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2012年9月24日 サッカースタジアム改修事業費80億円に、課題を指摘して賛成討論

 9月24日、本会議において、長野市一般会計補正予算案に対する賛成討論を行いました。論点は今議会の最大の焦点である南長野運動公園総合球技場の改修事業費80億円です。
 「もろ手を挙げての賛成ではない」というスタンスを明らかにした上で、積み残されている課題を指摘、行政側の誠実な対応を求める内容としました。
 補正予算案は賛成多数で可決しました。反対は無所属議員1人と共産党議員5人。ただし、共産はサッカースタジアムの改修費には賛成で権堂B1の再開発事業に反対する内容です。
 注目のサッカースタジアム改修費80億円は、いろいろな条件を付しつつですが、39議員のうち38議員に支持される結果となりました。議会としての議決責任、説明責任が問われることを深く自覚し、さらに事業全体の検証に取り組みたいと考えます。 

33番、市民ネット、布目裕喜雄です。
 議案第89号、H24年度長野市一般会計補正予算について、原案通り可決すべきとした各委員長報告に賛成の立場で討論します。

 討論の論点は、今議会の最大の焦点である南長野運動公園総合球技場の改修事業費80億円です。

 AC長野パルセイロにはJ2昇格をめざし、安定した経営のもとで大活躍してもらいたいとの熱い期待を抱いていますが、ホームタウンとしてのサッカースタジアム整備に80億円との提案に対し、気分的には、もろ手を挙げての賛成とはなりません。課題がたくさん残っていることを指摘したいと思います。

 サッカースタジアム建設問題を振り返ると、当初の「J2基準でのスタジアム整備に60億円」という考え方も、実は議会に正式に提案されてものではなく、今年1月に検討中の課題として説明されたものでした。それが、パルセイロのJリーグ準加盟承認を経るや、9月議会直前の8月に「J1基準で80億円」との考え方に変更され、一挙に補正予算案の債務負担行為として提案となったものです。
 行政側としては、1月以来、検討を続けてきた熟慮の結果というのかもしれませんが、議会側からすると唐突感は否めないし、市民にとっても理解を広げるだけの情報が行き届かない中で、予算だけは決められるということになってしまうところに、正直、悩みと迷いがあるのです。

 さらに、サッカースタジアムの建設適地を検討するため、随意契約で(株)KRCに発注した「改修検討業務委託の報告書」では、必要な検討事項すべてがチェックされておらず、極めて“不適格”なものであったことが判明。しかも、南長野運動公園でのJ1基準での「検討業務委託」も、競争入札を経たとはいえ、同会社が受託。80億円の積算根拠・積算方法のが信頼性が揺るぎかねない問題も浮上しました。

 本会議での質問にも取り上げ、それぞれ答弁がありました。80億円の財源確保を巡っては、「国からの交付金38億円は、事業としては認められたが、確定したものではない」「民間寄付6億円は担保されているものではないが、目標額に向かって努力する行政の姿勢を示したもの」「事業費の圧縮については、設計・施行一体のプロポーザル方式による技術提案等で、工事費の削減が図れる」、新たな32億円の借金の将来への影響については「H23年度に約33億円の市債借入を抑制できたため、新たに32億円の借金をしても、従来の財政推計と同水準の財政状況を維持できる見込みで、将来の財政負担に大きな影響はない」「維持管理費は年間約1億5千万円と概算しているが、今後、維持管理費についても縮減に配慮する」と市側は答弁しました。

 すなわち、財源確保については、「確定していない」こと、「担保されていない」ことがあるけれども、パルセイロの活躍とサッカー競技の底辺の広がりに期待をしつつ、スピード感を持って対応しなければならない課題なので、「3年間で80億円の債務負担行為を認めてもらいたい」との、かなり荒っぽい、というか苦しい説明に終始している感が否めません。

 市長の財政運営の基本とする「入りを量りて出ずるを為す」となっているのか、との質問に、市長は「日々の経費削減に努めた結果、必要な財源を確保できたものであり、基本理念に沿っている」と答弁しましたが、「必要な財源はまだ確保できていないでしょう」と言わなければなりません。

 また、「”厳しい財政状況の折”が行政の常套句となっている中、サッカースタジアムの施設整備より、生活環境の整備や福祉、教育にもっと手立てを」との市民の声にどう応えるのか、との質問には「社会保障や教育環境の充実は、特に重要な課題だと認識。今後とも一定のサービス水準は確保しつつ、必要な投資を行う」と答弁しました。生活環境整備や福祉、教育へのしわ寄せは行わないとの答弁と受け止めます。忘れないでほしいと思います。

 さらに、パルセイロとの共催で開くとした情報・意見交換の場について、10月中にも開催する計画を明らかにしました。Jリーグをめざすパルセイロとしての経営計画について、ホームタウンである長野市民とのの合意形成を図っていく場として、パルセイロとの共催による意見交換会を開くことは重要だとは思いますし、さらに計画的に回数を重ねる必要があると考えますが、行政としての市民に対する事業説明会とは別物だといわざるを得ません。市民に対する説明責任の果たし様が問われていると思います。

 建設企業委員会では、7項目にわたり市民への説明を求める請願が全会一致で採択されました。この結果を真摯に受け止め、誠実に応えることを強く求めたいと思います。

 先日、市民の方からメールをいただきました。「80億円という改修費の費用対効果を検証したのですか?そこから、スタートするべきではないですか?何故、建設にあたりPFIやPPPを検討せず、直営なのですか。何故、市民の多くに情報が提供されない中で、議論のみが先行しているのですか?パルセイロの選手に、長野市出身者が何人いるのですか?市民の血税を拠出することに、大儀がないのではないですか。野球やバレーボール、水泳、柔道etc、それらに一生懸命取り組んでいる彼・彼女らには支援がどの程度あるのですか?なぜ、サッカーだけなのですか?」といった内容です。
 メールのすべてを肯定するものではありませんが、もっともな指摘が含まれていることも事実でしょう。

 議会としての議決責任・説明責任が鋭く問われていることを深く自覚する必要があると痛感します。
 議会としては、事業を認め、事業費予算に賛成して「終わり」ではありません。市民の期待と疑問に答えるために、事業に対する厳しい検証を怠らず、徹底した情報開示と説明責任を行政側に引き続き求めていくことが不可欠です。

 また、行政側には、将来的な財政への影響、福祉や教育へのしわ寄せ、新交通システムをはじめとする新規事業の見込み、AC長野パルセイロのJリーグ昇格基準の達成や今後の経営計画の実現性などとともに、市民合意が課題として残っていることを改めて強く指摘し、今議会における市側の答弁に対する一貫した責任を求めたいと思います。

 市民の間にある期待と懸念にしっかりと応え、かつ、希望が失望にならないことを強く願い、南長野運動公園総合球技場の改修に対する賛成討論とします。