9月議会…一般質問・注目すべきトピックス

「またか!いい加減にしてもらいたい!」…怒りがこみ上げる15日の北朝鮮のミサイル発射。軍事的な挑発行為からは何も生み出されません。米朝の対話による早期解決を願わずにはいられません。

台風18号の進路が気がかりです。気象情報・災害避難情報に万全に備えたいものです。


さて、長野市議会は15日で一般質問が終了。週明け19日・20日に常任委員会が開かれ、それぞれ付託された議案の審査を行います。

今議会の一般質問では、加藤市長の政治姿勢、災害対策、公共施設マネジメント、空き家対策、子どもたちへの学習・生活支援、放課後子ども総合プランの有料化に伴う課題、健康寿命の延伸策などが論点となりました。

一般質問から注目しておきたいトピックスを報告します。あくまで主観による選択です。

市長、2期目に臨む新たな政策…月内に提示

20170915
国の政治の在り方、安倍政権について市長は「おおむね評価する」との答弁を繰り返しました。民意とかけ離れている認識に気付くべきでしょう。

少なくとも、数に頼る政治手法や憲法改悪への前のめりな姿勢には苦言を呈するくらいの見識は示してもらいたいものです。市長との距離感は縮まりません。

今議会での政治姿勢に関する答弁では、1期4年間の「実績」を強調したうえで、2期目に臨む「新たな政策・施策」は月内に提示したいとしました。
「健康づくりが新たなテーマ」としています。第五次総合計画の政策大綱を超える具体的な内容を見極めたいと思います。

被災農地の復旧…受益者分担金を免除する方向で検討

今議会は6月から8月にかけての集中豪雨による災害復旧策を取り上げる議員が多かったです。
補正予算で、道路や水路、農地や林地の災害復旧費として約14億7,000万円が追加されます。被害の深刻さが伺えます。

特に農地への土砂や流木の流入による復旧は農業を継続していく意欲を喚起するためにも、可及的速やかな対策が必要となっています。

農地の災害復旧では、受益者分担金として経費の10%を自己負担することになっていますが、被害の甚大さに鑑み、受益者分担金の免除を検討するとしました。早期の対応を求めたいものです。

土砂災害警戒区域・特別警戒区域に避難所

災害対策基本法の改定を受け、「緊急指定避難場所」を311箇所選定し、303箇所で同意。災害の種別に応じた避難場所標識を順次設置していくとのこと。

土砂災害警戒区域等の公共施設は

                        警戒区域内  特別警戒区域内
学校79施設     11       6
市立公民館66館    7       2
保育園39園      8       3

安全確保は、「災害避難訓練で対応する」とされていますが、「想定外」という事態にならないようしっかりとした対応が求められます。

緊急速報メール…配信対象エリアの分割を検討中

地震速報や特別警報などの災害・避難情報が携帯電話などで自動受信される「緊急速報メール」について、配信対象エリアを分割・細分化することについて検討中としました。

現在は、長野市内の地域が特定される土砂災害情報や避難勧告情報などは、一律、長野市域一帯に発信されています。これを地域をある程度分割して発信するようにしたいとのことで、居住地域にピンポイントの災害・避難情報が発信されることになります。居住当該地域の住民にとっては、差し迫った情報提供ということになりますから、受け止める側にはメリットがあるのかもしれません。でも、デメリットもあるような気もします。

就学援助・入学準備金…小1対応、できるだけ早く実施へ

就学援助のうち、8月支給となっている「新入学児童生徒学用品費」について、新中学生に対しては、今年度末から実施する方向で準備が進められています。

課題となっている小学校1年生に対しては「対象者把握の方法に課題はあるが、入学前支給に向け、できるだけ早く実施していきたい」と前向きな姿勢が示されました。

経済文教委員会の中で、さらに確認していきたいと思います。

小・中学校のエアコン整備に40億円…早期整備求められる

40億円という試算額が初めて示されました。
現在、79校ある小・中学校のエアコン整備は、保健室や音楽室、パソコン室などに限定され、一般教室は扇風機対応です。今年4月にオープンした市立長野中学校はエアコンが完備しており、保護者や児童・生徒にとっては不公平感が募っています。教育の機会均等の視点からも学習環境に差があってはなりません。

エアコン整備は議会が強く求めてきている課題です。エアコン整備は後回しにできない施策です。40億円の投資を最優先する財政運営・施策展開が喫緊に求められます。

認可外保育園の拡大…政策的には考えていない

国の制度改定による「子ども子育て支援事業計画」では、待機児童をゼロにするため、保育士の配置基準を緩和する企業主導型保育などの認可外保育園の設置を認めることになっています。

市側は「待機児童はない」としていますが、3歳未満児を受け入れる保育園が不足している地域があるのは事実です。
既に企業主導型保育園の設置が進んでいます。

市は、「認可外保育園の拡大は政策的に考えていない」としましたが、子育て支援、子どもの安全確保という観点から、要チェックです。

国民健康保険の県一元化に伴う保険料…赤字解消計画の中で検討

H30年度から国民健康保険事業の都道府県化が図られ、財政運営の責任主体が県に移管するとともに、国から3400億円の支援が行われることになります。

しかし、制度改定に伴い、国・県から赤字補てんを目的とする一般会計からの法定外繰入の解消が求められていることから、保険料のさらなる引き上げが懸念されています。

既に長野市は今年度で平均13.5%の引き上げが行われています。

市側は、「県の標準保険料率の提示が11月に見込まれることから、赤字解消計画を作成し、その中で保険料の見直しを検討したい」としました。保険料の現状維持が強く求められます。

市立公民館のコミュニティセンター化の検討進む

市教委では、市立公民館の利用について、子どもたちの学習や部活、物販を伴う企画、地元民間事業者には利用を断っている実態があることから、施設利用を緩和し、利用しやすくして地域活性化につなげる必要があるとの観点から、公民館のコミュニティセンター化を検討しています。

7月には住自協連絡会の理事会に説明、公民館長会議にも意見を求めている段階にあります。

教育長は「緩和しても、社会教育、生涯学習の推進を図ることは第一義であることを踏まえたい」としましたが、市立公民館の利用実態を踏まえつつ、メリット、デメリットをしっかり検証することがまずは重要です。

公民館とコミュニティセンターの一番の違いは、公民館が社会教育法に基づく施設であるのに対し、コミュニティセンターは法的根拠が明確になく、市の条例によって設置される施設ということにあります。

社会教育法上の施設であることが希薄になってしまうことが懸念されます。制度上の問題点、公民館利用の利便性の確保という観点から、しっかりと吟味したいと思います。

公民館…住自協への指定管理で約1,450万円の経費削減、サービス向上は?

市立公民館の住自協への指定管理は9館で行われています。

指定管理による職員の引き上げにより、人件費は1億1,800万円から7,900万円に、3,900万円の減となり、一方、事務経費・維持管理経費は6,780万円から9,230万円に、2450万円の増に。約1,450万円の経費削減となりますが、市民サービスの向上はどれだけ図れているのか、検証が必要です。

また、社会教育主事の配置は3館のみで、市教委の2人の社会教育主事が公民館主事への指導を行っているとのこと。市職員のうち社会教育主事は26人いますが、資格を有効に活用する人事配置という点から課題を残しているといえます。