市建設業協会との懇談会

 26日、ホテル犀北館で、市議会建設企業委員会と長野市建設業協会との懇談会が開かれました。市議会委員会との懇談会は初めての企画だそうです。

 建設業協会からは美谷島寿一会をはじめ、25人の役員が参加され、建設業を取り巻く厳しい現状と入札の改善等について、要望をお聴きしました。

 「3K=キツイ・キタナイ・キケン」とも「5K=3K+給料安い・休日少ない」ともいわれる建設業にあって、技能労働者不足は深刻です。特に30代半ばまでの若年層が際立って少なく、このままでは建設業が成り立たなくなってしまうとの危機感を強く抱かれています。次世代を担う職人育成策が要望されました。

 災害協力事業者を優先・優遇する入札制度の導入が、他自治体の事例を含めて提案されました。
 横須賀市では災害緊急協力事業者に対し、工事成績への加点、応急活動後の復旧工事を随意契約で発注する場合における優先発注、災害近畿(有)協力事業者のみを対象とした入札の実施などの優遇措置を盛り込んだ「災害緊急協力事業者登録制度」を要綱化しています。
 また、新潟県では、「県中小企業者の受注機会の増大による地域産業の活性化に関する条例」に基づく「地域保全型工事試行要綱」を定め、災害対応や除雪など地域の安全・安心確保に貢献する企業を地域貢献地元企業と位置づけ、予定価格250万~7000万未満の特殊な技術を要しない土木一式工事の内、災害復旧工事や維持・補修系工事を「地域保全型工事」とし、地域貢献地元企業のみを対象とした指名競争入札を制度化しています。
 市側は、入札の透明性・公正性・競争性を阻害するとし、こうした制度の導入に否定的なのですが、議会側からしっかりと提案していく必要があります。

 さらに、H25年度の公共工事設計労務単価が全国平均で15%、長野県では18%引き上げられることから、適正な予定価格の設定に反映されること、入札後の内訳金額の公表にあたり県と同様の公表措置をとること、最低制限価格の約87%から90%への引き上げ、大規模プロジェクト事業等における市内企業への発注の促進、設計変更等に伴う契約金額の見直し、賃金及び物価の変動に伴う請負代金の変更などについても要望されました。

 長年の建設投資の減少に伴うダンピング受注の激化などから、下請けへのしわ寄せ、技能労働者の賃金低下が常態化しています。地元企業の受注拡大と、それに伴う若年層の就労促進、公共工事における品質の確保という観点から、総合評価入札方式への転換と、総合評価入札制度における加点の仕組みの抜本的改善を確かなものにしていくことが必要です。

 個々の議員としての対応はもとよりですが、建設企業委員会として市側に要望事項をまとめ提言していくことを痛感しました。
 また、いわゆる“一人親方”で組織される建設産業労働組合の皆さんとの懇談会の必要性も痛感します。委員会の場において提案していきたいと思います。

 県では、「長野県公契約基本条例」の制定に向けた検討が進んでいます。市民ネットとしても「公契約条例」の制定を市政課題の一つとして位置づけていますが、これまた、市側は消極的です。「公契約基本条例」の骨格素案が県議会に示されていることから、改めて課題を整理したいと思います。