6月議会閉じる…危険なブロック塀の撤去、最優先で

6月市議会定例会は22日、総額2億2,530万円を追加するH30年度一般会計補正予算案をはじめ市側が提出した全ての議案を可決し閉会しました。

議案審査が付託された各常任委員会委員長報告等から論点となったポイントを整理してみました。

危険なブロック塀の撤去・耐震改修、最優先で

大阪北部地震で学校のブロック塀倒壊により女子児童が犠牲になったことを受け、市内すべての小中学校79校の敷地内のブロック塀の有無について緊急調査を実施。危険性のあるブロック塀を確認し、適切に対応する方針を確認しています。

市教育委員会への聞き取りでは、緊急調査で79校のうちブロック塀があると回答してきた加茂小学校や鍋屋田小学校など10校について、市建築課の技師と合同で、鉄筋がきちんと入っているかや、傾きなどを点検。「結果を踏まえ、撤去を中心に対策を講じたい」としています。

市教委では週明けにも詳細な対応方針をまとめて示したいとしています。

因みに、佐久市の小学校校庭内のボールを当てて野球などの練習に使うコンクリートブロック製の壁は、長野市内の小中学校にはないものとされています。

また、通学路の危険なブロック塀が571カ所あることが確認されています。民地のブロック塀であることから対応方は地権者との協議によることとなりますが、撤去・改修支援を拡充し対応することも求められるところです。

建築基準法施行令はブロック塀の高さを2.2メートル以下に制限。内部を鉄筋で補強するほか、1.2メートルより高い場合は直角方向に「控え壁」を設けて強度を確保するよう定めています。1978年の宮城県沖地震で被害が相次いだのを受け、81年に基準が強化されています。

高槻市の小学校ブロック塀倒壊事故は「人災」ともいうべき事態となっています。

子どもたちの命に関わる重大な安全対策だけに、最優先での対応が求められます。

地震対策等で災害時の連携協定や自主防災力の向上などを要望

市では、民間事業者や他市町村と救援物資や救護活動等に関する協定を結んでいますが、日ごろの訓練等を通じて協定の相手方との連携強化を図ること、避難情報の確実な伝達や避難所運営のルール作りなど地域自主防災会とさらに連携を図るとともに、避難所運営ゲームをはじめ地域の防災力が向上する支援を検討することなどを要望。

もんぜんぷら座の在り方、今後の検討

もんぜんぷら座の今後の在り方については、耐震性の確保、老朽化施設の更新といった当面の課題と、街づくり構想や民間活力の導入といった長期的な課題とに分けて検討が進められていますが、このほど、H32年度末を目標に耐震改修と防災用設備の更新を行い約10年間の施設の長寿命化をはかるとともに、10年間のスパンで中心市街地全体を俯瞰した新田町交差点周辺の在り方を検討する方針となっています。

建設企業委員会では、「10年間の期間の中で長期的な課題についての対応を着実に進める」ことを要望したとのこと。多分、委員会の中ではいろいろな議論がされているものと思われますが、議会側からも具体的なビジョンを提示したいものです。【詳細は別稿で】

また、次回御開帳までに完了予定の県庁緑町線沿線地区の整備とセントラル・スクウェアをまちなか広場として整備する事業において、観光バス等の対策が盛り込まれていることに対し、中心市街地の駐車場対策の一層の検討を要望しています。

児童センター・子どもプラザの支援員の質の向上と処遇改善を

「市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する条例の一部改正」で、放課後子ども総合プラン事業に従事する支援員の資格取得にかかる研修受講要件を、国の基準に合わせて緩和することに。

かかる要件緩和が支援員の確保を意図することは理解する一方で、支援委の質の確保を図ることが重要であることから、市独自の研修を充実するとともに、支援員の処遇改善を要望。

有料化した放課後子ども総合プラン事業、実態を把握しきめ細かな対応を

また、放課後子ども総合プラン事業について、児童の安全な居場所の確保という目的とともに、そこで得られる知識や経験、人との絆などが子どもたちの成長につながる財産となっていることを踏まえ、減免制度の周知を含め利用につながるよう対応するとともに、児童の実態把握に努め、個別の状況に応じてきめ細やかに対応していくよう要望。

いずれも、福祉環境委員会で私から要望した意見等が盛り込まれました。

長野市民病院…紹介状なしの特別初診料、8月から5,400円に

H30年度の診療報酬改定により、地方独立行政法人長野市民病院で、他の保険医療機関等からの紹介状無しで受診する患者から徴収する特別初診料(選定療養費に改称)を現行の3,000円(税込み)か5,400円(税込み)に引き上げる議案を全会一致で可決しました。議案そのものは、長野市民病院の中期計画を一部見直すものです。

特別初診料の改定は既に長野赤十字病院を含む県内の4つの地域医療支援病院では実施されているとのことです。

開業医などかかりつけ医と総合病院との機能分担の推進を図ることが目的とされています。

長野市民病院では、紹介状がないケースは1,934件で初診の約8%とされ、結構高い割合となっています。

やむを得ないと判断したものですが、長野市民病院と診療所等とのさらなる連携を図るとともに、選定療養費の徴収にあたっては、広く十分な周知と支払いについての相談体制の充実を図るよう要望してきたところです。

なお、救急や公費負担医療等の患者には適用されず、支払いは生じません。

「旧優生保護法による不妊手術の被害者救済を求める意見書」など全員賛成で採択

請願に基づき全会一致で採択された国及び県に対する意見書は4本。

➊「旧優生保護法による不妊手術の被害者救済を求める意見書」
旧優生保護法の下で不妊手術を受けた障がい者は約25,000人で、このうち本人の同意なしに不妊手術を強制されたのは16,475人とされる中、極めて重大な人権侵害であることから、実態調査を行うとともに、一刻も早く法制化を含む的確な救済措置を講じることを求めるもの。

長野県内おいても、県の衛生年報によると1950年から1979年の間に474件の強制不妊手術が確認されています。

国家損害賠償を求める仙台地裁の裁判では、国は旧法の違法性には触れず、国会の不作為も違法ではないと主張しています。

深刻な人権侵害であることに目を向け、国の責任において謝罪と補償を行うことが喫緊の課題です。

➋「地方財政の充実・強化を求める意見書」
増大する地方自治体の財政需要を的確に把握し、これに見合う地方一般財源総額の拡大を図ることなどを求めるもの。

➌「義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書」
義務教育費の国庫負担制度を堅持するとともに、国の負担率を3分の1から2分の1に復元することを求めるもの。

➍「へき地手当等支給率を近隣県並みの水準に戻すことを求める意見書」
へき地教育振興法の趣旨に照らし、教職員のへき地手当及びへき地手当に準じる手当の支給率をH17年度以前の定率に戻すことを県に求めるもの。

継続審査となっていた「労働者の声を踏まえた真の働き方改革の実現を求める請願」は否決に

3月議会に長野地区労組会議から提出され紹介議員となっていた「労働者の声を踏まえた真の働き方改革の実現を求める請願」は、継続審査とされ今議会で再度審議されましたが、与党系の皆さんは「働き方改革法案」の衆院通過等の状況を踏まえたのでしょう、否決という残念な結果となりました。過労死を容認するがごとき与党系議員の態度は市民から厳しい批判を招くものと思います。

改革ネットの鈴木洋一議員が、請願の否決に反対討論を行いました。

生出元議員、強制わいせつ容疑で再逮捕

器物損壊罪で逮捕・送検され、議員辞職を許可してきた生出光・元議員が、今度は強制わいせつ罪の容疑で再逮捕される由々しき事態に。

性癖による常習性の可能性は否定できないものと思われると述べてきましたが、極めて残念で深刻な顛末です。

議員・議会への信頼を根底から揺らがせる今回の事態に際し、改めて議員・議会への信頼の再構築に努めたいと思います。