2017春闘…私鉄県連の総決起集会より

県内民間交通事業社の労働組合の連合体である私鉄県連は14日、長野市内の「しなのき」で2017年春闘勝利総決起集会を開きました。

17春闘・闘争宣言案の提案

17春闘・闘争宣言案の提案


青年女性を中心とした第55回うたごえ総決起集会も合わせて催されました。

我が国の労働者の平均年収は1997年の467万円をピークに47万円下がり420万円にまで落ち込んでいます。年収200万円以下の労働者は1131万人に上り全労働者の24%を占め、労働分配率も97年の66.3%から2015年には58.7%と労働者への分配も減り続けています。

厚生労働省の「国民生活基礎調査」では、1995年と2015年を比較し、「生活が大変苦しい」割合は14.7%増加し27.4%に、「生活がやや苦しい」は3.6%増え32.9%、6割を超える勤労世帯が「生活が苦しくなっている」としているのです。
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一方、大企業の内部留保金は400兆円に及んでいます。
アベノミクスは、収益による大企業の内部留保の増加を助長しますが、労働者、勤労世帯への分配・還元には全く及ばず、格差と貧困を広げています。

私鉄・運輸産業は、変則・長時間労働という産業上の特異性があり、賃金は全産業別で比較するとワースト1となっています。

今日の総決起集会でも、深刻な乗務員不足が訴えられていました。2種免許取得の助成制度を打ち出しても、賃金が低いため、敬遠されてしまっています。

アルピコ労働組合の仲間たち

アルピコ労働組合の仲間たち


集会には、おんたけ交通と上田交通が、春闘最中でも労組役員も乗務しないと配車が回らないという切羽詰まった状況で出席がかなっていません。深刻です。

このままでは、運転手がいないことにより公共交通そのものが維持できなくなってしまいます。
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「公共交通優先のまちづくりを進め、公共交通の担い手として誇ることができる仕事を一緒に確立しよう」と挨拶させていただきました。

私鉄大手の回答指定日は明後日16日の午後2時。中小の回答日は3月21日午後5時までと設定しています。

私鉄では、月例賃金の引き上げに重点を置き、基本給の引き上げ(ベア分5600円、定昇相当分2%)を統一要求としています。

精力的に交渉を重ね、成果を勝ち取りたいものです。ともに頑張りたいと思います。
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