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05年12月22日
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05年12月議会を振り返って(その1) 市長の所信・指定管理者etc.

 12月1日から始まっていた12月議会は20日、補正予算案と指定管理主制度の導入に伴う施設条例改正案など市側が提案した77の議運をすべて可決し閉会しました。鷲沢市政2期目のスタート、9月議会に引き続き「指定管理者」議会となった12月議会の概要を報告します。

●市長の市政運営所信を聞いて
 鷲沢市長2期目の初議会、市長は「常に38万市民の幸せを願い、『市民が主役』を大前提として市民の目線に立った行政経営に心がけ、市の特性を効果的に活かしながら、快適で質の高い元気なまちを目指したい」と抱負を述べ、「人間愛、大地への感謝、地域への誇り」をキーワードに「選ばれる都市“ながの”」を基本理念として、選挙で約束したマニフェストを実現していきたいとしました。その上で広報広聴制度の充実、市民合意形成の構築などを市政執行の基本姿勢として強調しました。いわく、「わかりやすい行政」をめざし現場主義に徹し情報公開を進める、よい情報も悪い情報もありのままに市民に提供し、課題を共有、一緒に考え、市民自らが「納得する」まちづくりを進めたいと…。この点は、率直に評価し、真摯な実行を求めたいと思います。違和感を禁じえなかったのが、やはり「民間活力の導入」部分です。「今後もぶれることのない確かな信念」であることは選挙戦でも強調されたことですが、「民間活力」を「事業者の活力だけでなく、市民一人ひとりの活力である」としたことです。「こういう言い方はないでしょう」と率直に思いました。何故なら、民間の力を市民の力に一般化することで、通常理解されている「民間活力」=民間経営企業体の活力の本質を見えなくさせてしまうからです。市民一人ひとりの活力がまちづくりの原点であることは当たり前のことであって、自らが「歴史的使命」とする民間活力の活用・民営化策とは本来別物のはずです。一方で「民営化・民間委託は、結果として市民の利益にならなければ、その改革は無意味。闇雲に進めるのではなく、市民にとって真に必要性が高いものに民間の力を活用していくことが大切」と語っていますから、こっちを本音として捕らえたいとは思います。特に「闇雲に進めるのでなく」に注視し、今後をチェックしたいと考えます。

●補正予算は8億7600万円余り
 補正予算案の主なものは、人事院勧告による人件費の調整額として1億2550万の減額、踏切事故が相次いでいる長野電鉄白山踏切に遮断機を設置する補助金600万、授産施設である長野若槻園が篠ノ井自動車学校跡に移転するための補助金1億500万、私立保育所への入所児童や生活保護受給者の増加による法定扶助費などの経費3億5000万余、日本司法支援センター長野事務所の開設を受け入れるために「もんぜんぷら座」4階を利用できるよう改修する経費1億3500万、綿内小学校・鬼無里公民館などで使用が判明したアスベストの除去対策に1200万などです。
 もんぜんぷら座4階は日本司法支援センターが開設される他、市の消費生活センター、雇用相談窓口、ながの観光コンベンションビューローが移転し、地下にぷら座BOXを2部屋増設し利用を拡大することに。来年10月1日のオープンとなります。費用は「まちづくり交付金」の国庫支出金が5400万、残り8100万は借金と一般財源によります。
 生活保護の受給世帯が急増しています。政府発表の「景気は回復基調」とは程遠い厳しい生活実態が現実です。市民の暮らしに暖かい市政をめざします。

●指定管理者制度導入に伴う条例改正40議案、議会のチェックに関し厳しく問題提起
 指定管理者制度は、市民サービスの更なる向上と経費の削減を目的に、公の施設の管理を民間に開放する新しい制度で、9月議会では154の施設で指定管理者を指定、この12月議会では、個々の施設条例の改正案が審議されました。類似の施設をまとめているため40の議案となっています。施設では、例えば市民会館が直営から「潟Rンベンションリンケージ」という企業に、勤労青少年ホームやサンライフ長野が直営から「潟Aクティオ」に、城山にある少年科学センターは直営から「潟Iーエンス」に、5つの市民プールが直営から「潟Vンコースポーツ」に、といった具合です。また社会福祉協議会や開発公社という外郭団体がそのまま指定管理者となった施設が93施設あります。

■「利用料金制」が内包する問題点…議会の議決なしで値上げに道開く
 9月議会では指定管理者の選定経過に関する情報提供の不誠実な対応を問題としましたが、今回は、施設の利用料金のあり方をめぐり厳しく問題提起しました。今までの施設の管理では、市民が支払う使用料・利用料は、条例で定め「公金」として扱われてきましたが、新しい制度では、「利用料金制」という新しい考え方を導入、「利用料金」は指定管理者が収受するものと定めています。つまり、公金ではなく事業者の収入となるわけです。しかも「利用料金」は固定の額を定めるのでなく、あらかじめ上限と下限を決めた「範囲」制をとり、この範囲の中で指定管理者の申し出により「市長の承認」で料金の増減が決められる仕組みになっています。すなわち、施設の利用料金は、条例で定める範囲内であれば、議会の議決を必要としないことになります。また、今までは市の予算審議の際に、「歳入」で使用料・利用料として収入度合いが、「歳出」では委託料として施設の管理運営状況がわかるのですが、新しい制度では「歳入」に利用料が盛り込まれません。したがって、施設の管理運営状況が不透明となり、議会のチェックを困難にさせる問題点を内包していることになります。

■茶臼山動物園、大人の入園料は「400円から600円の間」、子どもは「50円から100円」
 例えば、私が所属する建設企業委員会で審議した市の都市公園条例の一部を改正する条例案は、茶臼山動物園や動物園の遊戯施設などについて定め、利用料金制を取ることになっています。具体的には、動物園の入園料について大人が470円、子供が50円とされてきたものを、大人は「400円から600円」の範囲、子どもが「50円から100円」の範囲とすることになります。つまり、大人料金で470円から600円に値上げする際に、「市長の承認」のみでオーケーになるわけです。

■委員会で「附帯決議」提案するも実らず
 「利用料金制」は、地方自治法で認められた新しい考え方で、指定管理者に市民サービスを創意工夫する余地を広げ「やる気」を促す目的で作られたもの、その意図は分からないわけではありませんが、安易な値上げに道を開く危険性を残します。こうしたことから、範囲制を取らず具体的な固定料金を条例で定める、料金改定の際には条例改正としてその都度議会のチェックが図れるよう修正することを強く求めました。議案に賛成するか反対するか、率直にいって最後まで悩みましたが、最終的に理事者の「利用料金の設定については市が設置者としての責任から、指定管理者の申し出をそのまま認めるのではなく、利用状況や他施設の状況等を総合的に判断し厳正に管理する」「予算案審議時において痛く量の説明の中に利用料金等を含めた算出根拠を説明する」「市と指定管理者との間で締結する基本協定、年度協定を議会に報告し、議会の審議に資する」との答弁を引き出し、これを信じて賛成しました。
 賛成した上で、「安易な値上げはしないこと」「利用料金の算出の方法・根拠を市民に明らかにすること」「市民の利用度や満足度を高める観点から指定管理者の管理運営状況を厳正に管理すること」などを盛り込んだ「付帯決議」を提案しましたが、多勢に無勢で実りませんでした。
 今回の条例改正案の中では、利用料金制を採用した施設が57施設、うち利用料金に幅がある施設は19施設あります。2月頃までに「基本協定」が結ばれ、また年度毎の事業内容や委託費等を定める「年度協定」は4月1日付けで締結されることになります。3月議会における新年度予算案の審議で、引き続き厳しくチェックしていきたいと考えます。

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