしの気持ちが不足していると感じます。
クロークだけでなく、鍵付きの傘置きの配置も考えて良いのではないでしょうか。

もう一つ。2階席の座席案内についても、シートの座席番号をわかりやすく明示できないのか(通路や通路沿いの座席に座席列の明示)という指摘をコンサートを鑑賞した知人から伺いました。

あともう一つ。SBCニュースでは、コンサートの模様、久石氏のコメント場面を映像で流していました。許可を取っていたのでしょうかね…。観客には撮影厳禁が徹底されていたのですが…。

財団事務局に伝えたいと思います。

それにしても、久石芸術監督の辞任表明の余波は大きいものとなります。

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