長野赤十字病院の建て替え問題【その3】

長野赤十字病院の建て替え問題について、建設候補地として「若里多目的広場が最適」と結論付けた経過を踏まえ、今年1月段階で「長野日赤の建て替え問題の『今』」としてまとめました。

180124長野赤十字病院の移転建て替え…「若里多目的広場が最適」とされる「今」の課題【その1】

180124長野赤十字病院の移転建て替え…「若里多目的広場が最適」とされる「今」の課題【その2】

その後の展開について、3月議会の審議状況を中心に報告します。

長野赤十字病院の建て替え問題【その3】です。ニュースとしては古いのですが…、備忘録です。

3月議会・福祉環境委員会での集約

3月議会の福祉環境委員会でも論点の一つとなり、議会最終日の委員長報告には次のように盛り込まれました。

【福祉環境委員会委員長報告より】
…長野赤十字病院の建替えについてであります。 本委員会では、去る1月22日に閉会中の委員会を開催し、長野赤十字病院建替え検討会議から、市長と院長へ検討報告書が提出されたとの報告を受けており、さらに、同月30日には病院側から市長へ「長野赤十字病院の新病院建設候補地についての要望」が提出されております。市では、この要望書を受けて、若里多目的広場を新病院建設候補地として、新病院の基本構想を策定することを認め、「若里多目的広場を長野赤十字病院の新病院建設候補地として新病院の基本構想を策定することに関する確認書」を病院側と取り交わしたいとのことであります。本確認書は、新病院基本構想を策定するに当たっての基本的事項を定めるものとなっておりますが、病院から示された3つの課題への対応について、その具体的な解決に向け、着実かつ誠実な履行を担保する必要があります。 ついては、本確認書に基づき、今後は段階に応じて、必要な事項を書面により整理 しながら進めるとともに、その都度、議会へ丁寧な説明を行っていくよう要望いたしました。…

1月30日、長野日赤院長から「新病院建設候補地」を市長あてに要望

ポイントは、H37年(2025年)の新病院建設着工に向けて、「若里多目的広場を新病院の建設候補地として、新病院基本構想を策定させてもらいたい」ということです。

長野赤十字病院からの要望書

懸案の3つの課題への対応について、

➊『建設用地の適格性の確保』では「地中の埋設物や水害等に対しては、新病院基本構想策定段階で適切な対応方法について検討する」

➋『建設規制への対応』では「基本計画等を策定し、具体的な病院規模等が判明した段階移行に適切な対応方法を協議する」

➌『ビッグハット駐車場の確保』は「基本構想の策定段階から最大限の努力を払う」

とし、「誠実に取り組む」とともに「具体的な諸問題については引き続き検討会議で協議したい」という基本的な姿勢を示しました。

いずれも、今後策定する『基本構想』及び『基本計画』の策定段階で検討したいとするもので、若干「先送り感」は否めないものの、まぁ、やむを得ないところです。

建設検討のスタートラインにおける前向きな検討姿勢が示されたものといってよいでしょう。

長野市と長野日赤との確認書

3月議会の福祉環境委員会では「若里多目的広場を長野赤十字病院の新病院建設候補地として新病院の基本構想を策定することに関する確認書(案)」が示されました。

この「確認書案」を条件に、若里多目的広場を建設候補地として基本構想を策定する」ことを認めるとするものです。

ポイントは、新病院基本構想等の策定に関し、双方で必要な協議を行うとともに、情報共有に努めるという点です。

また、長野日赤が多目的広場で行う事前調査に関し、それぞれ書面で確認することも盛り込まれています。

委員会に示された「確認書(案)」

要するに、若里多目的広場を建設地とした基本構想の策定にあたっての基本的な遵守事項の確認で、「必要な協議を行って課題解決を図る」といった双方の合意に基づく誠実履行義務を確認するものです。

これはこれで良しとしますが、あまりにも総論との印象を拭えず、私としては、長野日赤側が示した「3つの課題解決に向けた対応方針」を踏まえ、基本構想段階・基本計画段階に応じ病院側の誠実な履行を担保するため、具体的な課題解決に向けた考え方も確認書に盛り込むべきではないかと質しました。

つまり、病院側が示した当面重要な3つの課題解決の考え方も具体的に確認書に盛り込み、将来にわたり責任ある誠実な対応を求めるべきではないかという問題意識です。

特に、埋設物があった場合の費用負担の在り方、駐車場確保の見通しが大きな問題となるからです。

市側が、病院側の基本構想について、重要な3つの課題については協議を継続しながら双方の合意のもとに策定されていくことから、「確認書は基本的事項としたい」と答えたことから、今後、3つの課題の解決に向けた協議の段階に 応じ、書面による確認を行うとともに、議会・市民に必要な情報開示を行うことを強く求めてきました。

こうしたやり取りを踏まえ、先の委員長報告になったところです。

信濃毎日新聞の報道より

3月16日付の信濃毎日新聞は、委員会の審査状況について次のように報道しました。日赤側のコメントも載っているので紹介しときます。

長野赤十字病院移転「若里多目的広場を候補地に」病院側の要請、市が受諾へ

長野赤十字病院(長野市若里)の移転新築について、長野市は15日の市議会福祉環境委員会で、市有の若里多目的広場を移転候補地として具体的な検討に入りたい―との病院側の要請を受け入れる考えを明らかにした。新病院の基本構想を検討する上で、市と病院が「情報の共有に努める」ことなどを盛った確認書を取り交わす方針も示した。
 病院側は1月、病院近くの若里多目的広場を候補地として検討を進めることを市に打診。広場は現在、ビッグハット(若里)の催しなどの際に駐車場として使われており、代替地の確保を「最も重要な課題」としていた。
 福祉環境委で小林祐二・市医療連携推進課長は、現病院の解体後の敷地について「駐車場として提供することは可能との話も聞いている」などと説明。病院側に「主体的に課題に取り組む姿勢」があると見込めるとし、広場を候補地とする検討を条件付きで認めたいとした。
 確認書は、検討を進める上での「基本的事項」(小林課長)を定める内容。委員からは、課題解決に向けた病院の具体的な取り組みについても「確認が要る」との声が出た。
 長野赤十字病院は取材に、現病院の敷地の駐車場利用について、「そうしたアイデアも検討課題として考えられるが、対応は決まっていない」と説明。駐車場の代替地確保に向け「できる限りのことをしないといけない」とした。

2月6日に、確認書が取り交わされているはずです(未確認)。

今後、「確認書」に基づき、継続される「検討会議」の状況を注視し続けたいと思います。

長野市民病院第2期中期目標(素案)示される

話題は変わりますが、5月8日の政策説明会で、地方独立行政法人長野市民病院の第2期中期目標の素案が示されました。

H31年度から33年度の3カ年の病院経営の目標となるものです。

基本的に第1期中期目標(H28年度からH30年度)を継続・発展させる目標で、新たに財務内容の改善で「経常収支比率100%以上」を盛り込んだ点がポイントです。

6月にパブコメを実施し成案化したのちに、12月議会の議決案件となります。

長野市民病院は長野赤十字病院とともに市民生活に不可欠な中核な医療施設です。医療機能・役割分担の方向性という視点からも長野日赤の建て替え問題と合わせて感が背えていく必要がありそうです。

詳細は次回で。