生活困窮者支援…連帯保証人無しで市営住宅入居可能に、4月1日から

3月議会で質問・提案した課題が一つ実現しました。

市営住宅入居の連帯保証人が確保できない生活困窮者への支援として、長野市長と県社会福祉協議会が契約を締結し、連帯保証人がなくても市営住宅への入居が可能となりました。

4月1日に遡って契約を締結したとのことです。

現在、市営住宅の入居には連帯保証人が必要です。しかし、核家族化の進行などにより家族関係や血縁関係が希薄化し、連帯保証人を確保できないことによ...

先週、住宅課長から報告説明がありました。

県社会福祉協議会の「長野県あんしん創造ネット」の「入居保証・生活支援事業」で、今年1月から、県知事と県社協との契約により、連帯保証人に代わる債務保証を県社協が行うことで、連帯保証人がなくても県営住宅への入居が可能になりました。

私は、県社協の新しいスキームが、県社協と市の契約により県社協が債務保証を引き受け市営住宅への入居も可能にするスキームであることを指摘し、市長と県社協で早期に契約を締結し、連帯保証人が確保できない生活困窮者への住宅支援として、市営住宅への入居を可能にするよう提案したものです。

3月議会での答弁は、「『長野県あんしん創造ネット』の活用は、家賃債務の回収問題や緊急時の連絡先の確保に対応できるものの、契約時に保証料負担が生じることや契約期間が2年間と短いことなどが課題として考えられるが、本年1月から実施している県営住宅の実施状況や課題を整理したうえで、できるだけ早期に、実施に向けた検討を行う」というものでした。

早期に課題解決に動いた市の取り組みを評価しながら、住宅課長に感謝の意を伝えたところです。

生活困窮者の皆さんへの住宅確保支援策の一つとして有効に作用することを願うものです。

県社協の新しい仕組みでは、2年間の契約期間において保証料12,000円が必要です。

住居を失った生活困窮者にとっては、住まいの確保が自立への必須条件です。生活困窮者自立支援のメニューである住宅確保支給金や生活福祉資金貸付等により、当座は凌ぐことができるのでは考えています。

もちろん、就労準備支援や就労支援と一体で総合的な支援を行えることが前提にはなると思いますが…。

とりあえずは、一歩前進だと受け止めています。

2020年に施行となる改正民法で、家賃等の連帯債務の限度額の設定等が行われることになります。

連帯保証債務は定義があいまいで、過度な役割が保証人に求められている実態があり、こうした問題の課題解決の一助になることを期待したいと考えています。

市では、改正民法の施行を見据え、市営住宅等の連帯保証人の債務内容について、検討を始めているところとしています。

参考までに、2月に信濃毎日新聞に報道された関連記事を紹介します。

【2019年2月25日付・信濃毎日新聞より】
高齢者の保証人、役割どこまで 全国施設調査関わった弁護士、坂城でセミナー 延命治療判断求める例も 「定義あいまい混乱招く」

賃貸住宅への入居や福祉施設への入所、病院への入院など、さまざまな契約手続きの際に求められる「保証人」。そもそも、保証人にはどんな役割が期待されているのか。介護保険施設や有料老人ホームなど全国の高齢者の入居施設を対象にした調査に関わった弁護士の冨永忠祐(ただひろ)さん(54)=東京=は「個人で負うには大き過ぎる役割が保証人に課されている」と問題視する。(園田清佳)

高齢者や障害者が頼れる親族がなく、保証人を立てられずに賃貸住宅や福祉施設への入居を断られる例が県内でも相次いでいることが、県社会福祉士会の調査で今月、明らかになった。そこで同会は16日、埴科郡坂城町内でセミナーを開き、冨永さんを招いて課題について考えた。

冨永さんは「介護施設等における身元保証人等に関する調査研究事業」の検討委員会委員を務めた。厚生労働省の補助金を受けた検討委は2017年12月に、全国の介護施設など4900カ所を対象にアンケートを実施。約2400カ所から回答を得た。

その結果、保証人に求める役割として「緊急連絡先」「遺体・遺品の引き取り」「入院時の契約」「利用料支払い、滞納時の保証」など、入居者の生前から死後にわたって幅広い役割が求められていることが分かった=表。本人の判断力が衰えた時に本人に代わり「延命治療など重い医療への同意」「身体拘束時の同意」といった重大な判断も強いられていた。

今回の場合、「保証人」は入居時の契約書に、本人以外に署名した人を指す。本人以外にも署名を求める施設が大半(96%)で、それぞれ「身元引受人」「代理人」「身元保証人」といった名称を使っていた。冨永さんによると、法律上、これらの言葉の違いに意味はなく、その役割は契約書で定められるが「定義があいまいで、混乱を招く原因になっている」と話す。

例えば、「連帯保証人」は法的に本人と同等の義務を負うが、「身元引受人」にも同じように連帯保証を求める施設があるという。検討委では「『身元引受人』に十分な説明もなく、制限なしに連帯保証を求めることは問題。別立てで『連帯保証人』として署名を求める方が適切ではないか」という指摘もあったという。

一方、保証人がいなくても入居を認める施設(13%)や、成年後見制度の申請を求めたり市町村と相談したりして、「条件付き」で受け入れる施設(34%)もあった。こうした施設は、これまで親族に求めてきた役割を、別の制度で代替しているとみられる。

代替の制度として、冨永さんは、損害保険や家賃保証、高齢者生活支援など民間や公的機関によるサービス、元気なうちに医療行為への考え方を伝える「リビング・ウィル(生前の意思)」といったさまざまな方法を紹介。「何でもかんでも保証人に求めるのではなく、役割を分担して身元保証契約をスリム化すべきだ」と持論を述べた。

ただ、身寄りのない高齢者の身元保証を担う民間サービスが増えている現状については「高額な費用の割に何の仕事もしなかったり、遺産をサービス運営団体に寄付するよう遺言書を書かせたりする団体など資質に差がある」と指摘。「トラブルの温床になっている」と注意を促した。