6月議会の一般質問…資源再生センターの火災との教訓と再発防止策、市独自の子どもの権利条例制定を質す

6月5日午後、持ち時間14分で一般質問を行いました。

発言通告では、3点をテーマに質問する予定でしたが、再質問に時間を取り、3点目の「犀川と裾花川の合流地点周辺の堤防整備と避難行動支援等について」は質問できませんでした。

資源再生背センターの火災の教訓と再発防止策について、情報開示・情報共有に関する答弁は、責任が曖昧なままでしたが、再発防止策について課題解決の方向性が示され確認することができたと思います。

子どもの権利条例の制定は、「県条例で十分である」との認識をにじませた答弁が続き、質問と趣旨とはいまいちかみ合っていなかったとの印象です。

取り急ぎ、質問原稿をアップし、答弁を含めたまとめは追って掲載します。


資源再生センター火災事故の教訓と万全な再発防止策の構築について

(1)今議会冒頭で市長は、火災の大きな反省点として「自動火災報知設備の警報を受信した場合、警備会社と市職員の複数名による現場確認を行ったうえで消防に連絡する手順としていたため、消火活動を開始するまでの時間的なロスが生じてしまったこと」を指摘し、「再発防止に向け、初期対応を改善するとともに、監視体制を含めた安全対策を見直し、二度と同様な事故が発生しないよう取り組む」とした。
 また、センターの完全復旧に向け、自動火災報知設備等の消防設備の復旧を行い、7月からは、直接、回収した不燃ごみを処理工程に投入する方式で処理を再開し、11月下旬ごろに本格稼働させる見通しを示した。

 火災対応にあたった消防をはじめとする関係者の尽力に感謝申し上げるとともに、ごみの処理は市民生活と直結する重要な仕事であることから、施設の早期完全復旧、本格稼働を願うものである。

 県内でもごみ焼却施設やパッカー車の火災が相次いでいる。再発防止に向け、今回の火災事故から課題を洗い出し、徹底した備えを講じることが重要である。

(2)まず、最初に「市長が大きな反省点とした消火活動を開始するまでの時間的ロス」の問題について、情報開示・情報共有の観点から質問する。

 10日付の信濃毎日新聞、「長野のごみ処理施設火災、通報遅れで大規模化か、報知機作動から1時間20分」との報道記事を驚きをもって読んだ。「通報遅れ」という事態と、資源再生センターの火災発生では、自動的に消防局に通報されず消防車の出動に至らないという事実に、認識不足も含め驚いたのである。しかも、9日の市長記者会見での質疑から記事となったものだ。

 火災発生は午前1時11分、消防覚知は2時28分、空白の1時間18分の問題である。

 報道記事は「通報の遅れが火災の大規模化、長期化につながった可能性が大きいとし、対応手順を見直す考えを示した」というもので、「誤報でもいいから通報する体制にすべきだった」との市長コメントを紹介、「24時間監視体制を築き、二度とこうした火災が起きないようにする」と強調したと伝えた。

 5月8日の政策説明会の段階では、消防法令を踏まえたマニュアル通りの手順とはいえ、通報の遅れが生じたという事実、そして通報の遅れが火災の大規模化・長期化につながった要因の一つであるとの認識は、まったく示されなかった。

 資源再生センター火災の被害状況及び本格稼働再開の見通し、そして教訓は、市民に速やかに開示し理解を得ていくことが重要である。補正予算がらみとはいえ、これらの状況が5月23日まで非公開とされ、情報公開の統制下におかれたことも釈然としない。

 消防局への通報の遅れ、市長の言葉を借りれば「時間的ロス」が火災の大規模化・長期化につながった要因であるとの認識は、再発防止策を検討するうえで「肝」ともいうべき事柄、かかる情報が開示・共有されないという事態は極めて深刻だと受け止める。

 こうした認識はいつ、どの段階で市行政として共有するものとなっていたのか、なぜ、5月8日の政策説明会段階で、かかる認識が報告されなかったのか。市長の見解を求める。

(3)次に、火災事故の課題と万全な備えについて具体的に質問する。

 一つは、初期対応の改善と監視体制を含めた安全対策について。
 警備会社と市職員による現場確認をしたうえでの119番通報という「手順書」について、現場確認の前に119番通報となるような見直しを速やかに行うべきところであるが如何か。24時間監視通報態勢を検討するとされているが、この態勢の整備の見通しは。そして、24時間監視通報体制の確立により、隣接のながの環境エネルギーセンターでの監視体制の構築を含めて、火災の発生と同時に自動的に119番通報となる仕組みが構築されると理解してよいのか。

 二つは、不燃ごみピットの構造的な問題への対応について。
  クレーンやケーブルの耐火仕様への変更は可能なのか。深さ10メートルのピットは底面から3メートルまで水没させられる構造のことであるが、これを改善することはできないのか。

 三つに、市民の健康管理の対応について。
 今回の火災で、センター周辺の住民は煙や異臭に悩まされた。今回、県の大気監視車による影響調査をはじめ、健康相談窓口を開設し対応が図られたが、緊急事態に対する市民の健康管理にいかに臨むのか、平常時から具体的な計画を立案し備えることが重要。検討状況はいかがか。

 四つに、ごみ分別の徹底について。
 スプレー缶やライター、乾電池など、ごみ分別の徹底が改めて求められる。ごみカレンダー等で周知と理解を図ってきているところであるが、事態は改善していないといわなければならない。住民自治協議会や各区長さんたちの協力を得て、全市的にごみ分別徹底の出前講座を組織的に行うことが重要であると考えるが如何か。また、広報ながのにおけるごみ分別特集や、全戸配布用のチラシ作成などを行ってはいかがか。

 五つに、平常時からの施設の火災等のリスク管理について。
 ごみの焼却施設及び再資源化施設における火災等の事故により施設稼働が困難な場合に、ごみの仮置き場、民間事業者への処理委託など代替運用策を平常時から確立しておくことが重要。対策はいかがか。

(4)公共施設における自動火災報知システムの現状と課題について
 資源再生センターの火災は、自動火災報知設備と火災通報装置が連動していないことが大規模化・長期化の要因の一つであると考えるべきであろう。
 そこで、今回の火災から派生する課題として、まず、消防法令上、公共施設における自動火災報知設備と火災通報装置の連動義務防火対象物の現状及び課題を伺う

 (調査済み事項ですが、質問時間をカットするため、問の形にしたものです。答弁を予想して次の質問に入りました)

 小中学校や公立保育所、認定こども園など109施設は、一定の基準を満たすことを条件に消防長の承認により任意で連動させているとのこと。
 すなわち、市庁舎などは夜間常駐者による現場確認を経て119番通報、支所や公民館、図書館、児童センターにおける夜間の火災では、近所の住民の通報により消防局が火災を覚知することになる。
 消防法令上は問題がないということになるが、市民の生命・財産を守るため、消防の消火活動における「時間的ロス」つまり「通報ロス」を最小限にするための手立て、隙間をしっかりと埋める手立てを考える必要があるのではないか。見解を伺う。


市独自の子どもの権利条例の制定について

(1)市では、「子どもの権利条例の制定は検討課題」との認識を示してきていたものの、ここ数年、トーンダウンさせてきている。H26年に長野県が「未来を担う子どもの支援に関する条例」を制定し、子どもの人権侵害救済機関等の設置を盛り込んだこと、また、国がH28年5月に児童福祉法を改正し「児童は適切な養育、健やかな成長・発達や自立を保証される権利を有する」との理念を明確にし、児童虐待の禁止や児童相談所の体制強化を盛り込んだことなどを受けて、「県条例の効果等を見極めながら、条例の必要性・方向性も含め、改めて関係各課で調査検討していきたい」と後退。そして、ついに3月議会で市長は、「県条例と連携をとっている現状の中で、子どもの権利条例をあえて上乗せで作るということは考えていない」と答弁し、事実上、制定する考えのない姿勢を明確にした。極めて残念な姿勢である。

 2019年今年は、児童の権利条約の国連採択30年、日本の批准25年という節目の年にあたり、2月の国連子どもの権利委員会の勧告では、多項目にわたり懸念の表明と勧告が提示された。子どもの権利に関する包括的な法整備を改めて指摘するとともに、緊急の措置が必要な分野として、子どもの意見の尊重、子どもの参加権、意見表明権の確保、家庭を含めたあらゆる場面での体罰の禁止措置などを指摘した。

 条約批准国として国内法の整備は一義的に国の責任であるが、国の施策が追い付いていない中、いじめや体罰、虐待が大きな社会問題となる中、子どもの権利条約に基づく子どもの権利条例を自治体からつくりあげ、権利の主体としての子どもの育ちを支えていくことが大きな課題になっているといえよう。

(2)「国や県で取り組まれているから」とする他力本願ではなく、市独自に子どもの権利を尊重し施策展開を図っているとの主体的なメッセージを市民に、子どもたちに届けることが重要であり、市独自の子どもの権利条例が必要であるとの立場から、2点質問する。

 一つは、県条例の評価について。
 県条例は、いじめ、虐待、体罰や不登校といった様々な問題を抱え、悩み苦しむ子供たちをいかに支援するかを課題とし、困難な状況にある子どもたちを支援するために、「こども支援委員会」という相談・救済の仕組みは作られたものの、総じて、子ども達と子どもの育ちに関わる人たちを支援するというもの、すなわち総合的な子どもの支援、子育て支援条例というべきもの。子どもの権利条例とは目的・趣旨が異なる。

 県条例は「子どもの権利の尊重」「子どもにとっての最善の利益の実現」という言葉は使われているが、そもそも子どもの権利とは何なのかを明示してはいないのである。

 川崎市の子どもの権利に関する条例では、その前文で「子どもは、権利の全面的な主体である」「子どもは、大人とともに社会を構成するパートナーである」と謳い、子どもの権利条約で規定されている権利を七つの柱にまとめ直し明示している。「安心して生きる権利」「ありのままの自分でいる権利」「自分を守り、守られる権利」「自分を豊かにし、力づけられる権利」「自分で決める権利」「参加する権利」である。

 「子どもの権利」を抽象的に論じても意味がない。県条例において欠落している重要な部分であり、まさに上乗せが必要な点だと考える。見解を伺う。

 二つに、市長は「県条例の理念に基づき連携し、実効性を上げたい」と答弁してきているが、市において、県条例を主体である子どもたちにどのように伝えられているのか。どのように子どもたちに活用されているのか。子ども達の自己肯定感の喪失が大きな問題であると指摘される中、例えば、子ども達に「権利の主体として意見表明することができるよ」というメッセージを届けることができるのか。

 県条例は、こども支援策という施策展開には活用できるが、子ども達に権利の主体としての自覚・自信を回復させ、自己肯定感を醸成するメッセージとして活用するには限界がある。県条例の足らざる点として指摘したいと考えるが、見解を伺う。

犀川と裾花川の合流地点周辺の堤防整備と避難行動支援について

(1)堤防整備については、H28年3月に質問した。答弁は「犀川を管理する国土交通省千曲川河川事務所では、安茂里地区下流部の築堤工事については、現在のところ、工事を行うことは予定していないが、出水時において、水防所の処置が必要となった場合には、適切に対応したいとのことで、早期の堤防整備を国に要望していく」とのことであった。

 ハード整備には時間が要するものと承知しているが、市民の安全確保の観点から早期整備を改めて求める。いかがか。

(2)避難行動について。昨年の安茂里地区の未来トークは防災をテーマとしたが、土砂災害と洪水の複合災害の危険がある安茂里地区では、いざ避難しようとするときに避難できる安全な場所が確保で着ないことがクローズアップされた。避難勧告・避難指示の際に避難所に指定される安茂里体育館について、隣接する小市公民館の方が安全と安心を担保できるという状況もある。また、犀北団地では洪水の際には高層の県営住宅に避難することが現実的との意見もあった。さらにマルコメの体育館の活用も模索されている。

 現実的な避難場所の確保という観点から、柔軟な対応が求められるし、ピンポイントで平常時から県営住宅や民間施設の活用について、協議を整えておくことも必要ではないか。見解を伺う。