3月議会を振り返って

「花冷え」というには、雪が舞い散り、身体に応える寒の戻りです。ご自愛ください。

県議選が始まったことで、新年度になってからの3月市議会定例会の報告となってしまいました。ご容赦ください。

3月25日最終日の議決などに関する報告です。

当初予算案に賛成、予算修正案には反対

3月25日、3月定例会は総額1505億円の2019年度一般会計当初予算案をはじめ、最終日に追加された財産区の管理委員の人事案など、市側が提出した58議案、諮問1件を原案通り可決・同意し、閉会しました。

所属する会派・改革ネットでは、当初予算案に賛成しました。

人口減少・少子高齢化が加速する中、増大する社会保障関係経費への対応、市民の生命財産を守る防災対策、公共施設マネジメントなどの重要・困難な行政課題に対し、事が起きてからの対処療法ではなく、あらかじめ備え、対策を図る「YOBOU」(予防・呼ぼう)を重点テーマにした新年度予算案について、「守る健康」とともに「つくる健康」に向けた健康寿命延伸・健康増進づくり、大規模災害等への減災の徹底、計画的な公共施設の再編、格差と貧困対策、地方財政の健全化に向け、抜本的な予防策の確立が問われているという問題意識を共有し、新規施策や拡充施策が市民の喫緊の必要度・満足度に応えられるものなることを期待し、賛成したものです。

共産党議員団と無所属議員1名から提出された予算修正案には賛成しませんでした。
修正案は賛成少数で否決となりました。

修正案は、中心市街地・南石堂町の西友跡地に商業施設とマンションを建設する事業への補助金2億5700万円を削除し、一部を福祉医療費の増額に振り分ける内容です。

これまでは、人権同和対策費の削減も盛り込まれてきていることから、同調することはなかったのですが、今回は人権同和対策費削減を盛り込まない内容です。

こうしたことから、共産党議員団からは賛同の呼びかけがありました。問題意識を共有できる部分もあるのですが、会派としてはこれまでの予算措置に賛成してきていることから、賛同は見送り、反対に回りました。

新年度が始まる中、予算が確実・適正に執行されるよう厳しくチェックしていく所存です。

「沖縄・辺野古の工事中止を求める請願」…継続審査に反対討論

長野地区憲法擁護連合から提出され、総務委員会に付託・審査された「沖縄県民の民意を尊重し、名護市辺野古における米軍新基地建設の中止を求める請願」、道理の無い理由で、賛成21人(新友会・公明)、反対13人(改革ネット・共産・無所属)で「継続審査」となってしまいました。

紹介議員となって、採択されるよう力を尽くしましたが、継続審査で先送りする格好となってしまいました。

国に対し、沖縄県民投票の結果を尊重し、直ちに工事を中止し、沖縄県との真摯な話し合いを求めるよう、今のタイミングで意見書を提出すべきとの立場から、「継続審査」でぶら下げたままにすることに反対討論を行いました。

【反対討論の内容は次の通り】

31番、改革ネットの布目裕喜雄です。

請願第1号「沖縄県民の民意を尊重し名護市辺野古における米軍新基地建設の中止を求める請願」を継続審査した総務委員会委員長報告に反対の立場、すなわち継続でなく、即刻、請願を採択し、長野市議会としての意思を国に対し、また市民に対し明確に示すべきであるとの立場で討論します。

2月24日に実施された名護市辺野古の新基地建設に伴う埋立の賛否を問う県民投票は、選択肢を三択とすることで全市町村で実施されました。

法的拘束力がないにもかかわらず、有権者の過半数が投票し、投票者の7割、43万人を超える県民が新基地建設にノーを突き付けました。この事実を政府が無視することは断じて許されません。

3月9日、10日に実施された共同通信の世論調査では、7割を超える反対が明らかとなった県民投票の結果を「政府は尊重すべき」が68.7%に上り、「尊重する必要はない」が19.4%にとどりました。自民党支持層でも、「尊重すべき」が58.5%に対し、「尊重する必要はない」が27.9%と伝えられています。

3月1日、玉城デニー知事は、安倍晋三首相と会談し、辺野古新基地建設に伴う埋め立てに7割超が「反対」した県民投票の結果を伝えましたが、これに対し、安倍首相は「(米軍普天間飛行場の)危険な状況を置き去りにするわけにはいかない」「辺野古が唯一の解決先」と述べ、沖縄の民意を拒絶する頑なな姿勢を表明しました。

安倍首相との面談で玉城知事は2点を求めました。反対が7割超となった県民投票の民意を尊重し、埋め立て工事を中止すること、沖縄の負担軽減を決めた日米によるSACOに沖縄を加えた新しい三者協議の場をつくることです。

この沖縄県知事の提案を真摯に受け止め真剣に検討された形跡は全くありません。

にもかかわらず、総務委員会では「投票からまだ2週間程度であり、国の動向をみる必要がある」として継続審査が主張されました。

国の動向は明らかでしょう。

また、継続の理由に「県議会では採択されていない。長野市民の意見を聞く必要がある」との主張もありました。これは、まさに「ためにする議論」です。

「沖縄県民の意思を大切にしたい」と主張しながら「継続審査」としてしまう理由は全くありません。

長野市議会がそんな理不尽な理由で、請願採択を見送ってしまうことは、沖縄県民の民意に背を向け、事実上、安倍首相と同様に「辺野古が唯一の解決策」とする姿勢を容認することにつながるのではありませんか。

国の姿勢が全く変わらないことが明々白々だからこそ、県民投票の結果を尊重し、一旦は工事を中止し、沖縄県知事と真摯に向き合い話し合いを行うべきであるとする意見書を国に示すことは、今のタイミングであると強調するものです。

そもそも、普天間基地の返還で、当初示された条件は、普天間のヘリコプター部隊を、嘉手納飛行場など県内の既存の米軍基地内にヘリポートを建設し移転することでした。それが曲折を経て大規模な基地建設へと変容してきているのです。

新基地を建設したとしても普天間が返還される確証はありません。「普天間飛行場の5年以内の運用停止」の約束を反故にしたように、さまざまな理由を付けて返還が先送りされる可能性が大きいからです。

さらに、建設工事の実現性も大きく揺らいでいます。予定地の軟弱地盤に対応し7万7千本のくいを打つ必要がありますが、水深90メートルに達する大規模な地盤改良工事は世界的にも例がなく、建設費は県が試算した2兆5500億円よりも、さらに膨らむことが明らかになりつつあります。

さらに、問題発言が続きました。「沖縄には沖縄の民主主義があり、国には国の民主主義がある」とした岩屋防衛大臣の発言です。沖縄の民主主義は国の民主主義によって押しつぶしても構わないと考えていらっしゃるようです。地方自治の根幹の否定です。これでは民主主義の仮面をかぶった強権国家でしょう。

こんな国の強硬な姿勢を変えさせるためにも、今のタイミングで国に物申すことが必須であることを申し上げて、反対討論とします。

政府統計の不正に関する意見書を発議提案し、可決に

毎月勤労統計をはじめとする政府統計の不正が明るみになる中、第三者機関による真相究明と統計職員の増員などによる再発防止策の確立が急がれることから、総務委員会で、私から意見書案を発議し、全員賛成で採択すべきとし、本会議で全員賛成で可決しました。

請願によらない意見書の議決です。

事前に各会派の皆さんに問題提起し、私が作った原案に加筆・修正いただくことを通して、意見書可決の運びとなりました。

政府統計における不適切な取扱いに対し厳正な対応を求める意見書

政府統計は、国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報であり、 政府の政策判断のみならず、民間企業の経営判断や研究者の分析等、国内外を問わず幅広く利用されています。このような中、昨年末、厚生労働省が実施する基幹統計である毎月勤労統計において、長期にわたり本来と異なる方法で調査が行われるなどの不適切な取扱いが明らかとなりました。

これにより、政府統計の信頼性が著しく毀損されたことはもとより、毎月勤労統計の数値については、資料の見つからない一部の期間の再集計が困難とされ、継続性が絶たれる可能性が指摘されています。また、雇用保険等の算出においては、誤った統計データにより延べ 2,000 万人を超える者の給付が過少であったことが判明するなど、国民生活に大きな影響を与える結果となりました。

こうした状況を受け、政府は 56 の基幹統計の点検を実施したところ 23 の統計で不適切な取扱いが確認されました。これらの事案が発生した背景としては、統計事業の予算や職員の削減のほか、専門人材が育成されていなかったこと等が指摘されていますが、抜本的な解決策は打ち出されていません。

また、統計の手法に関しては、調査対象者の負担を軽減する観点から、現在の公的統計で歴史的に役割が終わったものや、新たな経済動向等により増やすべき内容がないか調査をするべきです。

よって、本市議会は、国会及び政府に対し、政府統計の適正性を確保し統計データに対する信頼を回復するため、下記の事項について厳正に対応されるよう強く求め、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出します。

1 統計実施機関から独立した第三者機関により不適切な取扱いの真相を究明すること。

2 統計不正の再発防止と統計制度の向上や作業の効率化に向け、国の統計職員の増員を 初め、必要な施策と財源措置を抜本的に拡充するとともに、手法や体制などの再検討を行うこと。

3 雇用保険等の追加給付を速やかに行うこと。

平成31年3月25日

国民健康保険の国庫負担拡大と子育て世代への負担軽減制度を求める請願も可決

国民健康保険制度は、国民皆保険を支える重要な柱を担っています。しかし、国保の加入者は高齢者や低所得者が多く、所得に占める保険料(税)負担割合が高いため、加入者の負担が限界になっているという「構造的な問題」を抱え、危機的な状況にあります。H30年4月から、国民健康保険の財政運営の責任が県に移管されましたが、国保の構造的な問題は何一つ解決されていません。

国庫負担率が50%から30%に引き下げられてきていることが最大の問題です。保険料を引き上げなければ市町村の国保財政が維持できない状況なのです。

こうしたことから、国庫負担割合の引き上げと少子化対策の観点から子育て世帯の負担軽減を図ることを国に求める請願を全会一致で可決し、国に意見書を送付することになりました。

国民健康保険の国庫負担拡大と子どもに係る均等割保険料の軽減措置を求める意見書

一方で、長野市独自の負担軽減策の実現を求める請願は、賛成少数で否決となりました。改革ネットは請願不採択の委員長報告に反対しました。

法人市民税均等割の負担軽減の特例…賛成多数で可決

長野市では、H20年9月のリーマンショックに端を発した景気の悪化を考慮し、中小企業の支援策として、資本金1000万円以下で従業員が50人以下の法人8089法人に対し、法人市民税均等割を6万円から5万円に軽減する特例措置を続けています。長野法人会からの請願採択による軽減措置です。

今議会に、長野法人会から特例措置の1年間延長を求める請願が提出され、賛成多数で可決しました。

法人税の軽減による減収は約8000万円、この10年間では約7億7000万円に上ります。年間1万円の負担軽減であることを考えると、大きな経済変動、景気の悪化がない限り、対象法人には納税いただき、財源の有効活用を図るべき時期を迎えていると考えていた一人です。

請願が付託された総務委員会では、「リーマンショックからの脱却はできており、10 年続いた本 特例については一旦けじめをつけるべき、中小企業支援策は別の方法を考えるべき」との意見がありました。

総務委員会に所属する私は、「アベノミクスによる経済の回復は地方では実感できていないということは理解できることから、もう一年だけ特例期間を延長することは妥当である。しかし、リーマ ンショックを契機に始まった本特例はそろそろ終期を見極めることが必要」との意見を述べ、1年間の延長に限定することを条件に賛成しました。

3月議会の私の質問の総まとめ【再掲】

1,505億円の新年度予算案は、人口減少・少子高齢化が加速する中、増大する社会保障関係経費への対応、市民の生命財産を守る防災対策、公共施設マ...
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