新庁舎・新市民会館の「今」

槇総合計画事務所・副所長らを招き調査した特別委員会、中央にあるのは模型です。小さい!ですが。


 6日午前、市役所第一庁舎・市民会館調査検討特別委員会が開かれ、傍聴しました。基本設計を担う槇総合計画事務所から副所長の若月幸敏氏、プロジェクト主任の徳重淳史氏らを参考人に招き、意見を聴きました。

 事前にまとめられた質問は、ワンストップサービスの有効性、2施設を合築することのアピールポイント、合築による音響漏れ等への対策、非常口や避難路等の安全性、大ホールの舞台の大きさや楽屋との動線、女性トイレの確保など28項目。

 若月氏は一問ごとに丁寧に応えた印象を持ちました。ポイントと思われる点を列記します。

★ワンストップサービスは2階に集中させることで、市民の利便性は確保できる。
★敷地面積の制約により、地上にあればベストな小ホールを地下に配置せざるを得ない。大ホールの楽屋を地下に配置したのは次善の策。
★大ホール観客席は、奥行き95センチ、幅52センチで1300席を確保。最近のホールとほぼ同様のスペース。席数を減らせば、より余裕を確保できる。
★大ホール舞台は、基本計画より縮小しているが、多目的な利用に十分対応できる。
★小ホール等は床や壁を二重構造とし、音響ができるだけ伝わりにくい対策を講じている。
★非常口の配置や広さは、他県に比べ厳しい長野県条例に基づき対応。東京都の1.25倍を確保。
★市民会館のトイレ数は男女比1:2で配置。大ホール規模から考えられる必要数は確保。
★エスカレーターの増設については、地上4階まで、さらに地下2階まで工法的には可能。ただし経費は20人乗エレベーター1基分がエスカレーター1本分に相当するので、コスト面からの検討が必要。
★1階の吹き抜けの庭や地下1階のサンクンガーデンは、外光を取り入れ環境に配慮するとともに広さとゆとりを体感できるもの、また避難時の位置や方向を認識しやすくできる効果を持つ。
★基本設計の変更は、工期を考えると間仕切りや部屋の取り方に限定される。8月初旬には基本設計を確定し実施設計に入る。
★免震装置のメンテナンスは、竣工から5年後、10年後、そのあとは10年ごとに実施。1回あたり600万~700万のコスト。

 いずれにしても、庁舎も市民会館も大事なことは、市民・利用者にとってより使いやすく安全であることです。ハードとソフトの両面から総合的に考える必要があります。

 ハード面で考えると、現在地における2施設の合築は、ワンストップサービスの展開(2階から4階)と大ホール(地上1階から2階)と二つの小ホール(3階と地下2階)の配置、ホールと楽屋等との連動性、ホール利用の動線の確保(避難時を含め)等に制約を生じさせているということでしょう。

 こうした制約が、利便性と安全性から「致命的ともいえる制約」になるのか、ならないのかという観点から評価することが大事だと考えます。その意味で、特に小ホールの配置が課題だと思います。合わせて、サンクンガーデンは不可欠な環境なのか、まだよくわかりません。

 安全対策では免震構造ですから、地震の際はとりあえず施設内に待機することになるでしょう。火災時の避難を想定すると、3ホールすべてが使用されている状態で、1階の避難出口が間口として十分なのか、といった検証は必要です。
 安全管理、避難誘導等、ソフト面でのフォーローでカバーできるのかとの検証も必要です。

 ワンストップサービスは、ワン・フロアーにこだわらず、いわゆる“たらいまわし”がないように行政側の対応をソフト面から構築することで解決しうると考えます。
あとは、練習室やリハ室の24時間開放の在り様とセキュリティー確保がまだ見えていません。

 それにしても、今日の委員会で、先だっての槇文彦氏の講演会の際に市民ワークショップから出された「長野らしさの発揮」について、どんな知恵が結集しているのかとか、基本設計案で初めて出てきた「現代の境内」という発想について、訊いてもらいたかったですね。

 また、傍聴者が少なかったことが意外というか、肩透かしでした。議会事務局も傍聴席を拡充し準備したのですが、市民傍聴は1人、マスコミは3社、議員は私を含めて4人でした。
 “旬”は過ぎてしまったのでしょうか???

 現在、パブリックコメントが募集中です。また7月9日と11日に市民説明会が開かれます(たった2回ですが…)。下記が日程、参加して声を届けましょうよ!

 7月 9日(月)午後7時 若里市民文化ホール
 7月11日(水)午後7時 篠ノ井市民会館

【参考資料=リンク】
 「新第一庁舎及び新市民会館の基本設計案」(長野市ホームページ)
 「新市民会館運営管理基本計画」(長野市教育委員会ホームページ)