芸術館メインホール…舞台の見える率、平均74.2%に改善されたとするが…

 26日午前、芸術館メインホール2階席のステージが見えづらい席=見切れ席の改善・改修工事が完了し、議員に対する現地説明会が行われました。

舞台の見える率…平均値では7割超に

 最低でも舞台の7割が見えるように改善工事を行うとされていたもので、舞台が見える割合が、改善工事前では平均48.2%だったのに対し、改善工事後では平均で74.2%にまで改善されたとします。

舞台床面の見える割合とは=着席時の目線の高さを1.1mとして、座席から音響反射板が設けられた舞台床面が見える割合を%で示したもの。

 改善工事は、座席を18㎝、23㎝、26㎝かさ上げするというもので、通路部分もかさ上げされました。

座席と通路のかさ上げ。座面は26㎝の下駄をはいています

座席と通路のかさ上げ。座面は26㎝の下駄をはいています


 下図は配布資料より。座席の上部の()内が見える率。わかりづらいかもしれません。

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7割見えない席が16席残る

 しかしながら、平均値では7割を超えるものの、見える率が7割に届かない席が、片側で8席、両側で16席残ることになっています。
 最低は32列9番目席の62.8%で、32列・33列・34列の通路の両側の席が60%台です。

 下の写真は、33列9番目の席から見える舞台の様子です。見える率は63.4%の席です。音響反射板が下りていない状態ですが、数字上の見える率と実際に見える体感率には差がありそうです。
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 しかも、前席に人が座ると、より見えづらくなってしまいます。

 そもそも「最低でも7割見えるように改善」という方針に合理的な理由があるわけではありません。
 市側は、安全性と鑑賞性の折り合いを考慮したベターな改善工事であるとした上で、今後、見えづらい席のチケットの販売方法(販売しないという対処も含めて)について文化芸術振興財団で検討されるとしています。

かさ上げした様子。段差が増えることに

かさ上げした様子。段差が増えることに

設計事務所、工事費の開示に応ぜず

 改善改修工事は芸術館を設計した槇設計事務所の負担で行われました。
 市議会総務委員会等において、工事費用の情報開示を求めてきましたが、設計事務所側が部内情報を理由に開示に応じないとのことで不明のままです。

 公共工事において、改修費を明らかにしない姿勢には納得がいきません。設計者側の不透明な隠ぺい体質を感じます。

まだまだ改善の余地残る

 今日の現地説明会では、通路階段部分の照明による安全確保や座席・通路の点字表示について質問しました。
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 通路階段部分には蓄光(光を蓄えて一定時間光るもの)部品を設置するとのこと。
 座席の点字表示は、障がい者の皆さんへの対応は財団側が付き添い案内対応するとして、表示を設けていないとのことです。障がい者を介助案内するスタッフの確保と、介助研修の有無については、改めて確認するということでした。

 どういう方法がベストなのか、きちんとチェックしたいと思います。

 5月3日には竣工式が行われ、8日にこけら落とし公演を迎えます。
 安全性と鑑賞性の確保をめぐる問題は、残念ながらまだまだ続きそうです。
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芸術館の運営にも課題が

 3月市議会では、新しい芸術館の附属設備からハープが除外されることが論点に。
 経済文教委員会委員長報告の中に「練習等のために、ハープやティンパニーなどの大型楽器を利用者自身が持ち込むことは、運搬や搬入搬出作業など大きな負担が伴うことから、ハープ、ティンパニーなどの大型楽器について、利用者のニーズについて調査を行った上で、配備する方向で検討するよう要望する」よう盛り込まれました。
 また、舞台設備や附属設備の利用料金についても改善を求めています。

 さらに、一般財団法人長野市芸術文化振興財団の運営をめぐって、運営等に関わる市民の皆さんから、不透明さを指摘する意見もいただいています。
 芸術館の指定管理者である市芸術文化振興財団には、長野市から3億8,600万円を支出し芸術館の運営等を任せることになっています。
 財団としての多彩な自主企画、オープニングイベント等には大きな期待を寄せていますが、その運営に透明性は不可欠です。
 
 会派として調査しチェックすることにしています。