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特定秘密保護法の廃止を求める立場で討論

 市民団体から提出された「特定秘密保護法の廃止を求める請願」が総務委員会で不採択すべきもの」となったことに対し、委員長報告に反対の立場で討論を行いました。

 ところで、信濃毎日新聞3月27日付は、一面トップで集団的自衛権行使容認に向けた憲法解釈の変更に反対する意見書や特定秘密保護法の廃止を求める意見書などの県内市町村議会の動向を報じました。
 県下77市町村議会中、集団的自衛権行使容認に向けた憲法解釈の変更に反対する意見書は23議会で可決、特定秘密保護法の端を求める意見書は16議会で可決されているとのことです。
 「安倍政権の政治姿勢に対し、地方議会の懸念が強まっていることが浮き彫りになった」としています。

 長野市議会の多数の選択は、こうした地方議会の懸念とは逆ベクトルで動いているようです。残念ですが…。

 《反対討論の内容》を掲載します。

 33番、市民ネット布目裕喜雄です。
 請願第2号「特定秘密保護法の廃止を求める請願」を不採択すべきとした総務委員会委員長報告に反対の立場で討論を行います。

 過ぐる12月議会において、長野市議会は、特定秘密保護法に反対する請願を否決した上で、「特定秘密保護法の適正な運用方法を早急に確立することを求める意見書」が賛成多数で可決しました。
 この意見書に私は賛成しませんでしたが、かかる意見書は、「特定秘密の指定における恣意性を排除するなどの適正な運用に資するため、検証が可能な実効性のある幾何化の設置を早急に検討し、適正な運用方法を確立することを要請するものでした。
 しかし、今日、昨年12月から1年以内の施行、法設立から3カ月余が経過しているにもかかわらず、恣意性を排除する適正な運用の仕組みは、何一つ確立されていないのではないですか。政府に国民の疑問と懸念に真摯に答える姿勢が欠落しているといっても過言ではありません。
 委員会の中では、「ルールは明確であり、心配に及ばない。報道等に振り回されることなく、安心してください」といった市民感覚とはかけ離れた発言がありましたが、なぜ、いまだに特定秘密保護法に懸念と危機感を示す世論が根強いのか、しっかりと考えるべきだと思います。
 請願の趣旨は、政府が恣意的に秘密を指定してしまい、国民の知る権利が侵害され、物言えぬ情報管理社会になってしまうのではないか、つまり、国民主権・基本的人権の尊重・民主主義といった憲法理念に反する懸念が積み残されたままであることへの危機感が背景にあるものと受け止めます。

 私は、12月議会における討論で、特定秘密保護法が内包する危険性、問題点を次のように指摘しました。
 特定秘密の定義が極めて曖昧で、行政機関の長の判断次第で恣意的に秘密の範囲が際限なく拡大する危険性が高いこと。また秘密を取得した者や漏えいを教唆した者、漏えいや取得を共謀、煽動することも処罰対象となり、処罰範囲が歯止めなく広がる恐れがあること、どの情報が特定秘密に指定されたのかも秘密とされるため、その情報が特定秘密かどうかを知らないまま強く開示を求めた市民が罪に問われるケースもあり得ること、最高懲役10年という厳罰化により公務員が記者との接触を過度に避け、民主主義の基本である国民の「知る権利」が侵害される恐れが強いこと、特定秘密取り扱いの「適性評価」のため地方公務員を含む行政機関職員や都道府県警察職員、民間業者などの詳細な個人情報調査が可能となり著しいプライバシー侵害の危険があること、国会へ特定秘密を提供するかどうかは行政機関の判断に委ねられ、提供された情報を漏らせば国会議員も処罰対象になり、国会の国政調査権が大きく損なわれかねないことなど、です。
 これらの問題点、疑問は明快に晴らされているのでしょうか。
 答えは否です。何一つ解決されず、問題は積み残されたままになっています。

 象徴的な問題に限って述べたいと思います。
 安倍首相は、「恣意的な運用を防ぐため二重三重の仕組みがある」としますが、 「保全監視委員会」「情報保全監察室」は、それぞれ内閣官房・内閣府に置かれる組織で、両者とも身内である官僚で固め、政府からの独立性や客観性の担保もなく、チェック機能は全く期待できません。唯一、外部委員が入る「情報保全諮問会議」は法の運用をチェックするだけで秘密指定には関与できない組織となっています。
いずれの組織も特定秘密指定の恣意性を排除し得るチェック機関とはなりません。

 また、秘密指定に関し、「特定秘密は法の別表に定める事項に関する情報に限って指定するので、恣意的な運用はない」とも述べています。
 しかし、別表には何と記載されているのでしょうか。例えば「防衛に関する事項」では「自衛隊の運用またはこれに関する見積りもしくは計画もしくは研究」、また「テロ活動防止」では「テロ活動防止のための措置またはこれに関する計画もしくは研究」などと記載されているものです。
 限定して指定するどころか、なんでも秘密にできることを宣言しているようなものなのです。
 そして、いったん特定秘密に指定されれば、永遠に秘密のまま国民に情報開示されない仕組みも残されています。

 少なくとも、市議会の意見書が求めた「恣意的な運用を防ぐための実効性ある措置」とはいいがたいものであることは明白です。「明確なルール」は存在しないのです。

 このまま、施行日を迎えてよいのでしょうか、良識ある議員の皆さんに改めて問いたいと思います。

 秘密指定は、自衛隊法や日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法などの現行法で十分に対応できるのです。
 特定秘密保護法は施行までに廃止し、改めて、国民主権の大原則のもとに、国民の知る権利を侵害することなく、情報公開法や公文書管理法の拡充にこそ、国は取り組むべきでしょう。

 以上を申し上げ、「考え直しましょう」と強く呼びかけて、反対討論とします。

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