6月議会の質問より❻母子生活支援施設…現在地での早期建て替えを迫る

7月1日の大雨で、信州新町や中条、鬼無里、戸隠地区などで、床下浸水や宅地内土砂流入を始め、道路の路肩決壊、法面崩落、通行止めなど被害が発生している報告が危機管理防災課から届きました。早急な復旧を願うところです。地盤が緩んでいますから十分にご注意ください。


子育て支援を進めながら母子の生活と自立を支援するため、児童福祉法に基づき設置される母子生活支援施設は、老朽化対策、機能強化が喫緊の課題であることから、4年前から早期の移転・改築を含む抜本的改修を質問で取り上げてきました。

経済的困窮や複雑な問題を抱えた母子世帯を支援する重要な施設

今日、母子生活支援施設はドメスティック・バイオレンス(DV)被害者の一時保護施設として、さらに困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の施行を控え、女性保護・支援が特段に求められていることからも、より緊急性を増しており、広域的な役割も担う施設となっています。単なる箱モノでは決してありません。

現在の母子生活支援施設は、S53年に建設され築45年が経過,、建物の老朽化が著しく、耐震性も確保されていません。さらに浴場、トイレなどは共同のままで生活環境も十分に整っていないのです。

一日も早い環境改善が必要なのです。

3月議会では「早急に結論が導き出せるよう検討」と答弁

市では、施設改修が不可避であるとの認識に立ちつつも、これまでに、県とも協議しながら、地区の既存の市有施設への移転、あるいは民間アパートの活用なども検討してきた経過があります。しかし、事実上、移転は困難であるとの状況に至っています。とすれば、現在地での建て替えしか道はないのですが、なかなか踏み込んできませんでした。

今年の3月定例会では「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の女性保護、支援といった趣旨を考慮する中で、(当該)母子生活支援施設について、老朽化に伴う建て替えや機能強化について、早急に結論が導き出せるよう検討していく」との考えが示されたものの、場所については言及を避けてきています。

隣接する障害者福祉施設と一体で、公設民営を含め、現在地で早期建て替え事業化を

4年前の「県とも協議し検討」から「早急に結論が導き出せるよう検討」へと、答弁が進化し、検討が進められているものと推察するのですが、「結論」が必要な段階でしょう。明確な方向付けを具体化するよう迫りました。

具体的には、現在地で、隣接し社会事業協会により一体的に運営されている障害者福祉施設と連動させ、公設民営方式を見据え、施設は市の責任で早期に建て替える方針を確立し、事業化を図ることを強く求めました。

「現在地での建て替えが最適」との考え示す

こども未来部長の最初の答弁は、「利用者の自立に向けた支援が行える最善の施設となるよう早期改築に向け、現在地での建て替えも視野に入れ、関係機関と十分に協議し、引き続き検討していく」とするもの。

「現在地を視野に検討」と答弁に、「検討していく時期は過ぎてる」とし、現在地での早期立替の事業化をはっきりさせるべき」と再質問し、「近隣の障害者就労支援施設等との施設の調整等もあるが、現在地での建て替えが最適。関係機関と十分に協議し、引き続きしっかり検討する」との答弁に

建て替え事業化の早期決定を

母子生活支援施設は、虐待等からの一時避難施設ともなるため、配偶者・親等からのストーカー被害を防止し安全を確保することが極めて大事な施設です。場所の特定をはじめ質問にどこまで踏み込んで良いものか、悩んだ末に、とはいえ公共施設であることから、質問に取り上げたものです。

ようやく、事業化に向けた入口に立つことができたものと考えます。

公共施設マネジメントの観点からの隣接する障害者就労支援施設(譲渡・民営化方針)の整備との整合調整の問題は残りますが、財政当局の理解を得て、早期事業化を強く求めるところです。

追記:6月議会の質問報告は完了です。

さてさて、6月議会の質問のやり取りを6回にわたりまとめてきました。それぞれ長文ではありますが、御一読いただき、ご意見を賜れば幸いです。

この議会では、子ども政策を中心とした質問に限定し、予定していた地域公共交通の維持存続の課題は見送らざるを得ませんでした。公共交通対策特別委員会で一部質問・要望しましたが、機会があれば取り上げたいと思います。

ご覧いただきました皆さん、ありがとうございました。

戸隠森林植物園・みどりヶ池あたりから

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