長野市議会…議案審査・調査研究にタブレット導入

長野市議会は10月1日、市議会にタブレット端末を導入するにあたり、全議員参加で使い方の研修会を開きました。

タブレットの基本的な使い方、そして市の計画や施策(今後は議案等全てになります)をタブレット上で閲覧・チェック・メモ書きするペーパーレス会議システムの研修が主な内容です。

始めてタブレットを手にする議員もいらっしゃって、結構賑やかな研修会でした。

長野市議会では、この間、「議会活性化検討委員会2016」で議会へのタブレット導入を検討し、昨年6月に議長に導入を答申。経費がかかることから、市民の理解が得られるのか、市民益となるのかという点も慎重に検討した結果です。

以後、専門委員会として議会内に「タブレット検討委員会」を設置し、1年間余をかけて、導入に向け、タブレットの機種選定(入札による)、インターネット環境の整備、グループウェアやペーパーレス会議システムの選定、費用負担等の検討を慎重に進め、タブレット使用基準、ペーパーレス会議・グループウェアのシステムの運用指針、タブレットの通信費に政務活動費を充当することから政務活動費の使途基準の見直し、そして研修内容などをとりまとめ、導入に至ったものです。

全国の自治体議会で導入が進んでおり、議会運営委員会では、タブレット導入議会の視察も行ってきました。

私は、専門委員会であるタブレット検討委員会の委員長を務めてきました。

タブレット端末の活用により、議員の調査環境の向上、膨大な資料の整理、情報伝達の迅速化などにより、会議の効率化・活性化、議会・議員の調査能力等の向上を図ることを通して、開かれた議会に資すること、議案、委員会や会派総会などの資料に使用している紙等の削減につながり、環境負荷の低減効果に努めることなどを目的としています。

タブレット端末はiPadPro12.9型・64ギガ、ペーパーレス会議システムは東京インタープレイスのサイドブックス、グループウェアはKnowledgeSuite無料版です。

タブレット端末は、登録事業者による一般競争入札により、NTTドコモとのレンタル契約です。

ペーパーレス会議システムのサイドブックスとの契約は、議会にとって必要な機能を仕様基準として事業者に公示する公募型随意契約によります。

タブレットは議会の備品として議員への任期中の貸与となります。当然ですが。

今後、セキュリティ研修会や、理事者が議会に政策等を説明・報告する政策説明会を模擬的に行い、実際の活用方法の研修に取り組んだ上で、10月中旬から始まる常任委員会協議会や特別委員会及び政策説明会から運用を始め、12月議会での試行運用を経て、年明けからの本格運用を予定します。3月の予算議会は、基本的にペーパー無しになることを目指しています。

各議員がタブレット端末を使いこなし、調査研究能力を高めるとともに、市民に対する説明責任を果たしていく道具にしていくことが不可欠です。

また、議会事務局等が作成する議員向け資料(紙代・印刷代)は、年間200万円超となります。ペーパーレス化により経費と環境負荷の軽減、議会事務局職員の事務量の軽減につながる実効性のある取り組みにしていかなければなりません。

「議員さん、使いこなせるんですか?」といわれないようにスキルアップしたいものです。

実は、私自身の市政報告会で、iPadを使いスクリーンの資料を見てもらうことを試みましたが、余りうまくいきませんでした。反省です。

いよいよ、これからです。

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