9億7,100万円の長野市6月補正予算案…プレミアム付応援チケット販売へ

来年に予定される善光寺御開帳が延期に。市内経済・賑わい再生への影響は深刻です。

正式決定は今週になりますが、第2波・第3波の感染拡大を制御していくには、やむを得ないと受け止めます。

さて、6月市議会定例会が6月4日から19日の会期で開かれます。

市側から提案される6月補正予算案には、新型コロナ感染症関連経費3億9,000万円と災害復興関連経費5億7,000万円余が盛り込まれています。

新型コロナ対策、累計で397億円に

補正予算の新型コロナ感染症対策では、消費喚起に向け飲食・小売店等を応援するため「プレミアム付き応援チケット販売事業3億1,600万円、「GIGAスクール構想」のICT環境整備に約4,000万円が主な内容です。

特別定額給付金や市独自のテナント賃料支援、PCR検査センター開設など5月臨時会で議決した5月補正予算393億円と合わせ累計で397億円になります。

額面5000円で2000円のプレミアム付チケット、13万冊販売へ

冷え込んでいる経済の活性化と消費喚起が狙いで、市内の飲食店や小売店で使えるプレミアム付き応援チケットで、1セット5,000円で、2000円分のプレミアムが付くものです。13万冊を販売する計画で販売総額は6億5,000万円。プレミアム分の2,000円を市が負担します。市負担額は2億6,000万円。,

総事業費3億1,600万円は、地方創生臨時交付金(1兆円・長野市分9億8,000万円)を充当するとします。これにより臨時交付金は使い切ることになるそうです。

チケット利用の段取りは、まず市から市内の店舗に応援チケットの販売希望の募集をかけ、応募店舗にチケットを送付。店舗で、1セット5,000円の応援チケットを市民・消費者が3,000円で購入、購入した店舗でチケットを使い5,000円分のサービスが受けられるというものです。購入店舗では、チケット利用実績に基づき、プレミアム分が市から支払われことになります。

約1,000店で活用を想定しているとのことで、店舗での販売は8月上旬頃になるとしています。

チケット活用店舗は、県の「新型コロナ対策推進宣言の店」や市保健所が示す感染防止策を実施している市内店舗が対象で、飲食店、小売店、宿泊業、その他生活関連サービス業を想定しているようです。

26日の議会への説明では、ざっくりとした内容でした。対象店舗をはじめ詳細な制度設計はこれからです。

オンライン家庭学習に、3000台のWiFiルーター購入・貸出へ

家庭におけるオンライン学習環境の前倒し整備として、無線LAN「WiFii」の通信環境がない小中学生の家庭に貸し出すWiFiルーター3000台を購入。市立長野高校のネットワーク環境整備と併せ4040万円を計上します。

児童生徒1人1台のパソコン・タブレットの整備を打ち出した「GIGAスクール構想」に基づく施策の一環で、端末そのものの前倒し整備は県と協調して進めるとされました。詳細は調査中です。

問題は家庭におけるパソコンやタブレット端末の整備でしょう。

市教育委員会の調査によると、家庭でインターネットにつながるパソコンやタブレット端末が使えない環境にある児童生徒が25%にあたる約7,000人いるとされています。

【出典】5月21日信濃毎日新聞朝刊・北信面より

3,000台のルーター購入の根拠は何なのか、またルーターの貸し出しは端末の貸し出しとセットにならなければ意味がありません。端末の整備状況について、さらにチェックしたいと思います。

法人市民税均等割軽減へ…2.2億円の減税、9割の事業者が対象

また、6月定例会には、資本金1億円以下の法人(1号~4号)に対する法人市民税均等割を標準税率に軽減する特例措置を盛り込んだ市税条例等の一部改正案が提案されます。

長野市では、リーマンショック後11年間、資本金1000万円以下の1号・2号法人について、特例措置で軽減してきていましたが、これを廃止し、新たに対象法人を拡大した特例措置を導入することになります。

長野市作成資料より

対象法人は市内11,400法人の内、約10,000法人が対象(88%)となり、R2年2月1日からR4年1月31日までの2年間の特例措置となります。

影響額(税収の減)は2年間で2億2,000万円と見込まれます。

災害復興に5億7,000万円

台風19号災害の復旧・復興では、被災農家の営農継続に向けた農機具格納庫などの復旧補助に4億4,000万円。被災した地域公民館17カ所の復旧経費支援には4,500万円が計上されます。

国の第2次補正による市の追加補正予算案編成の見通しは?

国は総額31兆円の第2次補正予算案を閣議決定し、国会での審議が始まります。国の決定に伴う迅速な対応が求められるところです。

26日の政策説明会・補足説明の折に、19日市議会最終日に追加補正予算案を提出できるかを財政部長に問うたところ、「迅速な対応が必要であることは十分地承知しているが、国会の会期末が6月17日、県議会が6月18日から7月3日という日程を考えると、詳細な補正予算の把握や県との協調事業との検討が想定されることから、最終日の提案は難しいかも…」との回答でした。

努力を求めたところですが、今議会に間に合わない場合は、市長専決処分ではなく臨時議会を開き、約20億円と見込まれる臨時交付金を活用した市独自の支援策と併せ、審議・議決することが必要であると考えます。

特に、生活困窮者対策、雇用崩壊に備えた対策、バスやタクシー・鉄道の公共交通事業者に対する独自支援策も待ったなしです。