新潟市で第60回護憲大会…全国から1400人、長野県代表団25名参加

「平和への誓い…憲法で守る、私たちの未来」をスローガンに、11月11日から13日にかけて、憲法理念の実現をめざす第60回大会(護憲大会)が新潟市内で開かれ、全国から1400人が集いました。長野県憲法擁護連合(護憲連合)の取り組みで県内からは事務局長を務める私を含め25名がバスを仕立て参加しました。

コロナ渦で4年ぶりの大規模な大会に。私自身は2016年の富山大会以来の参加となりました。

国内では憲法「改正」が声高に叫ばれ、世界で戦争と人権侵害、環境破壊がかつてなく深刻化する中、憲法の危機を共有し、戦争反対、憲法擁護の意思を確認しあう大会となりました。

開会総会では、平和フォーラム共同代表の藤本泰成・実行委員長が「数を確保するだけの政治は破局をもたらす」と岸田政権の政治姿勢を厳しく批判し、「冷静に歴史と向き合い、何をなすべきかを考えよう」と呼びかけました。

来賓として立憲民主党の西村ちなみ衆議院議員とともに出席した福島みずほ参議院議員・社民党党首は、イスラエルが進めるパレスチナへの軍事侵攻を批判し「『ストップ・ジェノサイド(集団殺戮)、フリー・パレスチナ』を実現しよう」と訴えるとともに、強行される軍拡の動きに対し「沖縄が戦場にされようとしている。戦争を止められるか否かの局面に立っている」と強調、岸田政権の早期退陣を求めました。

メイン企画のシンポジウムは、「憲法審査会の現実と今後の私たちの取り組み」をテーマに、立憲、社民の憲法審査会委員をパネラーに迎え催されました。長野県選出の杉尾秀哉・参議院議員もパネラーの一人を務めました。

衆参両院の憲法審査会には温度差がありながらも、まずは緊急事態対応をめぐり、衆議院議員の任期延長から「条文化」づくりを進め憲法改正発議に持ち込もうと躍起な自民党・公明党・維新の会・国民民主・有志の会の動きが生々しく報告されました。「手をつけやすいところから」との安易な姿勢に危機感が募ります。

コーディネーターを務めた名古屋学院大学の飯島滋明教授は「岸田首相は最近、『自衛隊を憲法に書き込む』と発言した。書き込まれれば徴兵制の根拠となる。今、どう行動するかが問われている。憲法審査会の動きを知ることが大事だ」と強調しました。

二日目は、改憲情勢や軍拡・基地強化、ジェンダー平等、歴史認識などをテーマに分科会が開かれ、最終日の閉会総会では、パレスチナ医療奉仕団を務める室蘭工業大学大学院教授の清末愛沙さんが、イスラエルによるガザ地区攻撃の背景や国際社会の任務について特別報告。【下段参照】

さらに、沖縄辺野古基地建設や福島第一原発の放射能汚染水海洋放出の問題などが現地報告され、大会アピールを採択して閉会しました。

来年の護憲大会は11月24日から3日間の日程で岡山県岡山市にて開かれます。

12日の夜は新潟地元企画の「地酒交流会」に。30を超える蔵元の酒がずらり。写真は中越のお酒、大変おいしく頂戴しました。

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