被災者に寄り添うのか?長沼地区の災害公営住宅…6月議会トピックス【その2】

台風19号災害で被災した長沼地区で災害公営住宅の整備を求める声に対し、市の対応が二転三転しています。

3日に開かれた長沼地区復興対策企画委員会の部会で長野市は、豊野地区美濃和田団地に建設中の災害公営住宅について、2日の申込締め切り時点で、73戸の募集に対し65世帯の申し込みにとどまったことを報告し、長沼地区の災害公営住宅に整備は「様々な課題がある」として建設方針を明らかにしなかったと信濃毎日新聞が報じました。

7月4日付信濃毎日新聞

豊野地区美濃和田団地に建設中の災害公営住宅。

6月議会では、整備が進む豊野地区・美濃和田団地の災害公営住宅73戸の整備戸数に対し110世帯が仮申し込みし、35世帯が辞退し、結果、2世帯の住宅確保が引き続き課題とし、一旦は見送りを表明した長沼地区での災害公営住宅整備について、「集合型ではなく、一戸建てを数戸まとめて建てる方向で検討している」と市議会建設企業委員会で明らかにしてきました。

所属する災害対策調査研究特別委員会でも、私から復興局に対し、「戸建て方針の具体化」を強く求めるとともに、戸建て方針により、一旦は長沼での住宅確保をあきらめた被災者も考え直すことになることから「被災者に寄り添った柔軟な対応が不可欠」と質してきました。

ところが、「被災者に寄り添った方針転換」として安堵したのもつかの間、市の二転三転の姿勢は承服しかねます

市はこれまでに住宅の自力再建への支援として、仮設住宅に使っているトレーラーハウスの再利用や小規模住宅のモデル提案を行ってきていますが、高齢の被災者の皆さんにとっては現実的な方法とはなり難いでしょう。

仮設住宅の入居期限が最短であと4カ月と迫る中、長沼地区での災害公営住宅建設方針が定まらないが故に、故郷を離れ、民間アパートや市営・県営住宅に次の住まいを求めざるを得ない被災者が相次いでいます。

豊野地区の災害公営住宅の仮申込者が辞退し、戸数割れになった背景には、判断を先送りしてきた市の姿勢に責任があるといわなければなりません。

長年住み慣れた地域を離れたくない…この被災者の切実な想いにどう応えるのか。希望をつないでいかなければならない被災者の皆さんに「諦め」を強いることは、あってはならないことでしょう。

豊野地区の災害公営住宅辞退者の動向と意見(特に長沼地区から申し込み辞退された方の動向)をつぶさに把握し、被災住民に寄り添い十分な対話の中から、地域の復興につながる活路を見出すべきです。