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子育ち・子育て対策特別委員会の視察より➌~活かしたい点~

 特別委員会で行政視察の内容をまとめるにあたって、いわば感想・意見として提出したものです。

★学びたい点、長野市政に活かしたい点

(1)子ども・子育てに関する条例について
 世田谷区・浜松市・高松市における「子どもに関する条例」では、児童の権利に関する条約に基づく「子ども権利条例」の視点から考えると、子どもの権利の規定や子どもの人権侵害に対する相談・救済機関の開設という点で、世田谷区の「子ども条例」と浜松市の「愛国心」までをも盛り込んだ「子ども育成条例」は対極にあり、高松市の「子ども・子育て条例」が、市自ら「折衷案」という通り、それらの中間に位置する。議論を経て全会一致で可決した事例は議会の議論のありようとして学びたいところではある。
高松市議会で論点となったとされる「子どもの権利の規定」と「保護者の役割・責任」は、子ども・子育てに関する条例制定では避けて通れない論点である。長野県が制定しようとする「子育て支援条例」における意見交換会でも、同様の事柄が論点となっている。
県条例の意義と課題、市として県条例をどう活かすか、さらに市独自のどのような条例制定をめざすのかを考える際に、それぞれの特徴ある条例に学んだ意味は大きい。
県が制定する「子育て支援条例(案)」は知事の公約である「県子ども権利条例の策定」を出発点にしているものであるが、議会等の意見により、「子どもの育ちを支える仕組みづくり」に軌道修正され、子育ち・子育てを総合的・継続的に支援する条例という性格を持つ一方で、「子ども支援センター(仮称)」という総合相談窓口の開設や、子どもの人権侵害に対する救済機関である「子ども支援委員会(仮称)」が盛り込まれている。
 子育て・子育ちを重視し、総合的な支援施策の体系を形成する基本条例としては意義がある。
 しかし、そもそも「子ども権利条例」は、国際条約である「児童の権利に関する条約」に基づき自治体で取り組まれているもので、子どもを権利主体として位置づけ、意見表明権・自己決定権を保有しているとの認識に立ち、子どもにとって「最善の利益」が保障されなければならないことを骨格とするものである。子育てを支援する理念条例とは、いささか趣旨が異なることをしっかり押さえておく必要があろう。
 3市のそれぞれの条例の基本理念・目的を比較するとともに、児童の権利に関する条約の理念・目的や、例えば川崎市の子ども権利条例の意義などについて学び直し、長野市議会としての共通認識を形成していくことが重要であると考える。

(2)子ども・子育ち・子育てに関する相談機能の強化について
 世田谷区の子どもの人権擁護機関「せたがやホッと子どもサポート」の制度・体制は参考にしたい取り組みである。特に区長と教育委員会の両執行機関全体に及ぶ制度設計と独立性を持つ第三者機関となっている点は特筆されるべきであろう。長野市の場合、長野県が設置することになる「総合相談窓口」や「人権救済機関」のあり方に左右されるが、中核市の事務となる児童相談所の開設と合わせ、子どもの総合的・一元的な相談窓口、子どもの人権侵害に対する救済機関のあり方について、早急に対応を考えることが重要である。

(3)世田谷区の新BOP事業
 長野市の「放課後子どもプラン」に相当する放課後対策事業であるが、「遊びの場」と明確に位置付けるBOP事業、直営という職員運営体制、定員を設けない設定、専用室対応(エアコン完備)は、長野市における施策展開に活かしたいところである。「遊びの基地」とされるBOPの現場を訪問したかった。

(4)松戸市の子育てコーディネーター制度
 市の資格認定により子育て支援拠点への信頼度を高める効果があると思われる。専門機関につなぐことを役割としているが、むしろ、ワンストップで相談の解決の糸口が見つけられるようなシステムが望ましいと考える。身近な子育て拠点にも足を向けられない子育て世代へのアプローチ・支援がより重要ではないかと考える。

(5)浜松市のNPOとの協働による「子育て支援サイト」
 長野市に導入を考えたい仕組みである。現役子育て世代のパパ、ママの視点に重きが置かれている点を活かし、様々な子育てサークルをつなぐようなサイトの立ち上げから考えられないか。
 また、NPOとの協働についても考えさせられるケースであった。NPOの活動目的は様々あるが、いわば行政の仕事の隙間を民間の柔らかい発想で補い、効果を生み出すことに存在意義がある。行政の下請け機関であってはならないというのが基本である。この情報サイト開設に携わった情報政策課の言を借りれば「市民団体やNPOは間違っても行政の安い下請けなんかじゃない。行政だけでは実現できない目的を達成するためのパートナーであることを忘れるな!との警告からスタートした事業であることが紹介されている。しかし、「職員の異動や12市町村による合・政令市移行に伴い、対等なパートナーに対する勘違いをした対応をとる関係課や行政職員が出てきている。行政だけではできないことを実現するために民間と行政が対等に協力し合う。その市民協働の本質を理解し、敬意を払うことができる。行政側の体質を改善していくことが最大の課題」と振り返っている。
 長野市においても、NPO等に対し「行政の安い下請け」と思い込んでいないか、本当の官民協働を実現し得ているのか、自戒を求めつつチェックしていくことが必要である。

(6)高松市の「高松型こども園」
 公立幼稚園の存在、中山間地域では幼保一体化によって児童減少に対応できる高松市的事情が背景にあるものの、長野市の中山間地域における保育所の維持、保育・教育機能の存続を考える上で、長野市型こども園のあり方を考える必要性を痛感した。具体策はないが、十分に検討する必要がある。

(7)高松市の「芸術士派遣事業」
 面白い試みだ。保育所時代から、自由な表現活動を体験することで、文化芸術活動のすそ野を広げることにつながると思うからだ。課題は継続性にあると思われる。小学校・中学校を通じても自由な表現活動を体験できるような仕組みとして、新しい仕組みが考えられないか、問題意識を持ちたいと思う。
content/uploads/2014/02/IMG_0569.jpg” alt=”岡山から高松に向かう瀬戸内海上で。夕日に遭遇。” width=”640″ height=”480″ class=”size-full wp-image-4704″ /> 岡山から高松に向かう瀬戸内海上で。夕日に遭遇。[/caption]

高松市内の歩道整備の状況。歩行者と自転車道の区分。 高松市内の歩道整備の状況。歩行者と自転車道の区分。/caption]
[caption id="attachment_4706" align="aligncenter" width="640"]高松駅前の宿泊ホテルから。朝日です。 高松駅前の宿泊ホテルから。朝日です。


これもホテルから。琴平電鉄の高松駅です。

これもホテルから。琴平電鉄の高松駅です。

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