荻原市長の保守系最大会派への忖度…差別的対応を批判

9月28日、本会議の荻原市長答弁で、特定の会派、議員の質問に対し、「○○議員の質問に答える」と前置きして答弁している問題について、「市長を支持する多数派会派、所属議員に対する忖度の表れであり、二元代表制の意義を理解しない差別的対応である。改めるべき」とし、この問題について広く市民の皆さんに知ってもらいたいとの想いから、改革ネットで記者会見を行いました。

改革ネットでは、荻原市長が本会議の答弁で、最大会派・新友会議員の質問に対し、「○○議員の質問に答える」と前置きして答弁していることが、改革ネットの調べで明らかになったことを踏まえ、9月1日付で市長に対し、特定会派の議員質問に対し議員名をあげて答弁している目的は何か、議会議員に対する差別的対応と考えるがどのように考えているのか、今後の本会議における対応についてどう考えるのかなど4点を文章で申し入れ、5日までに文書回答を求めてきていました。

これに対し、荻原市長は5日付で「他会派の議員においても、議員名を発言しているケースもあり、意図的に行ったものではない」、「申し入れは真摯に受け止める」との回答を寄せました。

余りにも開き直った不誠実な対応であることから、会見を行うことにしたものです。

「意図的に行ったものではない」とするのであれば、無意識・無自覚に多数派議員に対する忖度が行われていることになり、より深刻だと言わざるを得ません。「申し入れは真摯に受け止める」としながら、今後の対応の具体を示さないことも極めて不誠実な対応といわなければなりません。

因みに、歴代市長の対応をさかのぼって調べると、塚田市長は、すべての議員の答弁に会派名や議員名をあげ、鷲沢市長・加藤市長は議員名を前置きする答弁を行っていませんでした。荻原市長の差別的・選別的対応が際立っています。

市長は9月11日の定例記者会見で、市議選に触れ「自らが進める市政に対して応援をいただけるような方には当選していただきたい」と市長にあるまじきとんでもない発言をしましたが、かかる市長の姿勢は今事案と根底で繋がるものであり、議会多数派を忖度する「翼賛的議会」を志向しかねない危険な姿勢であることを危惧し憂慮するものです。

本来、市長と議会・議員はともに選挙で選ばれるという二元代表制のもとで、相互に対等な関係にあり、市政運営の両輪として緊張ある関係を保ちながら、相互の理解、協力の上でそれぞれの職責を果たすことが求められています。自らの市政運営に対し、議員の批判や反対の意見も、市民の声として真摯に受け止め、市政運営の改革・改善にあたることが必要不可欠でしょう。

議員への差別的・選別的対応は、市民の意見に対する差別・選別につながり、多様な意見をくみ取り、市民全体の利益にかなう市政運営の基本姿勢に鑑みあるまじき言動・姿勢といわなければなりません。荻原市長がよく口にする「スポーツマンシップ」とは相いれない姿勢でしょう。

9月29日付信濃毎日新聞「北信版」より

荻原市長には、私たちの批判を真意受け止め、二元代表制の原則・意義を正しく理解し、緊張感ある健全な市政運営に心掛けることを強く指摘したいと考えます。現市政に対する批判や不満にも誠実に耳を傾け、小さな声、声なき声をくみ取る優しく温かい市政運営を強く求めるものです。

市長を支える理事者の皆さんにも強く進言したいと思います。

荻原市政にどのように向き合うのか、新議会の議員の皆さんに期待したいものです。

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