未曽有の災害から1年…復旧・復興道半ば

千曲川流域を中心に甚大な被害をもたらした昨年10月の台風19号災害から1年を迎えました。

信濃川水系緊急治水対策プロジェクトにより、決壊した市内穂保の千曲川堤防などで復旧が進む一方、いまだ仮設住宅での生活を余儀なくされている世帯は約700世帯に及びます。

県の調べでは、9月1日時点で半壊以上の56%が再建を終え、「再建中・方針決定」が26%とされる一方、6%が再建を「検討中」のままとなっています。

市内での公費解体の申請件数は8月末で502件、解体件数は284件にとどまります。自費解体では申請213件に対し完了は158件という段階です。

公費解体の対象は全壊・大規模半壊・半壊の住家が対象となりますが、全壊住家1034件に対しも、公費・自費解体の申請は715件で約7割です。費用の問題から、被災住家を取り壊し再建するか修繕するかで今なお悩み迷う被災者がいらっしゃるということです。

長沼支所や豊野公民館など公共施設の本格的な復興・再建は緒に就いたばかり。

また、災害関連死は市内で8人に(県全体で10人)。厳しい避難生活の実態が浮かび上がります。

まさに復旧・復興は道半ば。一日も早く住み慣れた地域での生活再建が軌道に乗ることを願わずにはいられません。たま、住み慣れた地域を離れざるを終えなくなった被災者の皆さんへの持続的なケアと支援、新しいコミュニティづくりが欠かせません。

信濃毎日新聞より

12日、2か月ぶりに若槻団地運動広場の応急仮設住宅で暮らす豊野出身のKさん(79歳)を訪れました。先週来、電話しても応答がなく、訪問しても行き会えず状態だったため、久しぶりの再会となりました。自主避難所であった豊野北公民館で出会い、仮設住宅に引っ越し後、体調が思わしくなく、市民病院での診断・検査にも付き添ってきた被災者の一人です。

応急仮設住宅への入居が始まった12月1日。自主避難所・豊野北公民館に避難していたKさん(79歳)の若槻団地運動広場仮設住宅への引っ越しを手伝...

治療・投薬の効果でしょうか、血圧もほどほど落ち着き顔色もまぁまぁで一安心です。

夏日となった12日昼頃、仮設住宅の室内は暖かく、半そで姿のKさん

「もう1年なんだなぁ。早かったかなぁ。新しい仮設住宅は住み心地がいいんだ」と語るKさん。身寄りがなく人づきあいも苦手なためか、仮設住宅での住民の集いにもなかなか足が向かわず、知人から譲り受けた軽自動車で出かけるのは「豊野の方」だといいます。解体工事が始まる沖団地や豊野のまち中の今の様子を詳しく話してくれます。住み慣れた地域への想いが募るようです。話していると切なくなります。

建設される災害公営住宅への仮申し込みを終えています。市営住宅沖団地で被災したことから、災害公営住宅への優先的入居がいわば決まっているのですが、「申し込みが多いみたいだけど、ちゃんと入れるよね。また水が漬いてしまわないか心配なんだ。住むところがなくなるなんてことはないよね」と何度も私に確認します。「大丈夫だから安心して。引っ越しもまた手伝うから」と話しているのですが、募る不安はかき消せないようです。

新しい災害公営住宅の家賃が現状の2倍くらいになるとされていることから、家賃負担への不安も覆いかぶさっています。乏しい年金生活故に募る将来不安に、言葉だけの夢や希望は無力であることを痛感します。

一番気がかりなことは健康です。支えあいセンターの生活支援相談員の皆さんとも連携しフォローしているのですが、保健師さんたちの訪問には頑なです。

被災から1年…Kさんピンポイントの支援ではありますが、生活再建に向けて寄り添う見守りだけは続けていきたいと思っています。

感染症リスクと異常な気象変動リスク…二重のリスクの局面にあって、with コロナで災害に強いまちづくり、「逃げ遅れゼロ」「災害死ゼロ」に向けて、行政がなすべきことの速やかな実行を求めるとともに、私たち一人一人ができること、万全の備えで臨みたいものです。

長野地域に大きな被害をもたらした、令和元年10月12日から13日にかけての東日本台風。発災後から地域住民やボランティア、企業、行政などがそれぞれに、また、お互いに協働して復旧・復興に取り組み、ここまできました。地域が着実に復興するためには、ボランティアを必要としているひと、ボランティア団体、ボランティアで地域に役立ちた...