災害復興予算・災害復興計画を問う【代表質問より➑】

代表質問の続報です。

災害復興予算となる新年度予算について、一日も早い復旧・復興を力強く推し進める原動力となるよう、着実・迅速な予算執行を願いつつ、復旧・復興最優先予算とする中での第五期総合計画の執行にあたっての影響や課題、策定される復興計画の課題と対策について取り上げました。

まずは復興計画の課題について報告します。

復興計画素案が取りまとめられパブリックコメントの段階を迎えています。全員協議会における要望・提案の答弁を踏まえつつ、計画素案を補強する観点から「改良復旧」の取り組み、治水安全度の数値化などを質しました。

二度と被災しないよう「改良復旧」の方向性を明示しうる計画へ

復旧・復興の基本を「現状復旧」ではなく「改良復旧」にシフトすることを改めて求めました。

千曲川の治水対策では「改良復旧」的な要素が盛り込まれていますが、市の公共施設(支所・公民館・小中学校など)では、「現状復旧」にとどまっています。

水害で二度と被災しない公共施設の再建という観点から「改良復旧」の方向性を明示することが不可欠であり、市単独事業となっても進める必要があると考えます。

市長は、「一般的な公共施設の復旧は、国の災害復旧費との関連で「現状復旧」が前提となっている。復旧方法を検討するうえで、財源は非常に重要な要素の一つ」としたうえで、「施設の防災性の向上を図るための移転復旧や 設備等の防災対策についても、災害復旧費として国の支援が受けられるよう継続して要望していく」との考えを示しました。

また、「公共施設マネジメントの観点から効果が見込める場合防災上不可欠な設備の保護などは、必要に応じ「改良復旧」要素も選択肢として検討し、できるだけ有利な財源の確保と併せて十分に検討していく」とも答弁しました。

➡治水対策における万全な「改良復旧」とともに、公共施設等の再建にあたっても安心度が担保されるよう、引き続き提案していきたいと考えます。

被災家屋の再建、盛土など安全基準の作成を

故郷に住み続けたいとの想いから、公費解体、自費解体を経て自宅再建を目指す、あるいは応急修理・改修を経て再建する取り組みが進みつつあります。

被災家屋の再建にあたり、改良復旧による安心度を高めるとともに、盛り土の必要など安心基準を作成し示すことも必要ではないか。見解を問いました。

建設部長は、「洪水はサードマップに示している洪水による浸水深さ以上に盛土をしたり家屋の床を上げることは被害軽減の観点から有効であり、安心基準の一つになると考えられる」とする一方、「浸水深さが3メートルを超える地域もあり、また道路との段差が大きくなり、高齢者や障がい者の方が住みにくくなることも考えられる」ことから「盛土の必要などの安心基準を示し一律に対応を促すことは適当ではない」との考えを示すにとどまりました。

そのうえで、住宅再建等の支援にあたり、相談体制の整備等に取り組み、被災者個々の状況に応じた支援を実施していく」としました。

治水安全度の向上を数値化し、課題の開示を

復旧による治水安全度の向上を数値的に示すことも提案しました。全員協議会の中では、国の流出量の分析を踏まえより具体的に対応するとのニュアンスで答弁されてきていますが、国の調査結果を踏まえ治水安全度の向上の度合いとさらなる課題を整理し、開示すること求めました。安全度を向上させてもなお残る危険度も明示することが重要であると考えます。

建設部長は、国がまとめた「緊急治水対策プロジェクト」で、「治水安全度の目標をR6年度までに千曲川本川で大規模な浸水被害が発生した区間で、越水等による家屋部の浸水被害を防止する」とし、流量解析の調査結果を踏まえ、必要な遊水地の新設と河道掘削の規模を検討、遊水地の貯水量は今後示されるものと考えている」としつつ、「復興計画への治水安全度の反映は難しい」との考えを示しました。

また、治水上の危険度については、「水防法における「重要水防箇所」が千曲川河川事務所のHPで閲覧ができ公表されている」との現状を述べるにとどまりました。

➡治水安全度・危険度の明示についての答弁は、質問の趣旨とかみ合っていないと受け止めています。

➡4復興計画は絶えず進捗管理しながら見直すことを前提としています。緊急治水対策プロジェクトの具体像が作られていく過程で、治水安全度がどれだけ向上するのかは明らかにされなければ、安心は担保されません。今後の状況を注視し見極めつつ、さらに提案を続けていく考えです。

安心が実感できるわかりやすい復興計画へ…「Q&A」復興バンフの作成を

一人ひとりの被災者に寄り添い、安心が実感できる、わかりやすい復興計画づくりは今なお、問われています。被災者意向調査で明らかになった重点課題、すなわち「治水対策など防災面での安心感」「資金計画」「災害情報共有」や、被災地における意見交換会における意見等に明快に応える内容にしていくことが欠かせません。

意向調査等の集約は「資料編」に掲載するとされていますが果たしてそれで十分なのでしょうか。

計画策定後に、具体的な声や意見に応える、「Q&A」方式の地区別復興計画パンフを作成しすべての被災者に届け、復興の道筋を共有していくことを提案しました。

企画政策部長は、「『復興だより』を被災された全戸に配布する予定であり、『広報ながの』とあわせ復興計画の内容等を被災者に知らせていく」とし、「その際に、関心の高かった治水対策や住宅再建、災害の情報伝達などについてQ&A方式の検討も含め、わかりやすく伝える工夫をしていく」と答弁しました。

➡十分な答弁ではありませんが、被災者の声に応える復興計画とその着実な実現に向け、さらにチェック・提案していく所存です。