加藤市長…2期目の抱負を語る《会派総会》

6日、市長選挙後、初めての会派総会。
理事者側からの議会への重要課題の報告・説明の場で、会派ごとに行われているものです。

市議補選で当選した鎌倉ひかる議員を交え7人会派としての総会です。

挨拶した加藤市長は、2期目の抱負を次のように語りました。

「1期目の公約としていた『守る』『育てる』『つなぐ』の柱を改めて政策の中心に掲げ、更なる進化・充実を図っていく」とした上で、特に力を入れていきたい政策として、➊安定した雇用を確保すること、➋子育て支援・教育環境の整備、➌医療・介護の充実、➍市民の健康の保持・増進、➎社会的援助を必要とする方の自立支援、➏災害に備えた万全の体制を構築、➐公共交通の整備・渋滞対策を強調しました。

そして、これら7つの課題に加え、「中心市街地と中山間地域の均衡ある発展、女性や高齢者の活躍の場の拡大、農業の後継者確保や農産品のブランド化など、取り組まなければならない課題が山積みで、市民の期待と信頼に応えられるよう、使命感を持って取り組む」と述べ、「課題に対してスピード感を持ち、知恵とアイデアを絞って、何事にもプラス思考で取組み、市政を安定軌道にのせていくため、先頭に立って、将来に不安のない長野市を構築していきたい」と結びました。

39.29%と前回比2.71ポイント下回った投票率について、「投票率が下がった理由として、衆議院議員選挙の翌週であったことや台風の接近による悪天候の影響があったことに加えて、両陣営の違いが分かりづらいという声も聞こえてきた。今回の投票率については、重く受け止め、若い方も含めて、棄権された方々にも市政に関心を持ってもらえるよう、市民が意見を言える機会や環境を整えるとともに、市民に分かりやすい行政運営に努めていきたい」としました。

さらに、「支持いただけなかった市民の声も真摯に受け止めて市政運営にあたりたい」とも…。
現職支持を表明しなかった私的には、「ホントに頼みますよ」といった処です。

「長野市をガラッと元気に変える」と宣言して4年、ガラッと変わったかは評価に違いがあると思いますが、2期目、特に力を入れたい政策に異論はありません。
スローガン、言葉だけでなく、より具体的な施策展開が問われます。
同時に、市民の声なき声に耳を傾ける真摯な市政運営を強く望みたいと思います。

議員として、政策提言により注力するとともに、加藤市長の公約の実現を厳しく監視、検証しながら、「幸せ実感できるまちづくり」が目に見えて進むよう、加藤市政に臨みたいと考えます。

市政への関心を如何に高めていくか…市議会・議員にも問われる課題です。

会派総会での報告事項では…
➊中心市街地活性化プランの策定と権堂地区再生計画の改定

計画の熟度が低いことから国の認定計画ではなく、市独自の任意計画となった中心市街地活性化プラン。
パブコメの意見は10人、18件。権堂地区の再生では、大型商業施設の整備について賛否両論の意見が。
個店を中心とした特色ある物販・飲食の展開がカギでしょう。
中長期の課題は別として、次期善光寺御開帳までに何をどのように整備していくのか、観光客や市民の回遊性の向上に向け4~5年の間の整備目標が不透明という感が否めません。
プランの「熟度」を高めていく期間ということなのでしょうか。

➋長野駅周辺第二土地区画整理事業における直接施行(移転交渉に同意が得られない市民の建築物等の移転・除却を市が直接執行)

 H32年度の事業完了を目指す駅東口の区画整理事業。
交渉難航者とされる市民の財産に直接施行で臨まざるを得ない状況は理解しますが、円満解決は難しいようです。 

➌H28年度の長野地域スクラムビジョン(連携中枢都市圏ビジョン)の進捗状況

45事業49指標を設定するスクラムビジョン。
成果指標の達成度の評価・検証で、達成は2指標、要改善は6指標、次年度以降の評価が30指標とのこと。
連携する他市町村にとっての効果のほどは??

➍第三次子ども読書活動推進計画(案)、空き家対策計画(案)のパブコメの実施

➎「ポイ捨て条例」の改正に伴うパブコメの結果

38人1団体、67件の意見があったとのこと、関心の高さがうかがえます。
条例のポイントは、「道路等における喫煙の禁止」を明確にし、喫煙所以外での喫煙を禁止する「重点地区」を指定することができるとし、違反者に対し「5万円以下の罰金」を科すこと。
条例への反対意見は1件のみ。
12月議会に条例改正案が提案され、H30年4月の施行を予定しています。
「罰金を科す」ことから、十分な市民への周知と理解、協力が求められます。

➏H29年度全国学力・学習状況調査の結果概要

小学6年で国語と算数(知識と活用問題の2種類)、中学3年で国語と数学(知識と活用問題の2種類)を4月に実施。
小学校では、全調査で全国平均と同じ、または上回る結果に。活用を問う記述式の問題については指導改善が必要とされます。
中学校では、国語Aで全国平均を上回り、国語B、数学A・Bでは全国平均を下回ったものの、昨年からは改善されたとのこと。やはり、記述式の問題については指導改善が必要とされます。
「しなのきプラン29」を実施する中で、徐々に学力面での改善が図られているということなのでしょうか。
全体的に向上している反面、学力格差が広がっているのではないか、成績分布図などしっかり検証したいものです。

などなどでした。

詳細は省略しますが、権堂地区再生計画改訂版を含む中心市街地の活性化プランの実効性をはじめ、いずれも11月30日から始まる12月市議会定例会の論点の一つになります。

Related Images: