菅政権の支持率にビックリ?!

9月16日発足した菅政権。掲げた「国民のために働く内閣」は当たり前のこと、派閥均衡・論功行賞の色合いが濃い内閣でしょう。女性は2人しかいません。

しかしながら、新内閣発足時の”ご祝儀相場”とはいえ、内閣支持率の高さにはビックリです。共同通信の世論調査では、支持率が66.4%、不支持率は16.2%朝日新聞の調査では、支持率65%、不支持率は13%とほぼ同様の世論です。毎日新聞では、支持率64%、不支持率27%でした。

「へぇー」って感じです。国民の信頼に足る野党勢力の「非力」の裏返しとも言えるのでしょうか。

国民の皆さんが期待している点を吟味・検証し、菅政権に替わる政権の基本政策の打ち出しに活かすことが問われていると考えるべきでしょう。

とはいえ、菅政権は、安倍政権を引き継ぐ「安倍なき安倍政権」。公助よりも自助に傾き、自己責任論に基づく政治の営みがより強まりはしないのか、とても憂慮します。

「国民のために働く」というのであれば、これまでの数々の疑惑・忖度にケジメをつけ、国民の不信・疑問に応えることから始めてもらいたいものです。

一方で、新党「立憲民主党」がスタートしました。自民党総裁選・菅政権誕生の陰に埋もれた感がありますが、立憲野党の存在感を如何に打ち出していくかが問われます。

社民党と新・立憲民主党との合流を巡る問題もあります。現時点では、野党共闘の一翼を担いつつ、総選挙を社民党で戦う準備を進めていかなければならないと考えます。社民党にとっては、ホントに後のない戦いとなりますが…。

菅政権発足と新・立憲民主党の結党に関する社民党幹事長の談話を紹介します。


2020年9月16日

菅義偉新政権の発足にあたって(談話)

社会民主党幹事長 吉田忠智

1.本日、第202回臨時国会が召集され、衆参本会議で首班指名選挙が行われた。社民党は、共同会派をくむ立憲民主党の枝野幸男代表に投じたが、自民党の菅義偉総裁が第99代内閣総理大臣に指名された。菅新首相のめざす国づくりの方向性、新型コロナ対策や雇用・経済政策など、国会で議論すべき課題は山積している。社民党はじめ野党の憲法に基づく臨時国会の開会要求を安倍首相は無視し続けてきたが、ようやく国会を開いたのであるから、3日間で閉じるのではなく、所信表明演説を行い、予算委員会も開く日程を確保するなど、論戦の機会を設けるべきである。

2.一方、歴代史上最長となった安倍政権が本日総辞職した。「志半ば」というように、国民にとって何のレガシーも残せなかった。世論に耳を傾けず、違憲の「戦争法」を強行するなど「戦争する国」づくりを進めるとともに、財界のための「世界で一番企業が活躍しやすい国」づくりをめざしてきた。憲法や国会をないがしろにし、アベノミクスは行き詰まり、北方領土問題や拉致問題の解決もできなかった。政治の私物化や数々の疑惑について、何の説明責任も果たさず、退場したことは許されない。官房長官として首相を補佐した菅首相は、森友や加計問題や桜を見る会問題、黒川検事長問題をはじめ、安倍政権のもたらした公文書廃棄や改ざん、隠蔽、虚偽答弁、政治の私物化について、説明を尽くさなければならない。側近として知られた河井克行前法相夫妻や菅原一秀前経済産業相の不祥事についても、政治的責任は免れない。秋元司衆院議員が3度も逮捕されたが、安倍政権の「目玉」としてIR構想を推進してきたのは菅首相である。安倍政権の「負の遺産」に誠実に答えるべきである。

3.菅首相は、目指す社会像として、「自助・共助・公助、そして絆」を掲げ、「まずは、自分でできることは自分でやってみる」などと語り、「役所の縦割り、既得権益、あしき前例主義を打破して規制改革を進めていく」と強調する。自助の偏重は、弱者の置き去りにつながり、新自由主義的な構造改革の推進は、大企業の利益を優先し、格差や貧困を拡大するだけでなく、危機への社会の対応力を低下させる。また、内閣人事局に問題は無い」、「反対する官僚は異動だ」と言い切るが、官僚への統制や「忖度」の風潮が助長され、マスコミ支配もさらに強まる恐れがある。安倍政権下では対米追従外交が極まり、日ロ外交やアジア外交は行き詰まりを見せている。しかし、菅首相からは外交のビジョンが感じられない。消費税増税を巡る発言がぶれ、「自衛隊が憲法で否定されている」と発言したり、憲法改正についても「政府として環境をつくりたい、挑戦したい」と発言したりするなど、首相としての資質が問われる場面もある。

4.「国民のために『働く内閣』をつくる」というが、これまでの内閣は国民のために働いていなかったのか。菅新内閣は、麻生副総理兼財務大臣、茂木外務大臣、梶山経済産業大臣、小泉環境大臣、新型コロナ担当の西村経済再生大臣ら8人が再任されたうえ、2人が横滑りとなり、上川元法務大臣と田村元厚労大臣、小此木元国家公安委員長が同じポストで再登板となった。目玉の「デジタル庁」の創設に向け、デジタル担当大臣となる平井元IT担当大臣も再入閣である。官房長官には、新型コロナの初期対応で事実上落第点をつけられた加藤厚労大臣が起用された。初入閣は、安倍前首相の実弟の岸防衛大臣ら5人である。「回転ドア」のように、新味に乏しいものとなった。加計問題で登場し、不倫出張疑惑が追及された和泉補佐官も再任となる。閣僚らの資質や実績について徹底的に追及していく。

5.安倍政権の継承・発展を明言する菅新政権は、「安倍なき安倍政権」にほかならない。社民党は、暴走するアベ政治の検証や総括を行うとともに、安倍政権の「負の遺産」を解消するよう求める立場から、今後、菅首相に対し、徹底的な国会論戦に挑むとともに、「安倍なき安倍政権」を打倒し、政権交代を実現するための態勢づくりを急ぐ。

以上


2020年9月15日

立憲民主党の新たな結党について(談話)

社会民主党幹事長 吉田忠智

1.本日、立憲民主党、国民民主党、社会保障を立て直す会、無所属フォーラムなど2党2グループなどが結集し、新しい野党第一党となる立憲民主党が結党大会を開催した。新たな立憲民主党の議員数は、衆院107人、参院43人となり、2012年12月に政権復帰を果たす前の自民党以来、約8年ぶりに野党第1党が衆院で100人を超えた。社民党は、自民党・公明党に対抗し代わって政権を担いうる強力な政党の確立を目指す立憲民主党の結党とその船出を心から歓迎し、お祝いする。

2.立憲民主党は、「立憲主義と熟議を重んずる民主政治を守り育て、人間の命とくらしを守る、国民が主役の政党」として新たに結党された。安倍政権によって破壊されてきた民主主義の徹底的な擁護者であり、新自由主義を基調とする競争重視の経済政策から脱却し、さらに「機能する政府」という新たな概念を打ち出した。「『自由』と『多様性』を尊重し人間が基軸となる『共生社会』を創る」などの方向性を大事に、新自由主義・新保守主義の政治の転換を求め、自公に対抗しそれに代わる勢力として歩むとともに、共闘深化のリーダーシップを発揮されることを期待する。

3.「自助・共助・公助、そして絆」を訴える自民党の菅新総裁に対し、立憲民主党の枝野代表は、「自助や過度な自己責任ではなく、支え合う社会、自己責任から支え合う社会に向けて頑張っていきたい」と強調している。社民党は、平和主義、民主主義、立憲主義を取りもどし、いのちとくらしを守るため、「次の政権選択肢になり、国民の皆さんに政権として選んでもらうよう最大限努力する」という立憲民主党とともにたたかい、「安倍なき安倍政権」を打倒し、政権交代をめざす決意である。

以上