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2012年1月10日 市民ネット「議会基本条例の検証と今後の課題」

 長野市議会では、低投票率の市議選、議会改革の推進を訴えた議長選挙を踏まえ、2年前に策定した議会基本条例に基づく取り組みを検証し、更なる議会改革・活性化の取り組みの方向性を打ち出すため、検討を始めています。 
 まずは、会派ごとに議会基本条例の検証を行い、これを持ち寄り課題を整理する段階です。年末に提出した市民ネットとしての”まとめ”(PDF版はこちら)を掲載します。去る11月に実施した議会運営員会の視察報告を掲載しましたが、それぞれの良い点を網羅できていませんから、補強が必要だと考えています。
 1月18日の議会運営委員会から検討が始まります。ご意見を賜れば幸いです。


議会基本条例の検証と今後の課題[2011/12/28…市民ネット]
 
 議会基本条例の制定は、長野市議会におけるこれまでの議会活性化の取り組みを集大成するとともに、求められる議会の役割に鑑み、議会機能の強化を図り、住民の信託に応えようとするものであった。
 議会の役割は、市民の声に基づき、市行政を厳しく監視・チェックし政策決定を行うとともに、市民の幸せのために市行政の足らざる部分を政策提言・政策立案し実現することにある。
 過ぐる市議選の低投票率等に鑑み、市民から遠い存在となっている議会を、市民に身近な議会へと改革し、真に市民の信託に応えられる議会の姿勢を打ち出すことは急務である。
 「議会の議論が見えない」との声に対し、議会基本条例の理念を活かし、市政報告会・市民との意見交換会をはじめ、議会活動の「見える化」を図ること。無論、議員個人の市政報告・情報発信をより活発化することも重要である。
 「議員の活動が見えない」との声に対し、政策条例を立案し制定させていくプロセスと結果をつくりだすこと。市側が提案する議案をはじめ市長提案について、何を焦点にして、どのように向き合っているのか、議員の対応を市民によりわかりやすく広げていくことが重要であると考える。

 条例制定から2年余、議会質問における一問一答方式の定着とともに、関係当該地域における委員会開催、子育て子育ち検討会の活動、議会審議における参考人制度の活用、市民会館建設をめぐる市民説明会の開催など、議会として広く市民の意見を広聴し、かつ説明責任を果たそうとする取り組みが広がったといえよう。また、長野市商店街の活性化に関する条例を議員提案条例として制定してきたところである。(議会基本条例制定後の動きについては、議会事務局発行の議会概要=H23年度板改訂版を参照)

 しかしながら、議会改革・活性化の道は半ばであり、条例制定時における積み残し課題及び、条例制定後の試行錯誤における課題等を明らかにしながら、更なる議会改革・活性化の道筋を確立していくことが求められている。
 かかる行為は、条例の附則に定める「検討」、すなわち「常に市民の意見、社会情勢の変化等を勘案し、必要があると認めるときは、条例の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずる」ことを実践しようとするものである。
 以下は、第2条の基本理念にのっとり、第3条の基本方針に定める5つの議会活動の基本方針に沿って、関連する章・条文を掲げ、これからの課題(⇒部分)として整理したものである。

 *長野市議会基本条例(PDF版)
 *議会基本条例制定後の動き(議会事務局まとめ「議会概要」より)

Ⅰ.第3条・基本方針 第1項について
 「議会活動を市民に対して説明する責務を有することに鑑み、積極的に情報の公開を図るとともに、市民が参加し
  やすい開かれた議会運営を行うこと」
 *第2章 第4条3項 議会活動についての市民に対する説明
 *第3章 第6条   議会運営の原則
 *第5章 第12条 市民の参画機会の充実
       ⇒議会傍聴の促進に向け、夜間・休日議会の開催について、費用対効果等を斟酌しながら検討する。
       ⇒議会傍聴への要約筆記の導入。
       ⇒議会中継録画放送(アーカイブ)における「テロップ」(要約筆記)の導入
      第13条 委員会等の公開
       ⇒委員会(常任・特別)の会議録のホームページへの掲載=議事録検索システムの導入。
       ⇒委員会(常任・特別)における行政視察報告の公開
      第14条 情報公開の推進
       ⇒委員会(常任・特別)における行政視察の市民報告会の開催
      第15条 議会広報の充実
       ⇒ウェブサイトの充実(会派及び議員ページへのリンク)
       ⇒議会報編集委員会を「広報広聴委員会」(仮称)を改組し、議会報作成だけでなく、市民との意見
        交換会(別掲)等の計画・立案を担う部門を作る。

Ⅱ.第3条・基本方針 第2項
 「市民の意思を的確に把握し、市政及び議会活動に反映させること」
 *第2章 第4条1項 市政全般の課題・市民の意思の的確な把握
      第4条3項 議会活動についての市民に対する説明
      市民説明会の継続及び市民との意見交換会の制度化
       ⇒議会としての市民との意見交換会を制度化する。市行政の重要政策・施策に関し、市内をブロック
        化し、議員持ち回りで計画する。
       ⇒そのために議会運営委員会のもとに、専門委員会を設置し、計画立案・執行を担う。かかる専門委
        員会は、議会報編集委員会を「広報広聴委員会」(仮称)として発展的に改組する。
       ⇒市民との意見交換、市民の意思の把握を主とし、定例的な議会報告は従とする取り組みでよいと考
        える。

Ⅲ.第3条・基本方針 第3項
 「議会の本来の機能である政策決定並びに市長等の事務の執行について監視及び評価を行うこと」
 *第2章 第4条1項 市政全般の課題・市民の意思の的確な把握
         4項 議員間の討議の尊重
      第5条3項 会派間の調整と合意形成
 *第4章 第8条   議会の機能の強化
  及び
  第6章 第17条 重要な政策等の監視及び評価
       ⇒日常的な監視・評価のため、通年議会を制度化する。
       ⇒予算委員会の設置及び審査
      第9条   検討会等の設置
       ⇒特別委員会における調査事項の在り方について検討を深めるとともに、特別委員会でフォローでき
        ない重要な課題について、検討会の在り方を検討することが必要と考える。
       ⇒議会改革の継続的な推進のため、「議会改革推進委員会」を設置する。
      第10条  議員間討議
       ⇒政策討論の制度化。議員間討議の規定に照らし、また対市長の観点から「論点及び争点を明確」
        (第16条)にするため、議案及び諸計画等の審議において「論点・争点を明確にする」議員間討
        議、政策討論会を仕組みとして確立する。会津若松市議会等の取り組みを参考に検討する。
      第11条  政務調査費
 *第6章 第19条 法第96条第2項の議決事件
       ⇒地方自治法の改正により基本構想が議決案件から除外されたことにより、基本構想及び総合計画を
        議決すべき事件として条例化を図る。

Ⅳ.第3条・基本方針 第4項
 「提出された議案を審議し、または審査し、及び独自の政策立案又は政策提言に取り組むこと」
 *基本的に前記「Ⅲ.第3条・基本方針 第3項」の部分と同様とする。
 *特別委員会の中間報告または最終報告が、政策提言となるよう努める。

Ⅴ.第3条・基本方針 第5項
 「議会改革を継続的に推進すること」
 *第7章 第20条  議会改革の継続的な取組
       ⇒恒常的かつ継続的に議会改革を検証し諮問する機関として、議会運営委員会のもとに「議会改革推
        進委員会」(検討会として)を設置する。
       ⇒議会改革に関わる調査研究、研修等の開催。議会運営委員会における他市議会視察結果の全体化。
 *第10章 第25条 議会及び議員の責務
       ⇒第2項の条例の研修について、議長主催による「研修会」を制度化し、条例の理念の徹底を図る。
       ⇒また、これに関連し、先進的に取り組みに学ぶため、先進議会の代表を招き研修を深める機会を設
        ける。

Ⅵ.その他
 *第3章 第6条第4項
       ⇒正副議長の中立公正な職務執行のため、正副議長は会派を離脱し、中立公正な立場を担保する。
       ⇒公務日程の公開。

                                                以  上