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09年6月24日
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総務委員会での論点から…市民会館・利用者負担・消防の削減


 23日の総務委員会では、議案である補正予算案を全員賛成で採択するとともに、議員提案の「経済危機対策などに伴う地方負担の軽減を求める意見書」を全員一致で採択しました。
 所管事項では、第一庁舎・市民会館の建て替え問題、投票所の縮小に関わる投票率アップの方策、指定管理者のガイドライン、住民自治協議会の活性化、地域活性化アドバイザーの資質と役割、中山間地域の消防3分署の人員削減問題、利用者負担の見直し問題などを審議。
市民会館・建設候補地選考の比較検討、詳細の開示を

私は、市民会館建て替え問題で、建設候補地を10カ所から3カ所に絞り込んだ経過と内容、合併特例債の活用の実際の効果などについて質しました。合併特例債を活用してH26年度までに竣工させることを条件にすることで、絞り込んだ3カ所以外で適地があっても外されてしまったということはないのか、「100年建造物で市のシンボル」(市長)となる市民会館は、50年・100年というスパンで考えることになるが、合併特例債の活用にこだわらずに、真に市民サービスの向上につながる適地を模索すべきではないのか、10年・20年たって「あそこの方が適地だった!」としたくないという問題意識からです。市民会館の規模・機能に踏み込んでの質疑にはできませんでした。答弁は「必要となる周辺環境整備なども比較検討した結果」としますが、明快な答弁が得られたとは思っていません。比較検討の詳細情報が必要です。
市では市民会館の建設費を48億円と見積もり、もっぱら「駅前」「権堂」の再開発事業を活用する手法に頭がいっているようです。どんどん先に進んでいて、議会側が追いついていないことを実感します。9月には候補地が決まり、事業計画が作られていくことを考えると正直、焦ります。当然にして議決を求められるからです。
また、「1500人収容」という規模・機能の問題も、もっと議論されるべきです。「1500人・5000?の面積」を基準に候補地の選考が行われているからです。この前提条件が異なると候補地は大きく変わってくるのではないでしょうか。私としては、「ホールは音楽専用機能と舞台機能を持ち、最大で700人から800人くらいの規模。100人から200人の会議室の複数併設で良いのでは」と考えているのですが…。
合併特例債を使わないと33億2500万円支出増の試算
下の表は委員会後に総務部庶務課から提出された、合併特例債を活用する場合としない場合の比較(単位:百万円)表です。建設事業費を50億円として試算されたもの。合併特例債と合併推進債との差額は15億500万円(余計にかかるお金)、合併特例債と起債なしでは33億500万円も違いが出てくることになるようです。合併特例債を使う場合は50億円の95%、47億5千万を借金し、交付税で措置される33億2500万円が起債による財源ということになり、不足分に基金を投入するという考え方になっています。
これを見る限り、合併特例債の活用は借金とはいえ、かなり有利に作用します。市の持ち出し分(一般財源の投入)が少なくなるということです。

   工事費 起債  市負担  市負担内訳   
 (一般財源)  (基金) (基金残)
合併特例債  5,000  3,325  1,675  0  1,675  681
合併推進債  5,000  1,800  3,200  844  2,356  0
起債なし  5,000  0  5,000  2,644  2,356  0

         *基金は「市制90周年記念文化施設建設基金」で23億5600万円
         *合併特例債はH17年の4町村との合併に基づく有利な借金。工事費の95%を借金でき、
          内70%が交付税で措置されるもの。
         *合併推進債はH21年の新町・中条村との合併で利用できる借金。工事費の90%の借金
          で40%が交付税措置されるもの。ただし、市民会館建設に活用できるかは不明らしい。

利用者負担の見直しで「集中審議」を提案
 利用者負担の見直しは行政改革推進局が進行管理することになっていますが、児童センターの有料化、老人いこいの家の有料化、がん検診の受診料値上げなど「具体的な事柄は担当部局で行っており詳細を答える立場にない」とされ、審議が深まらないことから、負担見直しの全事業または当面必要な事業に絞って、総務委員会で行革局と担当部局の参加のもとに集中審議することを提案しました。正副委員長のもとで検討することになりました。

七二会・飯綱・鬼無里の消防人員削減計画は白紙に
 3年間実施を棚上げし、現在、「市民サービスが低下しないようにできるか、データをとって対応検討中、時間がほしい。高規格救急車・救急救命士の配置も検討したい」(消防局長)とされた中山間地域の3消防分署の人員削減問題。救急の出動状況などの調査を行っているようですが、火災・救急に十分対応できる「裏打ちデータ」になるとは考えにくいと思います。「消防第一線は、市民の生命と安全を守るために必要なマン・パワーであり、消防3分署で人員削減しない道を明確にすべき」と強く求めました。

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