オスプレイ配備中止!…長野地区護憲提出の請願、否決に

 今日、山口県岩国基地ではオスプレイの試験飛行が強行されてしまいました。怒りを込めて糾弾したいと思います。

 長野地区憲法擁護連合(長野地区護憲)が市議会に提出し、紹介窓口議員となった「オスプレイの在沖米軍普天間基地配備と長野県上空を含む国内低空飛行訓練の中止を求める請願」は、19日の総務委員会で、賛成少数(市民ネット・共産・改革ながの)で残念ながら否決となってしまいました。同趣旨で提出された長野市平和委員会や長野地区社会保障推進協議会からの請願も同様の結果です。

 折しも、午前中には政府の「オスプレイ安全宣言」なるものが発せられた日の出来事となりました。

 最大会派の新友会の議員からは、「ネット情報ではオスプレイは市販されるとのこと。安全基準をクリアーしているはず」とか、「6つの構造的欠陥が解消されれば、配備は承諾するのか」といった、明確な根拠のない情報に基づく発言や、オスプレイが持つ構造的欠陥は解消できていない現実から眼をそらす仮定の質問が続く中での採決でした。

 欠陥機であるオスプレイの配備と低空飛行訓練によって、沖縄県民はもとより長野市民も命が危険にさらされるというのに、極めて残念な結果です。 「外交や安全保障は国の専権事項だから自治体議会からの意見書はなじまない」とするような発言がなかったことが何とも救いです。

 沖縄県民に強い続ける基地負担と市民の安全の確保にしっかり向き合う姿勢が問われます。

 オスプレイ配備と国内低空飛行訓練の中止を求める請願を否決した直後に、公明党議員から「オスプレイの安全性が確認されるまでは飛行させないことを求める意見書」が提案されました。オスプレイの運用に関し、国民が納得しうる安全性が確認されるまで、飛行を差し控えるよう米国側と粘り強く交渉することを求める意見書案です。

 これに対し、私は、「何をもって安全とするのか、その真意は見えないが、意見書案が安全性の確認を強く求めた全国知事会や長県市長会の決議に沿ったものである点で、限定的に支持はする」、その上で、「『政府の安全宣言では国民の納得は到底得られない』との認識に立っての意見書案であること」を確認して賛成しました。賛成多数で可決しました。

 オスプレイの配備に関し、運用に限定されているとはいえ、長野市議会が「安全性は確保されていない。国民の合意が不可欠」との認識を国に示すことが重要であると判断したからです。

 以下、琉球新報と沖縄タイムスの「政府の安全宣言」に対する「社説」を紹介します。沖縄県民と心を一つにして、配備撤回にさらに取り組みたいと思います。

■9月20日琉球新報・社説より…「安全宣言」と沖縄 「空飛ぶ恥」を飛ばすな

 日本の戦後の基軸をなしてきた日米安全保障体制は、その土台を支えてきた沖縄から崩壊しかねない危機的な状況を迎えた。
 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの米軍普天間飛行場への配備をめぐり、政府は見切り発車で「安全宣言」を出した。努力規定ばかりで実効性が乏しい代物である。安全だと納得する県民はいまい。
 日米両政府は、21日にも一時駐機先の山口県岩国基地で試験飛行を始め、沖縄への配備を遮二無二強行しようとしている。
 ごく限られた地域に、他の大多数の地域が恩恵を受ける安全保障の犠牲を負わせ続け、その重圧に苦しむ人々の叫びを無視して恥じない為政者の姿がくっきりした。
 仲井真弘多知事は「今の首相、今の政府が責任を全て持つということだ」と突き放し、翁長雄志那覇市長は「日本が沖縄に甘えているのではないか」と問い掛けた。
 もはや、沖縄と政府の溝は埋め難い。基地に向けた県民のまなざしは敵意を帯び始めた。
 万が一、県民の命を脅かす事故が起きれば、沖縄の民意はたちどころに日米安保の根幹と在沖基地閉鎖に矛先を向けるだろう。
 基地の島・沖縄からは、この国の成熟度がよく見える。統治機構の差別的対応をもはやこれ以上甘受できない。国際社会に向けて、より強く、より徹底的に日米の差別的政策を告発せざるを得ない。
 普天間飛行場の県内移設とオスプレイの配備をめぐり、県知事と全41市町村長が反対し、県議会と全市町村議会が反対を決議した。
 県民は、間接民主主義の手立てを誠実に尽くした。そして、直接民主主義を生かす手法として、10万人超が結集した県民大会を催し、強固な意思を発信した。それからわずか10日しかたっていない。
 沖縄には生身の人間が住み、声を上げている。決して政治的無人島でも植民地でもない。だが、日本政府の処し方は、米国の意向一辺倒に物事を進める呪縛にとらわれている。
 米メディアが「空飛ぶ恥」と称したオスプレイの配備強行は、沖縄への構造的差別を帯び、民主主義の価値を破壊する愚行である。
 だが、私たちは諦念を抱いたり、打ちひしがれることはない。日米の厚い壁を崩すため、ためらわず、粘り強く自己決定権を取り戻す主張を続けたい。民主主義の正当性は沖縄の側にある。

■9月20日沖縄タイムス・社説より…[オスプレイ安全宣言]民意踏みにじる暴挙だ

 政府は、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの日本国内での運用に正式にゴーサインを出した。
 森本敏防衛相と玄葉光一郎外相は19日、官邸で記者会見し、「オスプレイの運用の安全性は十分確認された」と、事実上の安全宣言を発表した。21日から山口県・岩国基地で試験飛行を開始し、10月から普天間飛行場で本格運用する方針である。
 「安全性が十分確認された」とは、よくもまあ言ったものだ。事故が起きたとき、一体誰が、どのように、責任を取るつもりなのか。
 できるだけ規制を設けず自由に運用したい米軍と、地元説得のため目に見える規制を打ち出したい日本政府。今回、日米合同委員会でまとまった安全確保策は、あれやこれやの合意事項を集め、努力の跡が見えるように繕ってはいるものの、合意内容が順守される保証は何もない。
 そもそもオスプレイ配備は、自家撞着(どうちゃく)に満ちている。普天間での運用がほんとに安全であれば、巨額の税金を投じて辺野古に移設する必要はないはずだ。16年前、日米が返還に合意したのはなぜか。市街地のど真ん中に位置する普天間飛行場の危険性を認め、一日も早い危険性の除去と負担軽減を実現するためだ。
 なのに、普天間でのオスプレイ運用を「安全」だと強弁し、長期使用を想定して滑走路の改修計画まで立案するのは、自家撞着である。政府の負担軽減策は破綻した。
 現在、進行している事態は負担の軽減ではなく負担の継続強化、危険の拡大である。
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 日本政府はこれまで、オスプレイ配備について、ウソと隠蔽(いんぺい)を重ねてきた。
 日米交渉の場で政府は、交渉結果を外部発表する際、オスプレイの表記を見合わせるよう米側に求めた。国会質疑でも、知らぬ存ぜぬ、を通し続けた。オスプレイ配備の事実は環境影響評価(アセスメント)の最終段階になって、ようやく評価書の中に盛り込まれた。
 低空飛行訓練について安全確保策は、米軍機には適用されない航空法の安全高度150メートル以上の高度を順守し、「人口密集地は回避する」としている。回転翼を上向きにする「ヘリモード」の飛行は米軍施設上空に限定し、回転翼を前に傾けた「転換モード」での飛行時間は、飛行が不安定になるためできる限り短くする、という。
 オスプレイは「ヘリモード」で飛行しているときやモード転換時に事故が起きやすいといわれている。机上の合意通りに運用されるとは限らない。この種の合意で「安全性が十分に確認された」と結論づけるのは早計だ。
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 政府と地元沖縄の関係は、1996年の普天間返還合意以来、最悪の状態である。
 県民大会直後に事実上の「安全宣言」を発表し本格運用を認めたことは、住民の切実な声を土足で踏みにじるものだ。
 基地の負担は本来、全国で公正に負担すべきなのに、それさえ実現できない政府とは一体、何なのか。

 噛み締めたいものです!!