12月議会の代表質問より➋…連携中枢都市圏9市町村で気候非常事態の共同宣言へ

地球温暖化により異常な気候変動が常態化、大雨や集中豪雨が多発し私たちの暮らしや健康・生命を脅かす甚大な自然災害が続きます。地球温暖化を食い止めなければ、人類の未来はありません。

地球温暖化の主な原因は人間の活動により排出される二酸化炭素(CO)などの「温室効果ガス」です。

2050年までにCO排出量を実質ゼロとする脱炭素社会(ゼロカーボン社会)を実現することは、地球的課題であり、世界共通の目標となっています。

気候変動対策を主軸とする新しい環境基本計画へ

現在策定中の第三次環境基本計画は、地球温暖化対策地域推進計画を統合し、気候変動適応計画及び生物多様性地域戦略を包含させ、環境全般にわたり気候変動対策を主軸とした計画となります。

下記はパブコメ中の「第三次環境基本計画の基本目標」です。

「緩和策」と「適応策」を推進し2050年のCO排出量を実質ゼロとする脱炭素社会の構築を基本目標に、リデュース・リユース・リサイクルの「3R」にリプレイス(転換)を加える「4R」の取り組みとともにプラスチックスマートを推進し、循環型社会の実現などを目標とする計画です。

脱炭素社会の実現に向け実効性のある計画となることを期待します。

県宣言への賛同表明では、市民に届かない

そこで、新しい環境基本計画の策定を機に、市独自の「気候非常事態宣言~2050ゼロカーボンシティの実現を目指して~」を発出することを改めて提案しました。

加藤前市長は、県の「気候非常事態宣言」に賛同表明することで事足りるとの認識を示し、市独自の宣言を見送ってきたからです。県内では県宣言に賛同しつつも松本市・上田市など12の市町村が独自宣言を行っています(2021年3月末)。

長野市議会は今日4日から代表質問が始まり、午後に改革ながの市民ネットを代表して質問を行いました。質問内容は別記とします。 長野市芸術館...

県宣言への賛同だけでは、市民には届かず、市民共有の目標になりません。

2050ゼロカーボンを実現する意思を市民に身近な市長の宣言により、市民との共有を確かなものにしていくことが重要であると質しました。

現在策定中の第三次環境基本計画の策定を機に、同計画のエッセンス、市民の取り組み目標を盛り込んだ市独自の気候非常事態宣言の発出を改めて提案する。いかがか。

「省エネルギーの推進」や「脱炭素型の地域づくりの推進」」など、新しい環境基本計画に盛り込む姿勢を広く示していくため、気候非常事態であることを包含した「2050年ゼロカーボン宣言」を発出することを検討している。市単独ではなく、本市がリーダーシップをとり、長野圏域9市町村の共同宣言とし、長野地域連携中枢都市圏ビジョンの脱炭素化推進連携事業において、9市町村が連携して脱炭素化事業を実施していくことを検討している。

連携中枢都市圏の9市町村の共同宣言に

市単独ではなく、本市がリーダーシップをとり、長野圏域9市町村の共同宣言としていくことが表明されました。一歩前進でしょう。

共同宣言により、市民一人ひとりに「脱炭素社会の実現」というメッセージが伝わり、市民一人ひとりの行動変化につなげていくことが、これからの課題です。脱炭素に向けた意識を共有し、共に行動に移していきたいものです。

14日の福祉環境委員会で、この問題をさらに取り上げたところ、坂城町長の発議によるものとのこと、「長野市のリーダーシップではないじゃない!」とぼやきたくなりましたが、まぁ良しとしました。市民の皆さんに周知し、市民の行動変化につなげていくことを改めて要望しました。委員長報告に盛り込まれることになります。

「共同宣言」は2月に発出となるようです。内容を吟味したいものです。

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