「共生」という新しい社会のあり方…障害者差別解消法を考える

8月3日夜、市役所講堂で開かれた長野市共に暮らす街づくり研究会の主催による第1回タウンミーティングに参加しました。
【8月6日一部補強】

第1回目は、毎日新聞論説委員の野沢和弘さんを講師に迎え、『「共生」という新しい社会のあり方…障害者差別解消法を踏まえて』の講演会。
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障害者差別解消法の意義と課題がテーマです。
内閣府作成の障害者差別解消法の広報リーフ
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野沢さんは、自らも自閉症の子を持ち、国の社会保障審議会障害者部会委員、内閣府障害者制度改革推進会議差別禁止部会委員を務めているほか、千葉県障害者差別差別をなくす研究会座長を務め、「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」(全国初の障害者差別禁止条例)の策定に関わった方です。

今年の4月1日に施行された障害者差別解消法のポイントである「不当な差別的取り扱いの禁止」と「合理的配慮の提供」、とりわけ「合理的配慮の提供」について雇用や教育の分野における具体的な事例を、様々なエピソードを交えてお話しいただきました。
厚生労働省・障害者雇用対策「周知用リーフ」=雇用の分野における障害者差別の禁止と合理的配慮の提供義務
厚生労働省・障害者雇用対策「周知用パンフレット」
熊本県教育委員会「インクルーシブ教育システムの実現に向けた合理的配慮の提供」(リーフ)
障がい当事者の「意思の表明」をサポート、支援することの大切さ。便利になると相対的に不便を増やすことになる、多数者のまちづくりが“当たり前”になってしまうが、少数者の声に耳を傾け、“当たり前”を問い直すことの重要性、差別解消法の17条に規定される「障害者差別解消支援地域協議会」をつくることの必要性などが強調されました。
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大変わかりやすく、貴重な示唆をいただきました。

講演の中で、野沢さんが「悪口はどれ?」とクイズ…。
➊まじめだね➋おとなしいね➌天然だね➍個性的だね➎マイペースだね

私は「天然だね」で手を挙げました。会場では「天然」「マイペース」へのの挙手が多かったのですが、LINEと静岡大による中学校2年生への調査では、「個性的だね」が圧倒的に多かったそうです。

社会全体に「均質・均一」であることが求められ、「個性的」であることが社会から許容されなくなっていると警鐘を鳴らします。障がいを個性として受け入れることの難しさが浮き彫りになります。

野沢さんが指摘した千葉県の「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」や、浦安市の「障がいを理由とする差別の解消の推進に関する条例」の取り組みについて、しっかり勉強したいと思います。
【参考】
千葉県「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」
浦安市「障がいを理由とする差別の解消の推進に関する条例」
特に、浦安市の条例は、障がいのある人に対する虐待を防止する取組と一体のものとして行うとともに、高齢者等に対する虐待を防止する取組と連携を図っている点がポイントで、障害者差別解消支援地域協議会も高齢者・障がい者に対する虐待防止と障がい者差別解消に一体的に対応する組織として整備されています。

長野県では、障害者虐待防止法第39条に基づき、関係機関等の連携協力体制を整備するとともに、障害者差別解消法第17条に基づく「障害者差別解消支援地域協議会」として位置付け、関係機関・団体と連携を図り、障がい者の虐待防止と差別解消の取組みを一層推進するため、「長野県障害者虐待防止・差別解消連携会議」を発足させています。

長野市の「地域協議会」の取り組みはこれからといった段階です。
障害福祉課に照会したところ、虐待防止協議会をベースに、障がい当事者や商工関係者を加えた「地域協議会」を秋頃に設置する考えのようです。
条例ではなく、要綱による設置になるようです。
長野市HP「障害者差別解消法」のページ
長野市・障害を理由とする差別を解消するための職員対応要領

公共交通機関における「差別的取り扱いの禁止」「合理的配慮の提供」について、電動車いすの堀内さんの意思表明を受けて、良い経験と勉強をさせてもらいました。
公共交通機関全般に行き渡らせていくことがこれからの課題です。
160604車いす使用の障がい者の路線バス利用で実地調査【その1】
160713車いす使用の障がい者の路線バス利用で実地調査【その2】