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2010年10月8日
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バス交通活性化…8事業中止へ、ICカードは着手

「地域公共交通を都市の装置に」…市内の生活バス交通の活性化・再生に取り組む中、国の補助金が大きく削減されたことから、「市民の暮らしを支える・ながのバス交通プラン」(=地域公共交通総合連携計画)を策定した市公共交通活性化・再生協議会は4日、「計画」に盛り込んだ33の事業の内、未着手の8事業を中止するとともに、ICカード導入に向けた事業にとりかかることを決めました。5日には議会会派に説明が行われました。
 事業の見直しで便利な公共交通の実現に課題が残されるものの、問題は「乗って残そう!公共交通」へ、市民をあげた意識転換と取り組みです。


半減した国の補助金

 今年から3年間で実施する生活バス交通の再生プランは、13億6,900万円余の事業費(国補助金2分の1)で33事業を実施する計画。今年度事業として9,463万円余の匡補助金を見込みましたが、交付額は4,053万円、予定の4割に削減されたことから、計画の見直しが迫られていました。


来年度は新しいスキームで453億円、いまだ不透明だが…

 国の地域公共交通再生のための予算は今年度40億円、前年度の69億円に比べ4割減となったことが直接響いています。事業仕分では「自治体の判断に任せる」として、財源の裏打ちなしの地方丸投げ方針となっていたものから、国土交通省の行政事業レビューで、地域公共交通活性化再生法に基づく事業は廃止し、地域が主体的に取り組む事業を支援する新しいスキームを検討するとされる中、来年度予算の概算要求では、国民の移動権を保障する交通基本法の制定を見据え、新規に『地域公共交通確保維持改善事業~生活交通サバイバル戦略~』を打ち出し、453億円を要求しています。前年度の193億円に対し2.3倍となります。


地域主体で総合的交通支援へ

 『地域公共交通確保維持改善事業~生活交通サバイバル戦略~』では、これまでの国の支援策が①期間限定の立ち上げ支援、②広域幹線等に限定、③事後的な補助、モード毎の補助が中心であったことを抜本的に見直し、バス交通・デマンド交通・地域鉄道・離島航路・航空路等を一括で支援する地域公共交通確保維持事業、バリア解消促進事業、調査事業を柱と、「全国のどこでも誰もが移動手段の確保が可能となる社会の実現」をめざすとしています。「元気な日本復活特別枠(1兆円)」を利用するスキームで、政府は政策コンテストを実施した上で最終決定するとの方針のため、概算要求額の行方は不透明さが残りますが、期待がつながる新規施策といえます。


ICカード事業に着手

 パリア解消促進事業にICカードの導入支援が盛り込まれたことから、延期していたICカード事業に着手することを方針化しました。12月中までにカード事業者を選定し、H24年7月からの本格運用をめざすとしています。事業費は4億4,000万円の見込み。市民の利便性の向上はもとより、地域振興と連携し、発展性のあるICカードとできるかどうか、投資に見合った効果を生み出せる取り組みが必要となります。


中止となる8事業

 計画した33事業のうち、次の8事業が中止になるとされました。
  ①朝・夕の急行便の新設・増発(1000万円)
  ②ハイグレードバス停の整備(480万円)
  ③パーク・アンド・バスライド(30万円)
  ④サイクル・アンド・バスライド(1440万円)
  ⑤ノンステップバス車両の充実(⑧に含む)
  ⑥バスロケーションシステムの導入(1億3750万円)
  ⑦バス事業者が混在するエリアの単純化(3600万円)
  ⑧低公害バス車両の購入(2億4000万円)
 また、既に実施している地域循環バスの実証運行で、①日当たりの利用者が1人に満たない「古里線」は10月末まで中止することを決めました。また、来年度6月から実施を予定していた循環バス「茶臼山動物線」を前倒しし、H23年4月から運行することとし、今年度中に小型バスを1台購入する見直しも行われました。

 事業の見直しはやむを得ないところがありますが、朝・夕の急行便の新増設やパークアンドバスライド(系列の事業者との連携による)などは、事業者の自主的な取り組みとして実施することを追求してもらいたいと思います。


総事業費を8億3,850万円に圧縮

 こうした事業の見直しで、当初見込んだ13億6,900万円の事業費を8億3,850万円(▲5億3,050万円)に圧縮するとします。市の負担は4億6,000万円から3億2500万円に(▲1億3,600万円)、事業者の負担は2億2,100万円から1億円に(▲1億2,100万円)にそれぞれ圧縮されます。国の補助スキーム2分の1を前提としていますから、国の方針次第ではまた見直しが必要となる可能性も残しています。同時に事業者の負担が大丈夫なのかということも気がかりではあります。

バス、鉄道、タクシーなどを一体で地域公共交通ネットワークを考える発想の転換が必要に

 国土交通省の新しい事業の発想は、地域の交通ネットワークを支援する、自治体中心(或いは協議会中心)に主体的に取り組まれる交通ネットワークは支援していくということにありそうです。多分「パッケージ支援」のスキームになりそうですから、自治体において、バス、地方鉄道、タクシーというモード(県段階では航空も含む)を連携させた地域公共交通ネットワークを「移動の保障」という観点から創り上げる必要性に迫られます。

 長野市域においては生活路線バス、地域循環バス、デマンド交通、タクシー、長野電鉄屋代線・長野線の総合連携のネットワーク、さらにしなの鉄道、長野以北の今後の在来線との連携も問われるということになります。まさに「総合生活交通マスタープラン」が必要です。
屋代線の実証運行終わる

長電屋代線…実証運行終わり、存続に向けた具体的な検証始まる
 長野電鉄屋代線の存続に向け、7月から3カ月の期間で実施されていた
実証運行が終了しました。これから、利用状況の変化等の数字がまとめられ、同時に「新しい運行形態への移行」問題の検討が具体化します。
 屋代線沿線では「屋代線存続を願う議員連盟」の呼びかけが始まりました。市議会の公共交通対策特別委員会(=委員長・岡田荘史議員・議員連盟呼びかけ人)のメンバーにも呼びかけてもらうこととし、私も副委員長の立場で参画する予定です。
 存続運動は、この秋から冬にかけてが山場となります。

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