潮目変わる?!

台風3号の進路と被害が心配されます。
長野地域には大雨・洪水警報、土砂災害警報が発令されています。
警戒を怠らないでください。

さて、都議選の結果は、国政における激震をも予感させるものとなりました。

地域政党である「都民ファーストの会」が圧勝し、自民党は歴史的な大惨敗に終わりました。予想を超える結果でした。
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我が社民党は、世田谷選挙区で悲願の一議席獲得を目指しましたが、残念ながら届きませんでした。首都東京に社民党の存在感を打ち立てられない実勢に言いようのない危機感を抱かざるを得ません。
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「一強多弱」=安倍一強対し制への痛烈な打撃で、安倍総理の求心力が低下し、政権基盤が揺らぐと報道機関は伝えています。

安倍政権の「おごり」に対するNO!の民意が示されたもので、「古い議会の改革」を訴えた小池都知事の「都民ファーストの会」がこの不満と批判の受け皿となり圧勝したものです。

確かに「潮目が変わった」と感じます。
アベ政治の終わりの始まりにしなければなりません。

しかしながら、小池都知事率いる「都民ファーストの会」は、政治潮流としては保守でしょう。
閉ざされた古い都政のアンチ・テーゼとして打ち出した「都民ファースト」は、私の議員感覚で言うと”当たり前”なのですが、都民にはある意味、リベラルで進歩的な響きをもって受け入れられたものと思います。

ウォッチャー的になりますが、一強多弱の「おごり」の弊害に対する批判をバネに、保守基盤の中での「新旧交代」がドラスチックに展開したという見方をすべきではないかと思います。

都政における新旧交代が、都民の利益に適うのか、注視したいと思います。

安倍政権は、都議選惨敗を受け、早期の内閣改造を視野に入れ、臨時国会の要求には応じないものの、加計問題を中心に閉会中審査で調整に入ったと伝えられています。

一方、小池都知事は、二元代表制を意識してか、「都民ファーストの会」代表を降り、「国民ファースト」で国政へのシフトも取りざたされています。

都議選の余波は、総選挙に向けたうねりとなっていくのでしょうか。

既存政党が、民意の批判の受け皿になり得ていない現実を踏まえ、野党共闘の姿の具体を国民に示し、選択を問うことが求められていると思います。

以下は、社民党の又市征治選挙対策委員長の談話です。

2017年7月2日

東京都議会議員選挙の結果について(談話)

社会民主党選挙対策委員長 又市 征治

1 本日投開票の都議会議員選挙において、社民党は、16年ぶりの議席獲得をめざし、公認候補1名(世田谷区)を擁立し闘った。わが党の桜井純子候補は、懸命に追い上げをはかり猛追したものの惜敗し、議席回復を果たせなかった。わが党の候補をご支持頂いた有権者の皆様や推薦をいただいた自由党・新社会党の皆様に感謝を申し上げるとともに、お詫び申し上げる。

2 この都議選は、昨年の都知事選挙で圧勝した小池百合子知事が、自ら代表に就いた都民ファーストの会から候補者を大量擁立し、公明党や生活者ネットと選挙協力を結び、都政を支配してきた自民党との対決構図が報じられ、小池支持勢力が過半数を得るか否かが大きくクローズアップされた。
社民党は、豊洲移転問題については安全・安心が確保されないことから築地の再整備を、人権尊重、高齢者・子育て支援、雇用改善、格差と貧困をなくす、原発ゼロなどの政策をアピールし、また直前の国会で強行された「共謀罪法」の廃止・発動阻止、森友・加計学園疑惑の真相徹底解明、安倍改憲阻止を訴え、議席確保に向け全党を挙げて奮闘した。
桜井候補は、区議時代に保坂・世田谷区長とともに実現した「給付型奨学金の実施」、「公契約条例の制定」、「認知症や障がい児、中高生の居場所の設置」などの実績をアピールするとともに、「みんなの居場所がある東京へ」を掲げ、「教育の完全無償化」、「子どもや若者のための政治」、「情報公開・都民参加」に取り組み、「都知事に寄りそう議会から都民の生活を支える議会を取り戻す」ことなどを訴え、多くの声援・支持が寄せられ広がりが感じられた。
しかし、定数8名に9党派18名が立つ激戦となったことや、42選挙区のうち候補者擁立が1名にとどまった実態から、党の存在感や政策を十分アピールしきれなかった。

3 選挙結果は、小池知事に追従する都民ファーストの会が、「ふるい都議会にNO、東京大改革」を訴え、安倍1強政治に不信を抱く有権者や無党派層の支持を吸収して議席を大幅に増やし独り勝ちし第一党となった。自民と決別し小池知事と協力した公明が現有を1議席上回る全員当選を果たし、都民ファースト系無所属等とあわせて、小池知事支持勢力が過半数を超えた。自民は、「共謀罪法」の採決強行や森友・加計学園の疑惑隠し、内閣支持率の急落と大臣や国会議員の暴言などが相まって、過去最低の38議席を下回る歴史的大敗となった。小池都政に是々非々の民進は、選挙前に公認候補の大量離党で激減し、告示前議席にも届かなかった。自公対決を訴えた共産は2議席増となった。
今後、知事に追随する都議が多数となったことで、行政を厳しく監視できるのか、トップダウン型の都政が一層推進される恐れがないかなど、チェックが必要である。

4 惜しくも議席回復を果たせなかったとはいえ、今回の都議選の戦いとその結果は、次に希望が見える芽を作ることができたといえる。社民党は、東京において地域に根づいた活動と党の再建を進め、平和と人権、暮らし、雇用を守るため憲法を都政に活かす政治の実現をめざすとともに、改憲へと突き進む安倍政権打倒にむけ、次期衆院選を展望した野党共闘の前進・強化に尽力していく。

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