6月市議会定例会始まる

6月8日、長野市議会6月定例会が始まりました。23日までの会期です。この議会には、市側から23億2,100万円余を追加する一般会計6月補正予算案など15議案、補正予算の専決処分などの3承認議案、報告14件が提出されました。

23億2,142万円の補正予算案のポイント

➊【地方創生臨時交付金活用事業として15億3,500万円】…１）地域鉄道運行支援・路線バス・タクシー運行支援に1億7,460万円、２）物価高による家計負担を軽減するため住民税非課税世帯等（対象42,400世帯）に対し1世帯3万円を支給する経費13億5,800万円。

➋【デジタル田園都市国家構想交付金活用事業として2億9,000万円】…１）すくすくナビや防災ナビなどの各種アプリの入口となるポータル的アプリ（フロントアプリ）の構築に2,225万円、２）子育て支援のため、親子のライフイベントに合わせたサービス等を提供するカレンダーアプリの構築に2,800万円、３）スポーツ施設等公共施設の予約システムの整備として、予約や施錠管理のスマート化などに4,010万円をはじめ、文化財のデータベース化、観光デジタルコンテンツ（川中島の戦い）の構築に要する経費。

➌【5月大雨被害の災害復旧費に4億4,350万円】

➍【子ども福祉医療費給付の対象拡大に伴う準備経費等に4,650万円】　

市長の議案説明要旨より

🙂長野駅東口公園に「Park‐PFI」による軽飲食施設の設置へ…サウンディング型市場調査で得た結果を基に、事業者の選定委員会を設置。公園利用者の利便性と快適性の向上等につながる施設の設置をめざす。

🙂「（仮称）ながのこども館」今年度末に完成…城山公園再整備の一環として「ふれあいの森ゾーン」の少年科学センターを「（仮称）ながのこども館」に再整備するための工事請負契約を締結し、今年度末の完成をめざす。

🙂新型コロナ対策…感染症法上の位置づけが「2類相当」から「5類」への変更に伴い、対策本部を廃止。今後も県と連携し、医療体制の拡充のため、外来対応医療機関の拡充や入院病床の確保に努める。また、市民が相談できる環境を維持するため、市保健所の受診・相談センターを9 月末まで継続。

🙂消防指令業務…消防指令システムの更新に合わせ、須坂市と共同運用の協議へ。

🙂低所得の子育て世帯支援特別給付金…児童1人あたり5万円を給付。児童扶養手当受給世帯には5月31日に申請不要のプッシュ型で支給。家計急変の場合は申請が必要、周知を図る。

🙂保育園使用済みオムツの持ち帰り廃止へ…保護者・保育士の負担軽減を図るため、公立園で使用済みオムツを園で処分し、持ち帰りを廃止する方向。まずは、モデル園で６月から使用済みオムツの自園処理を開始した。今後、公立全園での実施に向けて検討していく。

🙂（仮称）産業立地ビジョンの策定へ…経済活性化の基盤となる産業用地の確保について、既存工業用地の有効活用や将来的な産業団地開発に向けビジョンを策定。候補エリアの選定も含め取り組む。

🙂「IBM地域DXセンター」市内開設へ…長野県とともに日本IBM㈱と立地協定を締結。日本IBMの子会社「日本IBMデジタルサービス㈱」が本市に新たな事業所「IBM地域DXセンター」を開設。相互の連携・協力を確認。協力体制ができたことから、本市に集積する ICT企業と共に創造する「共創」を進め、本市経済の振興につながることを期待。

🙂長野市こども”のびのび”ビジョン…長野市全体を俯瞰した大きな視点として示したもの。主役である子どもたちの主体性を尊重し、子どもたちの育ちを支える保護者の目線に立って考え、施策を展開していく。

🙂子どもの権利を守る条例…ビジョン実現のため、子どもの権利をしっかりと守り、大人が支える環境をつくるため、子どもの権利を守る条例について、議員と協力して制定をめざす。

６月議会の論点と課題

私なりに重視する論点は、❶青木島遊園地の廃止に伴う「青木島こども未来プラン」の実効性と課題、❷子ども権利条例の制定、➌物価高騰等に対する生活者・事業者支援の継続・拡充、➍新型コロナ感染症の「5類」移行に伴う課題（医療体制の確立・ワクチン・公費負担のあり方）、➎中山間地域の小中学校の存続問題【七二会中（23年度末閉校）・信更中（23年度末閉校）・信更小（24年度末閉校）・中条中（25年度末閉校へ）】、❻水道広域化問題などなどです。