9月市議会定例会始まる…専決処分で初日即決見送りに

 9月1日「防災の日」、今日から9月市議会定例会が始まり、約3億3,400万円余の長野市一般会計補正予算案をはじめ、個人番号カードを利用した住民票や印鑑登録証明書などのコンビニ交付及びその手数料を定める条例改正案、教育委員会における学校施設の改修や第四学校給食センターの建設事業の補助金申請漏れの責任を明確にする処分として市長の給料を20%一カ月減額する条例改正案、介護保険事業に関わる条例改正案など議案23件、認定2件、承認1件、報告16件が市側から提案されました。

国への補助金申請漏れで、市長・教育長が自ら減給処分へ

 教育委員会の補助金申請漏れについては、市長の減給処分とは別に、部局の責任者として教育長が月額給料の20%1カ月分を返納することになっています。関係した職員は文書による厳重注意にとどめられることになりました。

 市長、教育長の減給処分は責任のケジメを市民に示す必要があることから、議会としても真摯に受け止めたいと思います。関係職員に対しては厳重注意でおさめたことについて、適正な判断であると考えています。

 再発防止を徹底してもらいたいものです。

 第四学校給食センターの建設事業費の国補助金分については、8月30日付で追加内示がされ、継続事業分はすべて交付されることになったとのことです。追加配分に向け、市長・教育長等の国への働き掛けが実ったものと受け止めているところです。とりあえずは安堵です。

談合処分の富士通との随意契約で、専決処分の承認案件、即決ならず

 議会初日、専決処分の承認案件で重大な疑義が判明し、初日即決から福祉環境委員会に付託し十分な審査を行うことになりました。

 国民健康保険制度がH30年度から県域化されることに伴うシステム改修費497万円の支出を市長の専決処分で決したもので、直近の議会で承認が求められる案件です。

 通常、専決処分の承認案件は、委員会付託を省略して本会議で即決される運営を慣例として申し合わせています。

 この承認案件について、議会への説明では、県域化に伴う国保データの県への集約について、県が求めるスケジュールに間に合わないことから専決処分とした旨の報告があり、「やむを得ない専決処分である」との認識に立ち、本会議初日の議決について賛成する態度を内々決めていたものです。

 ところが、小泉一真議員(無所属)の議案質疑の中で、システム改修の随意契約が、公正取引委員会から談合による処分を受けた富士通であることが判明。
 公正取引委員会の独占禁止法違反による富士通に対する排除措置命令及び課徴金の賦課決定は7月12日。
 多くの中核市や長野県、松本市等が直ちに富士通に対する指名停止処分の決定を行う中にあって、長野市が富士通との随意契約に伴う補正予算執行を専決処分で決定したのは7月27日、同月29日に富士通と契約を締結。
 
 長野市の指名停止処分決定は8月1日で、9月30日までの2カ月間の指名停止となっています。
 因みに長野県の入札参加停止は7月26日、松本市の指名停止は7月27日に決定されています。何故、長野市は8月1日と遅れをとることになったのか、指名停止処分決定までの狭間で専決処分が行われたのではないかとの疑義が浮上します。

 違法行為を行った事業者に対し自治体行政に毅然とした対応が求められることは当たり前のことです。

 市側は、処分決定日について、毎月定例で行われている「請負工事審査委員会」(請負工事の適正な執行を期するため、入札にかかる審査や指名停止などの処分を審査する委員会)の日程によるもので、恣意性はないとの姿勢を示しました。
 また、国民健康保険業務にかかわるシステムはパッケージ契約で、他社に変えることが困難で随意契約の締結はやむを得なかったとの認識を示しました。

社会正義に反する違法行為に毅然たる態度求められる

 社会正義に反し談合を行い公正取引委員会から違法行為として処分がくだされた段階で、速やかに指名停止処分を決定し、随意契約を見送る判断が求められていたのではないかと考えます。

 契約を締結しないことで生じる事務の中断・停滞は、不可抗力でやむ負えないものであり、これらにより生じた損害は賠償を求めるという対応が必要であったのではないかとも考えます。

 富士通との随意契約により、第一次的なシステム改修は既に完了している状況があるようですが、だからと言って明瞭な説明責任は果たさられる必要があります。

 また、国保のシステム改修だけでなく、基幹系端末セキュリティ強化業務をはじめ3つのシステム改修の随意契約が7月20日から27日の間に富士通との間で締結されています。
 それぞれが富士通固有のシステムとはいえ、不透明さが募ります。

 いずれにしても市側の説明責任は全く果たされていません。

 本会議場で、小泉一真議員の議案質疑を踏まえ、承認案件に関し新たな重大な問題が判明したとの認識から案件に関する精査が必要と考え、改革ネットとして、私から「暫時休憩」の議事進行動議を発議しました。
 
 動議が可決し、休憩中に担当部長らが説明を受けたうえで、議会運営委員会では福祉環境委員会に承認議案を付託し十分な審査を行うことを提案、全会一致で決定されました。

 福祉環境委員会(13日)及び契約行為を所管する総務委員会(12日)の中で、しっかりとした審査を行うことが求められています。

 今回の件で、私自身は、富士通の談合疑惑は承知していましたが、公取委の決定やその後の自治体の対応について承知していませんでした。
 小泉議員の調査による指摘に正直「感服」です。
 小泉議員の議案質疑がなければ、粛々と即決で採択されていたでしょうから…。