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特定秘密保護法反対で討論

公開日: 長野市政/市議会

 長野地区憲法擁護連合から提出されていた請願第16号「特定秘密保護法に反対する請願」は、総務委員会で賛成少数で不採択となりました。
 本会議において、総務委員長報告に対する反対討論を行いました。加藤市長の「秘密保護法に問題はない」とする姿勢にも強く苦言を呈しました。
 
 因みに、加藤市長は「長野県防衛協会」並びに「長野市防衛協会」の会長職にあります。市長になっても会長職は降りていないと思います(未確認ですが)。「防衛協会」は、「我が国の独立と平和を願うため、広く県民の愛国心の向上を図り、健全な精神の涵養、防衛思想の普及並びに自衛隊激励後援に努め、もって県民と自衛隊との相互理解と親睦に貢献することを目的とする」全国団体で、自衛隊を支援し国防を推進する民間団体です。市長の対応は「さもありなん」対応です。

 33番、市民ネット布目裕喜雄です。
 請願第16号「特定秘密保護法に反対する請願」を不採択とすべきとした総務委員会委員長報告に反対の立場で討論を行います。

 安倍政権は「特定秘密の保護に関する法律案(特定秘密保護法案)」を衆参両院で強行採決し、同法は12月6日に「成立」しました。しかし、制定に強い懸念や反対を表明する国内外の広範な世論に背を向け、十分な審議時間も確保しないまま、秘密ありき、制定ありきで数の力を行使した政府・与党の姿勢は、民主主義を破壊する暴挙であり認めることはできません。
 同法は国民の「知る権利」や表現・言論の自由、取材・報道の自由を著しく制限するものであり、今回の強引な制定は将来に重大な禍根を残すものといわなければなりません。
だからこそ、ジャーナリストをはじめ文化人、日弁連、多くの憲法学者・刑法学者が異を唱えているのです。

 法成立後の共同通信社の世論調査では、法に賛成24.9%、法に反対60.3%。次期通常国会以降に「修正する」が54.1%、法の廃止が28.2%と、「修正・廃止」が8割を超えるものとなっています。そして、7割の国民が不安を感じるとしているのです。さらに際立っていることは、法に賛成のうちでも64%が修正を望んでいることに示されるように、抜本的な修正なくしては国民の理解を得ることができない状況となっているのです。

 同法は特定秘密の定義が極めて曖昧で、行政機関の長の判断次第で恣意的に秘密の範囲が際限なく拡大する危険性が高いこと。
 また秘密を取得した者や漏えいを教唆した者、漏えいや取得を共謀、煽動することも処罰対象となり、処罰範囲が歯止めなく広がる恐れがあること、
 どの情報が特定秘密に指定されたのかも秘密とされるため、その情報が特定秘密かどうかを知らないまま強く開示を求めた市民が罪に問われるケースもあり得ること、
 最高懲役10年という厳罰化により公務員が記者との接触を過度に避け、民主主義の基本である国民の「知る権利」が侵害される恐れが強いこと、
 特定秘密取り扱いの「適性評価」のため地方公務員を含む行政機関職員や都道府県警察職員、民間業者などの詳細な個人情報調査が可能となり著しいプライバシー侵害の危険があること、
 国会へ特定秘密を提供するかどうかは行政機関の判断に委ねられ、提供された情報を漏らせば国会議員も処罰対象になり、国会の国政調査権が大きく損なわれかねないことなど、
 国民・市民の懸念、不安は何一つ晴らされていません。
 
 衆院における審議の過程で、自民・公明・日本維新の会・みんなの党による修正がなされました。
 しかし何が特定秘密に当たるかを列挙した別表について「その他」の文言を3ヵ所削除したものの、恣意的な秘密の範囲拡大の懸念は何ら是正されていない上、秘密指定期間が「最長60年」とされ政府原案よりも大幅に後退してしまいました。
 また首相に「第三者機関的観点」からの関与を求め、秘密指定の統一基準を首相自身が作成し、指定や解除に対し説明・改善を閣僚に指示できるとしましたが、内閣の長である首相の関与を「第三者的」と規定すること自体、全く筋が通らず、国民の不安は一向に払拭されていないのです。
 
 さらに安倍政権は法案成立の直前に、特定秘密をチェックする新たな機関として「保全監視委員会」「情報保全監察室」「情報保全諮問会議」「独立公文書管理監」を設置すると表明しました。しかし内閣官房に置く「保全監視委員会」と内閣府の「情報保全監察室」の役割の違いは判然とせず、両者とも身内である官僚で固め政府からの独立性や客観性の担保もなく、チェック機能は全く期待できないなど、いずれの組織も特定秘密指定の恣意性を排除し得るチェック機関とはなりません。

 政府が持っている情報は本来、国民が共有すべき財産であることが大前提です。これは民主主義社会の基本です。特定秘密保護法には、そうした民主主義の基本理念が根本的に欠落している上、情報公開法や公文書管理法の拡充も進んでいない現状では到底、施行すべき状況にはないと考えます。

 総務委員会では、かかる請願を不採択としたうえで、「特定秘密保護法の適正な運用方法を早急に確立することを求める意見書案」を賛成多数で可決し本会議に上程されています。
 特定秘密保護法について「我が国の外交、防衛上の意思決定を行うために重要かつ不可欠なものである」とする認識を共有することはできません。第三者機関の設置についても内閣・行政府からの独立を求めるには「あいまいな表現」にとどまっていることから、賛成できるものではありません。
 
 さて、ここで加藤市長の姿勢にも苦言を呈さなければなりません。信濃毎日新聞の首長アンケートでは、国会最終盤における国会での審議について、慎重審議を求める首長が数多く存在する中、「よくわからない」と答えた上で、同法成立後には「問題はない」との意見を表明しました。世論調査の結果を振り返るまでもなく、多くの市民が同法に不安を感じています。
 市民との風通しを良くしたいのであれば、市民の不安にこそ真正面から向き合い、市民の懸念・不安を代表し意見を述べるべきでしょう。市民からかい離した市長の姿勢は、問い直されなければなりません。

 以上申し上げ、国民の知る権利を侵害し、もの言えぬ情報統制社会へと向かう特定秘密保護法の危険な本質に対し、人権感覚を研ぎ澄まし良識をもって対応されることを心から願い、反対討論とします。

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