青木島遊園地の廃止問題を考える【その4】…住民対話を転機に住民本位で存続へ方針転換を

2月22日から始まった3月市議会定例会。

対応が注目される青木島遊園地の存廃問題で市長は、冒頭の施政方針演説において、2月11日の住民説明会での存続を求める意見等を踏まえ、「存続の選択肢を含めて熟考してきた」とする一方、「遊園地の土地は借地であり、また、仮にこれまでどおり遊園地を存続した場合でも、遊園地の利用方法や管理方法、さらには、児童センターや保育園の送迎などの課題がある」とし、「周辺の住環境、子育て環境など、顕在化してきた課題を含めて、総合的に改善・解決していく必要がある」と述べ、「様々な課題や制約を勘案する中で、近く私が考える解決策を示したい」と強調しました。

私はこれまで、18年間の経過を踏まえ「廃止決定」は止むを得ないと受け止める一方で、遊園地の開設時の経過、そして「廃止」にいたる経過の中で周辺住民の十分な理解と合意に欠けていたことを反省し、当面、「廃止方針」をいわば凍結し借地期間の残る2年間を目途に存続、小学校グランドを活用した児童センターの遊び場の確保、保育園児の遊び場の確保など多面的に検討し課題解決を図ることができないかと指摘してきました。

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11日の住民説明会は大きな転機となったと受け止めています。住民説明会で、地元住民から存続を求める多くの意見が出され、草刈等の愛護活動についても地域を主体に担う決意が示されたこと、さらに青木島児童センター館長が「廃止やむなし」から「存続」への想いに転換したことなどを踏まえ、今日的には、廃止方針を一旦撤回したうえで、遊園地の利用方法や管理方法について、地域住民と協議し、利用を継続する決断を市長に求めたいと考えます。

何よりも、住民の自治力に依拠しつつ、協働の観点から、住民本位の市政運営、政策・施策決定が求められていると考えるからです。

遊園地の新たな利用方法、管理方法は、周辺住民の知恵と力を借りながら決定できます。一定の制約は避けられないかしれませんが…。

保育園や児童センターの送迎時における騒音問題は、少なからず、どの地域にも存在します。保護者の皆さんの協力と周辺住民の理解を改めて求めていく必要があるでしょう。

そのうえで、市行政としては、存続に向けた直近の課題は地権者に理解をいただくことが不可欠でしょう。市としての「廃止」決定により、借地の契約期間中途における、市からの一方的な契約解除を申し出てきた経過が既にあると思われるからです。契約解除申出の撤回と継続利用に深い理解をお願いすることになります。これは、市長自らの出番でしょう。もちろん、市が土地を購入する手立てもありますが、今のところ、地権者の意向も不明なため、現段階では、これ以上、言及できないものと思います。

事態解決に向け、住民本位で存続させる方針に転換したうえで、遊園地の利用方法・管理方法、送迎時の課題について解決する方向性を具体的に地域と共有していくこと、そしてさらに、児童センターを校内施設であるこどもプラザに統合していく方針の具体化のあり様や老朽化している青木島保育園の今後の在り方について、地元区長会等を含め地域住民との直接対話を通じて方向性を検討していく道を強く提案・提唱するものです。

存続へ舵を切りなおす!市長の決断を強く望むところです。議会の責任も問われます。

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