長野市のシンボル決定過程に残る不透明さ

 ながのシティプロモーション実行委員会が決定した長野市のシンボルとなる「キャッチフレーズ」と「ロゴマーク」について、その決定過程の不透明さに疑問を呈してきたところですが、総務委員会で事実経過と問題点を質しました。
 *140529ブログ「ながのご縁を~信都・長野市」…不透明な決定過程

「実績を踏まえた」随意契約
 キャッチフレーズやロゴマークについて、昨年1月以来、庁内ワーキング会議や実行委員会ワーキングチームで検討してきましたが、選定根拠が弱いことから「プロが政策にかかわるべき」との結論となり、今年1月9日の実行委員会ワーキングチーム会議で「過去の本市等におけるブランディング(原義は「焼き印を入れること」の意。経営・販売上の戦略として、ブランドの構築や管理を行うこと)の実績を踏まえ、『㈱おくとプロ』に依頼することとなった」とします。「実績を踏まえた決定で随意契約であっても問題はない」とするものです。

ホームページを持たない広告会社=「おくとプロ」
 制作依頼をした「㈱おくとプロ」(所在地=東京都中央区銀座)という広告会社は、調べたところ自社のホームページを開設していません。このこと自体、信頼度に疑問が募ります。
 同会社は、これまでに「エコール・ド・まつしろ」のマーク、長野市農業公社のブランドマーク「ながのいのち」、信州北回廊の観光プロジェクトのブランドマーク「善光寺発 信州北回廊」などを手掛けているそうで、これらのデザインそのものは斬新で私も評価しているところです。
 しかし、成果品が素晴らしいからといって、制作依頼・選定過程をあいまいにすることはできません。

デザイン料は367万5千円
 キャッチフレーズ・ロゴマークの考案料は367万5千円。「額」そのものは相場から見ても高いものではないと思われますが、実行委員会への市費負担は約1,219万円に上ります。

何故、公募方式をとらなかったのか
 「コンペ方式やプロポーザル方式を検討すべきだったのでは」という質問に、明確な答えはありません。「実績を評価し依頼したもので理解を願いたい」との答弁が繰り返されるだけでした。
 また、「キャッチフレーズにある『縁』を頼りにした随意契約で、特定事業者を利することになりはしないのか。市の契約規則に合致しているのか」との質問には、「契約規則に則っている。特定事業者を利するといったものではない」と答弁しました。

「説得力がないかもしれないが…」
 しかし、一連の質疑の中で企画政策部長は、上記のように答弁せざるを得ませんでした。公契約において「説得力がないかも」と言わざるを得ないところに、今回の随意契約の不透明さが象徴されています。悪意なき所作だと思いますが、反省材料にしてもらいたいものです。長きにわたり市民から愛されるべきキャッフレーズ・ロゴマークなのですから。

透明性の確保を強く要請
 疑問が晴れたわけではありませんが、最終的に、「今後、デザイン等の制作・決定がある場合には、しっかりとしたコンセプトをまとめた上で、コンペやプロポーザル方式等により事業を選定し、制作から決定に至る過程での透明性を確保するよう強く要請」しました。
 本会議における総務委員会委員長報告に盛り込まれることになりました。行政はしっかりと受け止めてください。