9月議会が終わりました

長野市議会は29日、約13億7,000万円のR2年度一般会計補正予算案をはじめとする19の議案やH31年度(R元年度)の決算の認定議案などを可決しました。

副議長に西沢利一議員…最大会派による正副議長の独占続く

30日の最終日は、昨年の市議会選から1年を経て、議会人事が行われました。副議長(任期1年)には選挙の結果、新たに新友会の西沢利一議員が選出されました。改革ネットでは、共産党の阿部孝二議員を支持し投票しましたが、残念ながら当選には及びませんでした。24対14(無効1)の結果です。

議会活性化の観点から、正副議長を最大会派で独占せず、副議長は第二会派からという新たなルール作りに引き続き取り組みたいと思います。

監査委員に選任、経済文教委員会・災害対策等調査研究特別委員会に所属

新しい議会構成で私は、議会選出の監査委員に選任されるとともに、常任委員会は経済文教委員会に、特別委員会は新たに設置された「災害対策等調査研究特別員会」に所属します。また長野広域連合議会議員も務めることになりました。

幸せ実感できる市政の実現に向け、新たな任務を全うしたいと思います。

補正予算…かかりつけ医での公費負担によるPCR検査実施へ

9月補正予算案は、新型コロナ対策に9,900万円、台風19号災害対策に7,550万円、7月豪雨災害対策に11億7,600万円などが盛り込まれています。

新型コロナ対策では、PCR検査体制の拡充として、保健所にPCR検査機器の1台増設(約1,000万、1日24検体検査増加に)、かかりつけ医での公費負担によるPCR検査の実施(約7,000万円)が盛り込まれました。

PCR検査について県は、季節性インフルエンザとの同時流行に備え、9月補正で1日9,000検体検査(これまでの9倍)に拡充する方針を打ち出したことで、長野圏域や長野市保健所管内での検査体制の在り方の具体が改めて問われることに。

そうした中、長野市は29日、市民病院での自己負担による抗原検査の実施を発表しました。12,000円の自己負担を必要とするものです。何らかの助成措置が検討されて然るべきだと考えます。

県の新たな方針の実現可能性と併せ、市の検査拡充方針について課題と対策を整理したいと考えます。

長野赤十字病院の新病院建設に関する請願を全会一致で採択

長野赤十字病院が施設の老朽化に伴い、現敷地に隣接する若里多目的広場(ビッグハットの駐車場)を建設予定地として新病院建設計画(R7年・2025年の建設着工予定)を進めている問題で、長野赤十字病院から提出された「市からの財政支援とし関係部局からの提案・助言を求める請願」を全会一致で採択しました。

長野日赤はS56年(1981)から39年間にわたり、「断らない救急」(2019年救急車応需率99.38%)と「救急診療の質の向上」に努め、三次救急を担う北信地域の唯一の救命救急センターとして24時間365日、重篤患者への高度な救急診療を実践し「地域医療の砦」になっています。

さらに、県内唯一の基幹災害拠点病院の機能を担うとともに、北信地域唯一のDPC特定病院として「地域医療支援病院」「地域がん診療連携拠点病院」「地域周産期母子医療センター」などの重要な役割も担っています。

さらに、新病院建設にあたり感染症パンデミックへの対応、地域包括ケアシステムへの対応を重点化するとしています。

600床で約380億円の事業費を予定し、「新病院基本計画」の策定を進めています。市としての財政支援の規模は、これから検討されることになります。

「義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書」など5本の意見書を採択

総務委員会発議の「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う地方財政の急激な悪化に対し地方税財源の確保を求める意見書」、スキー場の索道事業者が行うゲレンデ整備車や降雪機等に使う軽油の免税措置がR3年3月末日で打ち切りとなることから、スキー場の経営安定のためR3年度以降も免税を継続することを求める「免税軽油制度の継続を求める意見書」(㈱戸隠から提出されていた請願を採択)、「義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書」、経済文教委員会発議の「新しい時代を見据えた教育環境整備を求める意見書」、県知事あて「へき地手当等支給率を近隣県並みの水準に戻すことを求める意見書」など5本の意見書を可決しました。

「種苗法改正案の慎重審議を求める請願」は賛成少数で否決

食とみどり、水を守る長野地区会議から提出され紹介議員となっていた標記の請願は、賛成少数で否決になってしまいました。

市内のグリーン長野農業協同組合からは6月議会に「慎重な審議を求める陳情書」が提出されていました。また、県内の市町村議会では「慎重審議を求める請願」は可決されている議会が多く、「廃案」を求める意見書が可決された議会もあります。極めて残念な結果です。

改革ネットでは、鈴木洋一議員が請願不採択に反対討論を行いました。

【種苗法改正案の問題点…請願書の請願趣旨より】

政府が3月3日閣議決定し、第201回国会に提出した「種苗法の一部を改正する法律案」に対し、農業者をはじめ市民の間に不安が広がっています。

農水省は、改正理由を「国内で開発された品種の海外流失防止のため」であると強調していますが、海外への登録品種の持ち出しや海外での無断増殖を防ぐことは物理的に困難であり、「有効な対策は海外での品種登録を行うことが唯一の方法である」(2017年11月付け食料産業局知的財産課)と農水省自身も認めており、根本的な解決には結び付きません。

一方で、登録品種の自家増殖を「許諾制」に変える改正案により、これまで現行法で認められてきた農家の権利が制限されるとともに、許諾に係る手続きと費用の負担、もしくは種子を毎年購入しなければならないなど、国内の農業を支える圧倒的多数の小規模農家にとって新たに大きな負担が発生することになります。これは農家の経営を圧迫し、ひいては地域農業の衰退を招きかねず、国連の「家族農業の10年」や「小農の権利宣言」の精神と相反するものです。

また、在来種(一般品種)は育成者権の対象外としていますが、在来種に遺伝子操作等を行って一種の特性を持たせた類似品種が登録される可能性は否定できず、無意識なまま交雑による権利侵害の罪を着せられるという不名誉を受けかねません。育成者権者からの権利侵害を理由とした訴えなどを危惧して営農意欲を失い、在来種の栽培や種取りを断念する懸念もあり、農業の衰退をもたらしかねません。

地球規模での気候変動によって食料と種子の不足が懸念される中、新型コロナウイルスの影響で各国が食料の輸出制限などに踏み出しています。地域に適した多様な作物栽培と種子の保全は、食料自給率の低い日本において国民の食料安全保障を確保するためにも不可欠です。そもそも植物の遺伝資源である種子は、生きとし生けるものの命の根源「地球上の生き物にとって共有の財産」であり、その多様性の消失は安定的な食料供給はもとより、環境の保全と地域の存続といった持続可能な経済社会の確立にとって大きなマイナス要因となることが危惧されます。

よって、今般の種苗法の一部を改正する法律案については、地域の農業と農家・生産者、消費者の権利を守り、安定した農作物・食料を確保する観点から、農家の自家増殖の権利が制限されないことが重要です。