市民の幸せは何処に?…長野市長選挙の行方

 いろんな会合の度に、「市長選はどうなるの?鷲沢さんは出る気なのかね」と訊かれる日々が続いています。

★10月20日告示・27日投票の長野市長選挙
 あと2ヶ月なのですが、選挙の構図は未だ見えず混沌としています。首長選挙というものは、良かれ悪しかれ、現職の動向を軸に動きます。その現職がブレているのでしょうか、“のらりくらり”と進退を表明せず、今日を迎えているからです。
 「後出しじゃんけんでしょう。現職の強みを発揮できるからね」との穿った声も聞こえてきます。
 
 かなりウォッチャー的な言い方・書き方になってしまいますが(しかも長いのですが)、今日的な状況と私の考えをかいつまんでまとめてみました。

★「3期が限界。見識のある方に一任」発言の波紋
 現職の鷲沢市長は、参院選直後の7月23日の定例記者会見で、「今年の1月、見識のある方に自らの進退について一任した」ことを明かすとともに、「自分としては3期が限界と考えている。私の仲間みたいな人たちと喧嘩する気はない」との考えも示しました。
 その上で、進退の判断基準として「一つは3期が限界ということ。もう一つは世論や情勢ということ」とし、表明時期については「9月市議会の辺り」との見通しを示しました。
 鷲澤氏らしいというか、かなり率直な発言、言い方を変えれば「言わなくてもよいことを言ってしまった」会見になったのではないでしょうか。
 「見識のある方」とは、自民党の某県議と囁かれていますが、定例記者会見での余りに正直な「一任発言」には、驚きとともに波紋を広げているようです。

 本筋としては、「3期が限界。仲間とは喧嘩したくない」と考えている市長が、自らの後継となる候補づくりを一任したという風に理解するところですが、その後継者の候補づくりが一本化せず難航すれば、「世論と情勢を見極め4選出馬もあり得る」との道を残しているという風に考えざるを得ません。

★「3期が限界」とするのであれば、潔く不出馬表明を
 自ら3期が限界と考えている市長に、次の長野市政を託すほど、市民は甘くないと思います。首長と言えども選ばれた政治家、その首長の発言としては、余りに見識を欠いた品格なき発言といわなければなりません。
「3期が限界と考えているので、4選には出馬しない。後は市民の選択に委ねる」と表明されることで、後継者というか新しい市長候補擁立の動きが本格化することになるのではないでしょうか。鷲沢市長には「潔さ」を求めたいものです。

★噂にのぼる候補者
 既に出馬を表明している元県職員の他に、元民主党県議のT氏(民主党は既に離党)、そして経済会から、商工会議所関係のK氏、若手でT氏、M氏などの名前が取沙汰されているようです。本命視されていると思われていた副市長のK氏擁立の動きは現時点では沈静化してしまったというところでしょうか。
 早い時期には、長野市出身で総務省を経て某県の副知事を務めているU氏への働きかけが浮上したり、最近では、文部科学省出身のH氏の名前も上がっています。
 また、市議にも模索の動きがみられるようです。
 しかしながら、いずれも確定的な状況には至っていないようです。

★求められる長野市ビジョン
 今のところは「名前」が浮いたり沈んだりしている状況で、鷲沢市政3期をどのように評価するのか、どんな長野市政を目指すのか、そのビジョンはまだまだ霧の中です。
 地域主権、市民主権をまちづくりにどのように一貫させるのか。市民自治を育み、市民とともにどのようにまちづくりを創りあげるのか。人口減少・少子高齢時代、公共施設・公共サービスの維持管理の時代において自治体に求められる役割は何なのか。安定した雇用の確保、安心して子どもを産み育てることのできる環境づくりに自治体は何をするのか。歩いて健康に暮らせるまちづくりをどのように進めるのか。限られた財源の中で、雇用、福祉、子育て、公共交通をいかに優先させるのか。「官」・「公」の持つ力を引き出し、質の高い公共サービスをどのように展開するのか。
 市議としての私自身の問題意識に過ぎませんが、「人口減少時代における公共サービス」「ハードからソフトへ」「安心の生活設計」「自治、協働、支え合い」がキーワードだと思います。こうした観点から、次なる長野市ビジョンが市民的に議論され、市民の幸せの選択につながることを願います。

★新しい長野市政の時代を
 私は、消去法ですが、鷲沢現市長を応援してきた一人です。特に公共交通を都市インフラと位置づけ重点的に取り組む姿勢を評価してきました。
 しかし、今日、大規模プロジェクト等の道筋をつけた段階で、鷲沢市長の役割は終えたと考えています。
 その意味で、新しい長野市政の新時代を切り拓くことのできる市長選挙にしたいものだと思います。
 とはいえ、積極的に候補擁立に関わるには余りに微力ですから、情況を観ながら判断せざるを得ないなぁと思い悩んでいるところです。
 
 市民の期待に応えられ、かつ私自身も託せるだけの発想と力量を持った人材の登場を待ち望んでいるというところが正直な気持ちです。
 他力本願で、無責任な言い方になりますが…、少なくとも、市民とともにベターな選択ができる市長選挙にしたいものです。

 最近の市長の「メルマガ」では「選挙に関しては全くニュートラル」と宣言する一方で、「長野市の次なる施策」をシリーズで綴っています。「ポスト鷲沢なる人材に託す遺言なのか、四選への意欲なのか」…計り知れませんが。
【参考】長野市長メールマガジン「かじとり通信」より
    8月 1日配信「長野市の次なる施策 その1~必要性」
    8月 8日配信「次の時代の施策 その2~さらなるソフト事業」
    8月15日配信「次の時代の施策 その3~少し視点を変えて」

 いずれにしても、私なりに鷲沢市政の評価と課題を整理し、市民の皆さんと議論を深め、市民の幸せにつながる対応を模索したいと考えます。