就学援助・新入学の学用品費…新中学生には「事前支給、速やかな実施」方針示す

今議会の一般質問の中で、就学援助のうち、8月支給となっている「新入学児童生徒学用品費」について、新中学生に対しては「入学前の事前支給について、条件が整い次第、速やかに実施したい」と答弁し、今年度末から実施する考えを示しました。

議会から強く要望してきた課題の一つで、一歩前進です。
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就学援助制度は、学校教育法第19条の「経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない」を根拠に、小学生・中学生に対し、新入学児童生徒学用品費、学用品費、体育実技用具費、新入学児童生徒学用品費、通学費、修学旅行費、校外活動費、医療費、学校給食費を援助している制度です。

文科省では、クラブ活動費、生徒会費、PTA会費も援助対象としていますが、導入自治体はまだ少数です。

対象者は、生活保護を受給する「要保護者」(国庫負担2分の1)と、要保護者に準ずる程度に困窮していると認める「準要保護者」(生活保護基準の1.3倍の所得を目安に市町村の基準で単費)となっています。

長野市教育委員会「公立小中学校の就学援助制度について」のページ

長野市の場合、H28年度で要保護者は小学生106人、中学生70人。準要保護者は小学生2,130人、中学生1,348人です。
経費は、小学校で1億5,100万円余、中学校で1億5,440万円余です。

就学援助のうち、特に小・中の入学時に必要なランドセルや制服などの「新入学児童生徒学用品費」が「8月支給」となっていることに対し、必要な時に支援されない問題があることから、議会ではこの間、入学前の事前支給の実施を求めてきました。

昨年12月議会の経済文教委員会委員長報告では、「就学援助の新入学生徒学用品費については、入学前の市外転出や就学援助が認定されなかった場合の対応に課題があるなどの理由から、事前支給を実施していない状況である」ことを踏まえ、「より一層の生活困窮世帯の負担軽減を図るため、他市の事例について早急に調査研究を行うよう要望」してきた経過があります。

新中学生に対してはも中核市で48市中9市(18.8%)で実施しており、県内市では19市中、松本市や須坂市、飯山市など7市(36.8%)で実施されています。

新小学生では、中核市は2市(八王子市・久留米市)、県内市では4市(須坂市・東御市・安曇野市・飯田市)。

市教委では、導入自治体の状況等を改めて調査し、事前の対象世帯の所得把握が可能な新中学生に限り、実施が可能であると判断したようです。

この議会には、「新入学児童生徒学用品費の入学前支給を可能にする請願」「就学援助制度の改善を求める請願」2本が提出されています。

議会答弁を踏まえつつ21日の経済文教委員会で審査することになります。

委員会では、新中学生に対する実施時期(約1,000万円の補正予算対応が必要)を確認するとともに、新小学生への事前支給実施について課題解決に向けた取り組みを急ぐよう求めていくことが必要であると考えます。

また、長野市は準要保護者の認定基準となる所得制限を生活保護基準の1.3倍としていますが、この1.3倍基準の堅持も重要です。

なお、文科省は「要保護児童生徒援助補助金交付要綱」をH29年3月31日付で改正し、「新入学児童生徒学用品費」の単価を従来のほぼ倍額に引き上げました。
小学校は20,470円を40,600円に、中学校は23,550円を47,400円に引き上げるものです。

この6月議会の補正予算案に盛り込まれています。