老朽化した母子生活支援施設の抜本的改築・改修を求める【3月議会の質問➌】

母子生活支援施設は児童福祉法に基づく施設で、子育て支援を進めながら母子の生活と自立を支援する施設です。市内では1施設、「美和荘」が存在します。

DV被害者の一時保護施設としての役割がより重要に

今日、ドメスティック・バイオレンス(DV)被害者保護において、「改正DV法」による一時保護施設として、母子生活支援施設が重要な役割を担っています。

県内では飯田市の施設が廃止され、現在は長野市、上田市、松本市の3市に施設が開設されている現状にあり、北信では唯一の施設となっています。

DV被害者にとっての緊急避難施設、駆け込み寺となっている同施設は、加害者から逃れるために遠隔地の施設を利用する必要性が高いことから、県外を含めた他市町村から広域的な利用にも応えられることが重要となっています。

施設の抜本的改築・改修を

しかし、「美和荘」は耐震基準を満たしていない老朽化施設であり、今日、母子生活支援施設に求められる「安定した生活の営み」を支える施設としては極めて不十分な現状にあります。

中核市として、また連携中枢都市として、広域的な観点から施設を明確に位置付け、ニーズに応えられる施設として抜本的に改築・改修し充実させることが必要となっています。

母子生活支援施設「美和荘」が果たす役割、意義、美和荘の利用状況と課題を質しつつ、同施設の抜本的な改築・改修を強く求めました。

「役割は重要、公共施設マネジメントの中であり方を検討」

こども未来部長は、「母子生活支援施設は、経済的に困窮している母子世帯の支援の他、DV被害者の緊急避難施設として利用もあることから、役割は重要である」との認識を示し、「DV被害者支援のためには、県内にある3施設において、広域的に補完し合う機能を維持することは重要」であり、また、「長野県の「DV被害者支援あり方検討委員会」の報告で「現状の体制を維持する必要性は高く、設置市だけでなく、全県的に考えるべき課題」とされていることなどから、母子生活支援施設の在り方については、「施設の老朽化等の様々な課題があることから、現在、公共施設マネジメントの個別施設再編計画の中で、検討を進めている」「広域的な観点から長野県との協議も必要であり、引き続き検討していく」と答弁しました。

長野県DV被害者支援あり方検討委員会の報告書…「第4次長野県配偶者からの暴力の防止及び被害者のための支援基本計画」

「検討」の方向性を再質問

県との連携協議が必要とする考え方は納得するものですが、「個別施設再編計画の中で検討する」方向性が、抜本的改築・改修に向かうのかを再質問しました。

こども未来部長は「抜本的に改築・改修なのか、総合的に考えたい」と再答弁するにとどまりました。

質問を終えて考えること

経済的に困窮する母子世帯の自立支援施設として、まずは、施設の改築・改修を行い、安定した生活の営みを保障することが必要不可欠であると考えます。

一方、DV被害者の保護施設としては、秘匿性が求められることから、県と連携し、分散型のシェルターとして整備していくようなことも視野に入れて十分に検討する必要があろうと考えます。

引き続き、市の対応をチェックし、施設の改善・充実につなげていきたいと考えます。

母子生活支援施設の現状【答弁より】

母子生活支援施設…18歳未満の子どもを養育している母子世帯や、何らかの事情で離婚ができない女性が、子どもと一緒に生活を行い、新信徒生活が安定するよう相談・援助を進めながら自立を支援する、児童福祉法に基づく施設。

かつては、経済的に困窮しているなどの理由で入所する母子世帯が多くを占めていだが、現在は、DVを受けた女性が身の安全を守るために、子どもと一緒に入所することが多くなっている。

美和荘には、市内の母子世帯が入所している他、長野県女性相談センターや他県・他市町村などからの緊急避難や一時保護の依頼による受け入れも行っている。

警察庁の調査では、H29年度の配偶者からの暴力事案等の相談件数は、全国で7245件と前年度より3.7%増えている。

美和荘の利用状況と課題【答弁より】

入所定員は10世帯。H28年4月の入所世帯は7世帯、H29年4月では9世帯。H30年4月時点では6世帯が入所していたが、自立し退所に結びついた世帯もあり、無H31年2月末現在では4世帯が入所。

S53年建設の施設で、築40年が経過。浴室が共同使用となるため、入浴順や入浴時間に制限があること、知入れが環式であり子どもにとっては使いにくいなどといった生活環境の面で課題がある。

長野市民新聞の報道より…3月12日付

3月12日付の長野市民新聞に、この質問が取り上げられました。記事を掲載します。