犀裾土地改良区の現地調査

 山口県・島根県での集中豪雨被害をはじめ、各地での局地豪雨による災害が頻発しています。河川の氾濫や土砂災害が懸念されます。猛暑と豪雨…、それにしても、気象の異常度が強まっていることに、憂慮の念が堪えません。備えを万全にしたいものです。

 30日午後、安茂里犀裾土地改良区の現地調査が行われ、同行しました。
 今年度の改良要望箇所は5カ所で、水害対策として犀川本線取水口犀北団地西水門と裾花本線一ノ口堰マルコメ東土手排水口水門の遠隔電動操作の導入、寺沢砂防堰堤の浚渫と下流地域における沈砂マスの設置、伊勢宮地区のなまず堰の改修です。

犀北団地の西側にある犀川本線取水口、左側の水門が遠隔電動操作化を求めている犀裾土地改良区の取水口。

犀北団地の西側にある犀川本線取水口、左側の水門が遠隔電動操作化を求めている犀裾土地改良区の取水口。


犀゛川本線取水口の手動式水門

犀川本線取水口の手動式水門


 頻発するゲリラ的な豪雨の際には、土地改良区の理事の皆さんによって、昼夜を問わず、本線の取水口や排水口を手動で開け閉めして、安茂里地区内の水量調整が図られてきています。
 雨が降り始めてからの手動操作には時間を要することから、理事の高齢化も相まって、遠隔電動操作化(市役所内の河川課で水門操作)を求めることになったものです。
 
 犀川本線取水口の電動操作化については、犀川浄水場での取水も兼ねていることから、浄水場の取水量や併設されている西河原水門(既に電動化)の活用による水量調整などを現場調査し、検討を図ることになりました。
 また、裾花本線排水口の電動操作化は、溢水が常態化している差出中区への水量調整に有効なのではないかとの推測もあり、「緊急度が高い」との判断が示されました。
マルコメ工場敷地の東にある配水口の水門、ここから裾花川に排水されています。

マルコメ工場敷地の東にある配水口の水門、ここから裾花川に排水されています。


 遠隔電動操作の機器には1機あたり1,000万円近くかかることから、財政当局との協議も必要になります。しかしながら、浸水・溢水対策に有効な手立てとなることから、優先度を見極め、早期実現にこぎつけたいものです。

 寺沢砂防堰堤の浚渫では、維持課による直営の浚渫も見据えつつ、堰堤が県管理であることから県に要望するとともに、下流での沈砂マス設置では、場所や大きさなど具体的な検討に入ることになりました。

寺沢の砂防堰堤。5年前に浚渫されましたが、既に一杯となり、土砂が下流に流れ込みます。

寺沢の砂防堰堤。5年前に浚渫されましたが、既に一杯となり、土砂が下流に流れ込みます。


 安茂里地区内では雨水幹線の整備として、9号幹線(小路~伊勢宮)の整備が今年度から、また11号幹線(西河原~伊勢宮・マンボ橋を含む)の整備が来年度から始まる予定です。
 いずれも、JR線路下と国道下の工事が必要となることから、3年~4年は要するとのことです。
 西河原・小路地区の溢水対策、大門大堰沿いの大門・伊勢宮地区の溢水対策に有効なことから、早期の事業完了を求めていきたいと考えます。
伊勢宮のなまず堰、片側が石積みで老朽化し、一部で壊れ始めています。漏水対策が必要です。

伊勢宮のなまず堰、片側が石積みで老朽化し、一部で壊れ始めています。漏水対策が必要です。


 夕方からの懇親会では、土地改良区の皆さんからも、出席した市の河川課長らからも、「地元の議員の力で」とはっぱをかけられました。
 
 犀裾土地改良区は昭和27年に創設され、今年が60周年になるそうです。「60年の節目の年にふさわしい記念となる事業展開を」との強い願いもあります。
 地元議員の責任を深く自覚し、しっかり取り組んでいきたいと思います。

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