災害対応説明会…長野市議会、正常化へ

9月の市議会議員改選後、10月8日~9日に臨時議会を開き、新しい議会構成・議会人事をスタートさせた直後に襲った未曽有の台風19号災害。

市議会では直ちに、議長を本部長とする長野市議会災害対策連絡本部を設置し、災害対応にあたってきました。災害発生後、公式的に動いてきた議会の機関は「災害対策連絡本部」と「会派代表者会議」のみです。

市行政が災害対応最優先のシフトで動く中、市議会として当初予定していた常任委員会協議会をはじめ特別委員会の開催を中止するとともに、会派代表者会議で当面の議会活動の協議を進めてきました。

市議会も災害対応シフトで、避難所の環境整備やボランティアの受け入れ、災害ゴミの処理等の喫緊の課題を連絡本部につなぎ、市議会としての要望をまとめるとともに、それぞれの議員の立場で災害ボランティアへの参加や避難所の調査と改善活動等にあたってきました。

本日15日、長野市議会の災害対策連絡本部の各派代表者会議が開かれ、市議会として長野市に対し要望事項をまとめました。 会派ごとに喫緊に求めら...

相次ぎ、政策や災害対応の議会説明会

こうした中、11月5日には、被災後初めての「政策説明会」が開かれ、市側から喫緊の災害対応を柱とする47億7,000万円の10月専決補正予算をはじめ飯綱高原スキー場・アゼィリア飯綱の民間譲渡、長野スマート通勤応援月間の取り組みの中止などについて報告説明が行われました。

そして、11月7日には、全議員参加による「災害対応説明会」が開かれ、改めて被害状況の全容を共通認識にするとともに、避難所の運営やボランティアの受け入れ、被災者・生活再建、災害ゴミ、インフラの復旧・債券、産業支援などに関する取り組み状況を理事者から説明を受け、会派ごとに代表質疑を行い、一日も早い復旧・復興、生活再建に向けた協議を行いました。

3時間半の時間では、十分な質疑が行えなかったとはいえ、市議会全体で災害状況を把握し、災害対応にかかるそれぞれの分野において喫緊の課題について認識を共有しあう機会になったものと受け止めています。

改選後、初めての議会運営委員会

初めての議会運営委員会も開かれ、11月28日から予定される12月市議会定例会の運営について協議しました。

ようやく市議会が正常化に向け動きだすことになります。

この議会運営委員会では、12月議会定例会について、災害対応が長期化せざるを得ず、理事者側の議会拘束時間を短縮する観点から、議員の質問は会派代表質問に限定し、質問時間も30分に短縮、一日で切り上げる方針等を確認しました。

また、年明け1月に予定していた議会運営委員会、特別委員会の行政視察を中止することも決めました。

やむを得ないものと考えます。初当選議員の皆さんが初質問できないことは大変気の毒ですが、定例会の質問の時間短縮等の中にあっても、被災者のニーズに迅速・的確に応えられる災害対応をしっかりとチェック・提案することがより重要となっていると考えます。

災害対応…「市議会として」に重きを置いた対応を提案

この日の議会運営委員会で、改革ネットとして、災害対応について連絡本部や会派ごとの取り組みを超えて、市議会として災害の復旧・復興、被災者の生活再建に向けた課題をまとめ、市への要請活動はもとより、国・県への要請を行っていくことが重要であると問題提起し、議会運営委員会のもとにワーキングチーム等を設置し、要請事項等の検討・取りまとめを進めてはいかがかと提案しました。

新友会からも同様の趣旨の提起がなされ、14日の次回委員会までに素案を検討することになりました。

会派代表者で構成される災害対策連絡本部の位置づけとの整合性を図る必要もありますが、「市議会として」という点に重きを置いた活動展開になるよう具体的な提案を続けていきたいと考えます。

今なお、言葉を失う穂保地区

今日は午後に千曲川堤防決壊地点にある長沼支所周辺(穂保地区)を現地調査しました。復旧作業が進むとは言え、言葉を失ってしまう現況にあります。

奥のブルーシート部分が堤防決壊地点

ボランティアで連日活動する「Nファースト」の小林さんから現状と課題についてお話を聞き、片付けに奔走するリンゴ農家の皆さんの声も聴いてきました。深刻です。でも力を合わせ、生活再建、農業再建に取り組むことで明日を拓きたいと願います。

また、その足で昨晩に続き、自主避難所の豊野北公民館も訪問し、仮設住宅等の検討状況・申請状況等について聴き取るとともに様々な申請等にかかる生活相談に対応してきました。

今日の信濃毎日新聞夕刊一面です。豊野北公民館に避難されている皆さんの朝のラジオ体操の様子が大きく報じられ、避難所では大きな話題に。日ごろから顔を合わせている皆さんです。

待ったなしです。

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