市内東北部で43億円…第4学校給食センター事業が孕む問題

 H25年度予算編成方針において、突如、新たな大規模プロジェクト事業に加わった「第4学校給食センター建設事業」について、12日午後、教育委員会・教育次長及び保健給食課からの申し出により説明を受けました。

 第4学校給食センター建設事業は、既にH24年度当初予算において、H25~26年度の2カ年で土地購入費として4億600万円の債務負担行為が議決されてはいるものの、建設地や事業費、施設規模、さらには全体的な学校給食センターの整備計画などが一切明らかにされない中で、大規模プロジェクト(30億円以上の施設建設事業)に追加されたものです。事業計画について誠実な説明責任が果たされていないことを問題視し、質してきた経過があります。【10日付けのブログ参照

❓ 少し見えてきた第4学校給食センターの事業概要
 この日の説明では、
➊12,000食程度を提供できる給食センターとして整備し、改修が必要な第3給食センターの配送エリアをカバーする施設とする。
➋第1~第3及び豊野の給食センターとの地域バランスを考慮し、市内東北部に建設地を取得できるよう交渉を行っている。しかし、協議が大詰め段階であることから建設場所はオープンにできない。
➌事業費は約43億円を見込む。従ってこれから10年間の大規模プロジェクト始業費はサッカースタジアム80億円と合わせ、123億円増加し合計976億円となること。
➍H25年度に用地取得し、H26年度に基本設計・実施設計、1年半から2年間の建設工事を経てH28年8月頃のオープンをめざすこと。
 などが明らかになりました。少しずつ見えてきました。

❓ 学校給食センターの現状と課題
 学校給食センターの現状の体制は、青木島にある第1センター(S62改築・11600食)、篠ノ井東福寺にある第2センター(H15年改築・8500食)、風間にある第3センター(S58年改築・11900食)と豊野センター(H3改築・900食)がメインで、中山間地域では学校内の調理場(自校給食方式)で対応しています。

 課題として、調理食数が施設規模に対し過大であり食数の適正化が必要であるとこ、施設・設備の老朽化が進み、文科省の学校給食衛生管理基準を満たしていないこと、米飯用食器が提供できていないことなどが挙げられ、こうした課題解決のために第4給食センターを建設するというものです。

 私自身は、大規模な給食センター方式で良いのか、食の安全を確保し、食育を推進する観点から学校内調理場(自校給食)方式に転換していく必要があるとの問題意識を持っています。小中学校が災害時の避難所となっていることからも重要です。しかし、それは置いといても、今回の提案はあまりにも杜撰といわなければなりません。

💡 学校給食センター全体の整備計画を示すべき
 今後10年間を見据え、第4センターの建設後には第3センターの改修、さらには第1センターの改修が必要となり、全体的に調理食数の適正化を図る必要があります。児童数の減少を考慮する必要もあります。さらには豊野センターの第4センターへの統合も問題となるでしょう。

 すなわち、第4センターの個別単体の問題ではなく、学校給食を安全に安定的に提供できる体制をセンター方式でどのように構築していくのか、それぞれのセンターの将来設計をどのように考えるのか、学校給食センターの全体的な整備計画がまずつくられなければならないということです。
 大規模プロジェクト事業に追加するのであれば、学校耐震化事業と同様、すべての学校給食センター整備事業として位置づけるべきでしょう。80億~100億円近い財政規模になると思われます。

 建設予定地が情報開示されないということは、いろんな事情があるでしょうから、末節な問題でしょう。(とも言い切れませんけどね…)。
 私は、第4センターの事業内容とともに、こうした全体整備計画を早期に提示するよう強く求めました。教育次長は11月19日に予定する会派総会での説明までにまとめたいとしました。当然、行政側は将来設計を行っているはずですから、難しい事ではありません。もし、全体的な整備計画がないとすれば、第4センターは場当たり的な施策であり、行政の怠慢ということになってしまいます。
 政策決定・事業決定のプロセスが、小出しでしか議会や市民に開示されないことが問題なのです。

❗ 議会基本条例・規定に市側は誠実な対応を
 長野市議会基本条例では、第17条(重要な政策等の監視及び評価)で次のように定め、市長らに誠実に履行することを求めています。
 曰く…議会は、市長が提案する重要な政策、計画、施策、事業等(以下「重要な政策等」
という。)について、次の各号に掲げる事項の説明を求めるものとする。
  (1) 重要な政策等を必要とする背景
  (2) 検討した他の政策案等との比較検討
  (3) 重要な政策等の形成過程における市民の意見公募等の実施状況
  (4) 総合計画における根拠又は位置付け
  (5) 関係法令及び条例等
  (6) 財源措置
  (7) 将来にわたる効果及び費用

 議会側のスタンスの規定ですが、行政側は、こうした観点から事業計画・事業内容を開示し、説明責任を果たすことが求められているのです。特に財源措置は重要です。しっかり受け止めてもらいたいものです。

 更には、公共施設白書を作り、施設再配置計画を作っていこうという段階であることも重要です。全体的に公共施設見直しの整合性が図れるような検討となるのか、といった観点からのチェックも必要です。

 学校給食センターのあり方が、大きな問題として浮上してきました。