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09年12月4日
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市民ネット・H22年度予算編成における重点政策・施策の要望書


12月4日、長野市議会市民ネットとして、鷲沢市長に「平和を希求、人権を尊重、自治を実現。安心・安全が市民の心に響く長野市政を」と題した平成22年度予算編成における重点政策・施策の要望書を提出しました。以下は要望事項。PDF版はこちら。
また、徒然日記に要望の際のやり取りを掲載しました。合わせてご覧ください。



平和を希求、人権を尊重、自治を実現

安心・安全が市民の心に響く長野市政を

 

平成22年度予算編成における重点政策・施策の要望書

 

2009年12月4日

長野市議会・市民ネット

池 田    清

布 目 裕喜雄

 

Ⅰ.鷲沢市政3期目にあたって

 

(1)政権交代により、さまざまな法改正や制度改革が進められようとしています。地方分権から地域主権が大きく打ち出される中、市民にとって最も身近な基礎自治体である長野市への期待がより高まっています。時代が大きく動く時こそ、新しいまちづくりの時です。

参加と協働をキーワードに、長野のまちづくりの新しいステージをつくる。さまざまな変化に確実に対応し、市民生活を守り育む。このことを第一に、市民の「夢」と「希望」を「形」にする長野市政の実現が問われていると考えます。

(2)老いにも若きにも、男にも女にも、ハンディキャップを持っている人にも、暮らしの隅々にセーフティネットが行きわたり、ともに平和を希求し、人権を尊び、自治を実現していく、そうした「まちづくり」を長野市政に求めたいと思います。

平成20年度のまちづくりアンケートにおいて、「特に力を入れてほしい施策」として上位に上る「医療体制の整備・充実」「安定した雇用の確保」「介護予防の充実、介護サービスの充実」「子育て支援の充実」「利用しやすい行政サービスの提供」「バスや鉄道などの移動手段の確保」「ごみの減量・再資源化の促進」等、市民から見てメリハリの利いた政策・施策展開が求められるところでもあります。

また、市長の標榜する「市民党」「みんなの声がつくる『ながの』」のスタンスが、すべての市政運営に謙虚に貫かれることを強く願うものであります。

(3)「グローバルに考え、地域から行動する」…私たち市民ネットは、鷲沢市政3期目の予算編成・初年度(平成22年度)にあたり、広がる地域格差、所得格差を是正し、市民が明るく豊かに安心して住み続けられる地域づくりを進める立場から、重点政策及び重点施策について、「選択と集中」のもとに限定し、次の通り要望します。

 

Ⅱ.11の重点政策と重点施策

 

1.環境都市・ナガノを世界に発信。

公約である「すべての政策に“環境”の屋根をかけ」「カーボンニュートラルシティの実現をめざす」具体的な取り組みが求められるところである。

 

①「地球温暖化対策地域推進計画」を策定するにあたり、温室効果ガス1990年度比25%減を達成できる方向性を加味できるよう見直す。エコでスローな生活スタイルへの転換をハード・ソフト両面で展開できる取り組みを促進する。

②公立施設への太陽光発電システムの積極的な導入に努める。市が補助金を出す民間福祉施設等の建設にあたっても太陽光発電システムの導入を支援する。発電状況を示すパネルを設置するなどして市民の関心を高め、温室効果ガスの削減などの意識啓発に努める。

③バイオマス資源の有効活用のため関係する林業、農業、食品工業関係者との連携を強めるとともに、新たなエコビジネス創出のためより積極的な支援を行う。公共施設へのペレットストーブの普及を図るとともに間伐材の有効利用に務める。

④エコビジネス分野への新規参入については税制面などでの優遇措置を講じる。

⑤脱マイカー施策を、世界的な取り組みとなっている「カーフリーデー」(マイカーの立ち入り規制を含む)などを参考に具体化する。

⑥家庭ごみ処理手数料の有料化に伴い、継続的に意識啓発に取り組むとともに、不法投棄監視体制を強化する。

 

2.都市内分権は地域主権の観点から官主導から民主導へ転換。

財源・権限を住民自治協議会に移譲し、地域主権で住民自治協議会を真の住民自治組織へ。区長制度は市長委嘱職を廃止し、住民自治の地域代表としての区長の役割を再確立する。住民総参加を目標とする住民自治協議会活動の新たな創造、住民自治に根差した地域コミュニティの再生を具現化する。

 

①委嘱制度廃止について区長の懸念を払拭するため十分な説明を行い理解を求める。

②住民自治協議会は地域の実情に即したものとなるよう議論と活動の醸成に十分な時間をかける。また、一括交付金についても地域からの意見を尊重して地域間格差を生じることのないよう万全を期す。

③役員など一部の住民だけでなく、一般住民が幅広く参画する住民自治協議会となるよう継続的な支援を行う。

④住民自治協議会の活動交流の場を設け、試行錯誤を通じ活動の底上げを図る。住民自治協議会の部会毎或いは活動分野毎に自主的にかつ互いに切磋琢磨できる仕組みをつくる。

3.「効率・採算」から「市民必要度・満足度」を基本にした行財政改革へ。

「民営化ありき」ではなく、行政が行う公的サービスの質と量を向上する。受益者・利用者負担の増は経済情勢や家計負担の状況を見極め、過度な負担としないよう「凍結」を含め見直す。

 

①自主財源の増大を図り、地方交付税の適正配分を確保するとともに、国の公共投資に伴う地方自治体の負担転嫁を改めるよう、税財源移譲を国に強く働きかける。

②財政構造改革プログラムの実施にあたっては、市民サービスを低下させないよう特に留意する。

③ILO94号条約(公契約における労働条項)を重く受け止め、地域の公正労働基準を上回るような契約とする。また、野田市の条例等を参考にしつつ、公契約条例制定に前向きに取り組む。

④指定管理者制度のモニタリングに、利用者アンケートのほかに市民が参画する第三者機関として(仮)「行政サービス検証委員会」を設置し、市民の声が反映されるシステムを具体化する。また、行政評価システムにおいて、施策評価・政策評価へと確実に拡充させるとともに、「事業仕分け方式」などを参考に、市民による行政評価のシステムを構築する。

⑤指定管理者の選定にあたり、選定過程の情報開示と説明責任を十分に行うとともに、地域振興にかんがみ、指定管理者の実績や地元事業者の育成の観点を加味した選定基準を付加し、地元民間事業者の活用を図る。また指定管理者が変更される場合、従業員の雇用継続が図られるよう指導監督をより強化する。さらに指定管理者の法令順守違反に厳正に対応するとともに、対応措置のルールをつくる。

⑥公民館への指定管理者制度導入は、住民自治協議会の成熟度を見極め拙速な取り組みとせず、公民館運営主体の現場の声を踏まえ、当分の間は直営を維持する。

⑦利用者負担の見直しは、地域経済情勢にかんがみ、家計支援の観点から、凍結を含め見直し、各種行政サービスの利用促進向上策を優先し取り組む。

 

4.市有施設の再生・再構築へ。ハード・ソフト両面から見直す。

焦点である新たな市民会館建設は、芸術文化活動と市民活動の拠点と位置付け、規模・機能について十分な市民の理解と合意を形成し、拙速に進めない。

 

①新庁舎の建設にあたっては、障がい者団体など利用する側の幅広い市民の意見を反映させ、使い勝手の良いワンストップサービスを提供し、環境モデルとなるコンパクトな庁舎を計画する。建設の財源として合併特例債に多くを依存することなく、現下の財政状況を考慮した庁舎とする。また、用がなくても訪れたくなる、市民の憩いの場となるスペースを設ける。

②市民会館の建て替えを「是」とするものの、合併特例債に多くを依存することなく、規模・機能・場所については、芸術団化団体をはじめとする関係団体、幅広い市民の意見を反映しながら、建設基本計画を立案する。また演劇・音楽を楽しめる照明・音響設備を備えるとともにソフト面にも力を入れ、自主企画による興業を行い、文化・芸術の発信地を目指す。演劇・音楽の練習の場を確保する。さらに、小中学生の芸術・文化に対する関心を高めるために施策を講じる。

③第一庁舎・市民会館問題について、過半の「市民会議」を単なる通過点にすることなく、さらなる市民会議の開催をはじめ、十分な情報開示のもとに双方向で市民との合意形成を図る。

④長野駅周辺の整備は、東口・西口の役割機能分担を明確にし、ひと優先・公共交通優先・景観優先のコンセプトのもとに、十分な検討のもとに慎重に対応する。

⑤学校施設の耐震化事業は最大限前倒しで実施できるよう促進する。また学校施設以外の市有施設、特定建築物及び住宅の耐震化を促進する。

⑥すべての市有施設、未利用地の有効性を検証するとともに、市民サービスの向上につながる施設・土地の有効活用に向けた対策を講じる。

⑦県勤労者福祉センターの跡地について、元々が勤労者のための施設であったことを踏まえて有効活用を検討する。

 

5.安定した雇用、安心できる福祉を最大の課題とし、
  長野市独自の暮らし支援策=セーフティネットを用意し、市民生活を護る。

 政権交代により、雇用・医療・福祉・介護など国の法制度の転換・充実が期待されるところであるが、国の法制度により保障されるシビル・ミニマムを上回る長野市水準の確保をめざし、住んでみたい都市、住み続けたい都市をつくる。

 

①市の緊急経済・雇用対策を拡充するとともに、雇用の拡大・確保、情報提供、共同・協業化を図るなど積極的支援の具体化を図る。特に若年労働者の雇用確保、フリーター・ニート対策を強化する。

②国で施行されているハローワークを拠点とする就労・生活支援のワンストップサービスの提供について、県と連携し長野市圏域における具体化を図る。

③嘱託・臨時職員など非正規雇用職員について、官によるワーキングプアを生まないよう賃金・労働条件の改善を図る。

④更なる産業団地の造成を進めるとともに、トップセールスにより企業誘致を図る。

⑤国の障害者自立支援法の見直しを注視するとともに、地域生活支援事業は実施主体が市であることから「だれもがあたり前に暮らせるまち」をめざし、市単独の補助を増やす。

⑥後期高齢者医療制度の廃止に向けての動きを注視するとともに、市民の問合せには丁寧に対応する。

⑦長野市民病院は政策医療の役割を担い続けるとともに、医師・看護士の確保に万全を期し増床分のフル稼働を前倒しして市民の医療ニーズに応える。

⑧市民健康診査及び各種がん検診等の受診率を向上させ、疾病の早期発見になお一層努める。また、本人負担額は現行制度を維持する。

⑨市民とつくりあげた地域福祉計画を都市内分権の大きな柱と位置付け、住民自治協議会単位の地域福祉活動計画を住民参加により策定し実施していくため、積極的な支援を行う。地域活性化アドバイザーは適材適所の人材を確保し、拡充する。

⑩消費者庁発足に伴い、消費者行政の質・量の向上・拡大を図る。市民法律相談の充実をはじめ、消費生活センターの相談体制を拡充する。

 

6.子育ち・子育てに夢を、地域・行政をあげて応援。

 長野市の将来を背負う子どもたちは社会の宝である。「子育ち・子育て」施策は最重要課題の一つである。

 

①次世代育成支援行動計画後期行動計画については、議会の「子育ち子育て検討会」をはじめとする関係者の意見を反映させる。

②子ども部を設置し、出生から18歳までのライフステージ毎の子育ち子育て支援を縦軸で行う。

③子ども条例制定に前向きに取り組む。

④妊産婦の超音波検査に公費を助成する。

⑤無償で実施するとした「長野市版放課後子どもプラン」は、より厳しさを増す親の就労環境を考慮し、児童館・児童センターの拡充に軌道修正し、取り組みを全市化する。

⑥学校や学校復帰を目標とする適応指導教室や中間教室などに通えない子どもたちの居場所や親が相談できる場所を設ける。NPO等が行っている子どもからのSOSを直接受けとめる電話相談等への支援を実施する。

⑦提案されている保育園の民営化は、保護者及び地域との協議を継続し、拙速に進めない。また城東保育園の引き継ぎ保育にあたっては保護者の不安を招かないよう十分に配慮する。

 

7.歩いて暮らせるまちづくり、歩行者優先・公共交通優先のまちづくりへ。

地域公共交通の再生は喫緊の課題。公共交通を都市インフラと位置付け、再生・活性化に向け、国の支援を受けつつ、市独自の支援策を講じ、市民の足を護る。

 

①地域公共交通の活性化・再生における国の支援が持続的なものとなるよう、積極的な国に働きかけるとともに、生活バス交通システムの整備、屋代線の存続に取り組む法定協議会における「地域公共交通総合連携計画」及び「事業計画」が市民の理解と合意のともに着実に実現できる財政スキームを構築する。

②「マイカー依存・クルマ社会」からの脱皮・転換を確かなものにするため、マイカーから公共交通への利用転換に「(仮)市民エコポイント」制度など、動機づけとなる仕組みを構築する。また、企業等の公共交通利用を促進するため、法人税の軽減措置などの政策誘導のもとに「エコ通勤」を喚起する。

③しなの鉄道の活性化、長野以北の並行在来線の存続を見据え、総合計画・都市計画マスタープランに沿った(仮)「公共交通総合計画」を策定し、バス・鉄道・タクシーの総合的な公共交通システムの構築を図る。

 

8.中山間地域=田舎の原風景を残し、続けられる農業・林業を。

①農地の集約化と大規模化を要する「儲かる農業」から、農業の多面的価値に着目し、「続けられる農業」に転換する。

②国の制度改正を見据え、「中山間地域等直接支払制度」の一層の充実を図り、対象指定地域のすべての農地に適用する。

③地域奨励作物支援事業は、品目を拡大しさらに拡充する。

④実効性のある「地産地消・旬産旬消推進計画」を策定し、消費者に生産者の顔の見える関係づくり、地域内自給の向上を推進するとともに、食の安全を確立する。

⑤森林を緑の社会資本と位置付け、荒れた山を復元するため間伐等に集中的に取り組む。

⑥深刻化する有害鳥獣被害に対し、抜本的な援助を行うとともに、野生動物と共存する集落づくりをめざす。

⑦過疎法の改正にあたっては、全市指定ではなく地域指定となるよう国に積極的に働きかける。

 

9.いのち、ライフラインを護る。

①水道局浄水場の運転管理業務の民間委託の拡大にあたっては、「水の安全」を最優先する監督指導体制を確立する。また、水道料金の改定は平成22年度において実施しない。

②消防の広域化は、消防が市町村事務である基本に立ち、少なくとも北信で1本部、東信で1本部、全県で4本部体制を堅持し、市民ニーズを把握しながら慎重に対応する。

③消防と救急の兼務の検討は、市域の地理的特性等を考慮し、命の安全に地域格差が生じることのないよう地域消防体制を確立する。

 

10.豊かであり続ける自然とホスピタリティを活かす。

①善光寺観光を広域観光の中核にしつつも、他の観光資源を再発見し、観光客拡大と滞在型観光への転換に向けた具体的な対策を講じる。また、長野コンベンションビューローと連携し、多様なコンベンション誘致・開催を積極的に行い、より経済波及効果を高めるまちづくりを進める。

②「おもてなし」の心を観光事業関係者のみならず一般市民まで浸透させる啓発活動を地道にかつ継続的に行う。

③実質債務超過となっている戸隠スキー場について、抜本的な経営改善計画を早急に講じる。

 

11.人権都市ながのへ、そして市役所に活力を。

①部落差別をはじめとするあらゆる差別をなくし、市民一人ひとりの人権を確立し認め合う市民社会の構築に向け、人権同和施策を推進する。

②結婚や就職をめぐり依然として深刻な部落差別に真正面から向き合い、市民はもとより運動団体とも連携した人権尊重施策を展開する。

③市民サービスの提供者としての市職員のやる気を引き出し、市役所・支所を活力あふれるサービス提供の拠点とする。また、労働組合を市役所の改革刷新の担い手と位置付け、対等・平等の関係を構築する。

 

以  上

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