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2011年1月7日
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つぎはぎ的な「セントラルスクゥエア」活用案…再考を強く促したい

1月6日、中央通り沿いにある「セントラルスクゥエア」の活用案が議会側に示された。長野冬季五輪の表彰式会場で賑わった「セントラルスクゥエア」は現在、有料駐車場に使われている。活用案は老朽化したステージ等を撤去し、中央通り側にオリンピックメモリアルとしてのポケットパーク、(仮称)「表参道長野五輪メモリアルパーク」を整備するもので、観光客や買い物客の休憩場所、写真スポットにし中心市街地の「名所」にしたいとする。

 計画案では、ポケットパークは縦23メートル、横9メートルの長方形。五輪マークやミニ聖火台をパーク内に移すとともに、周辺を植栽し、長野五輪表彰式会場だったことを紹介する案内板やベンチを置く。H23年度の事業とし、事業費は約2800万円を見込む。

 また、ステージを撤去した跡地・約2000㎡の活用方法として、善光寺花回廊や長野びんずる党のイベントスペースの一部として活用したり、観光客に善光寺の正面から歩いて参拝してもらうための大型バス駐車場(待機場)の実証実験を行うとする。善光寺の参拝客をパティオ大門や「表参道長野五輪メモリアルパーク」など、中央通り方面に誘導し商店街の活性化につなげることが狙いとされる。

 セントラルスクゥエアの土地は個人が所有していることから、パーク用地とステージ周辺の用地、約2200㎡をJR長野駅近くの市有地と等価交換して取得する方針も示された。

*左の写真は、セントラルスクゥエアの計画俯瞰図。左の赤枠部分がポケットパーク、右側が大型バス駐車場。右写真は、撤去される予定のステージ。

この日の説明は、市民ネット・政信会・公明党・無所属議員の合同会議で行われたが、つぎはぎ的な用地取得や大型バス駐車場の実証実験、セントラルスクゥエア用地の活用方法に疑問の声が相次いだ。

 私は、セントラルスクゥエアを用地取得するかどうかは別としても、全体の活用計画をまず策定するべきで、つぎはぎ的な活用方法はいかがなものかと疑問を呈するとともに、活用方法の練り直しを求めた。また、大型バスの駐車場として実証実験を行うとするが、入り口部分の道路幅員は6mしかなく、バスが相互通行できない問題を残す。そもそも中央通りは歩道を拡幅する歩行者優先道路として整備することが既定方針であり、歩行者優先道路に大型バスを通行させるという発想は、既定方針に逆行するものである。

 12月議会では、大型バス駐車場の整備について、都市計画道路・県庁~緑町線の整備に合わせて沿線で検討する方向性が示されたが、この方向性とも整合がない計画といなければならない。私は、駐車場整備よりも、善光寺観光の大型バスは東西道路である昭和通りの新田町交差点(もんぜんぷら座とトイーゴの交差点)付近や国道406号線の大門交差点(パティオ大門の交差点)付近で観光客を降ろし、善光寺裏側の駐車場で待機するシステムを観光都市のルールとして確立することで、観光客の中心市街地での回遊性を高め、善光寺は正面から参拝し、参拝後は裏の駐車場でバス乗車するといった人の動線をつくってはどうかと考える。

今回の提案は産業振興部・商工振興課によるものだが、都市整備部との調整・協議が終わっているわけではなさそうだ。善光寺観光のための大型バス駐車場のあり方や中央通りの歩行者優先化を柱とする中心市街地の交通セルのあり方は、もっと深く検討されるべきであろう。また、メモリアルパークの考え方については否定しないものの、暫定的な中央通り沿いの一部ではなく、通り沿い全面に展開することを考えられないのか。いずれにしても、セントラルスクゥエア全体の活用方法をはじめ、再考を強く促したい。


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