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3月議会質問より➋…スパイラルの存廃問題、今日的な論点は?

スパイラルの存廃問題を巡り、長野市は4月4日の部長会議で公共施設適正化検討委員会の提言に沿って「一部休止」とする方針を固めました。

➡【関連】170405冬季五輪施設「スパイラル」…一部休止方針決める
➡【関連】170130長野冬季五輪施設「スパイラル」の存廃を考える

10日の市議会会派総会に市の決定方針が報告・説明されることになっています。

3月議会の質問で取り上げたスパイラルの存廃問題について報告するとともに、方針決定にあたっての今後の課題について整理してみました。

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市公共施設適正化検討委員会の提言

2月20日に検討委員会がまとめた『提言』は、『2018年平昌五輪後の「スパイラル」の在り方については、冬季の製氷は「休止」することが妥当と判断する。ただし、施設は夏季の協議トレーニングに利用して存続し、長野オリンピックメモリアルとして地域の活性化に資する活用ができる方向で検討することが望ましい』というものです。

いわゆる「一部休止」提言です。

長野市ボブスレー・リュージュパークの在り方について『提言書』(市HP)

『提言』の「一部休止」は、市民の利益にかなっているかという観点から考えると、地元や競技団体に配慮した結果、中途半端さが否めないと感じています。

3月議会の質問より

3月議会では、「一部休止」の『提言』を踏まえ、質問しました。

市側の答弁は、「提言を前提とした場合に考えられる可能性」としての断りがされた上でのものです。

A=答弁は、文化スポーツ振興部長です。➡は私の感想です。

Q.一部休止後、冬場の競技施設として復活整備の余地は残していないという理解でよいか?

A…「一部休止も全面休止も施設の廃止とは異なるので、コースや設備は存置し、再整備すれば再開する可能性はある。ただし、施設の老朽化等を考えると、再開には特段の事情があり、再整備や再運用に市の負担がかからない場合が想定される」

➡事実上、冬場の施設の再整備はないものと判断します。

Q.平昌五輪後、NTC競技別強化拠点の申請はしないものと考えるがどうか?

A…提言では、夏季のトレーニング施設としての存続が提案されていることから、平昌五輪後、夏季のNTCへの位置付けや強化支援が可能かどうか、申請時期までに国と協議する余地はあると考える。
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➡今日段階、この方向で国との協議が始められていると考えるべきでしょう。

Q.夏場にトレーニング施設を存続し利用を図る際の費用対効果は?

A…現在、夏季にはプッシュトラックやマシーントレーニングなどで、延べ1000人ほど利用しており、プッシュトラックでのスタートタイムを争う選手権も毎年開催されている。設備の維持コストはさほどのものでないと考える。

➡延べ1000人?実数は?「さほどではないコスト」とは?一人あたりコストは?…4月10日段階での宿題です。

Q.施設の跡利用は、建設時から議論のあった問題で、実現に至っていない課題。具体的な展望はあるのか?

A…安全性の課題などからレジャー的に使える施設ではないことから競技専用としてきた。地元からはミニマラソンや鷹の渡りの観察会、星の観察会などの提案がある。地域の活性化に資する活用について、市民からアイデアや意見を募り、行政と市民が一緒に考えていく必要がある」

➡地元の提案も可能性の検討はこれから。現状では具体的な展望はないが、広く検討したいとの域を出ていません。

Q.廃止・解体を見据え、全面休止(=閉鎖)とすべきではないか?

A…全面休止の課題は、経費は一番小さくなるが、施設が荒れ放題になる恐れがある。提言では、夏場でのトレーニングや地域活性化に資する活用を検討すべきとされている。

➡かみ合わない答弁です。事実上、「全面休止」は選択肢にないとの答弁です。その通りに展開しているわけですが…。
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Q.全面休止とすることで20年間で2億2000万円の負担軽減となる。この経費を公共施設マネジメントの基金とし将来に備えることが、市民の利益に適っていると考えるがどうか?

A…基金は総務部所感でH30年度を目標に創設が考えられている。財源等の基金積み立てのルールを含め、今後、幅広く検討する。

➡これも、かみ合ってはいません。「全面休止」が選択肢にない以上、こうした答弁に終わりますね…。

一部施設のメモリアル化、国による選手育成強化策を提唱

私は、3月議会の質問の中で、廃止するにしても13億5,000万円もかかると試算されていることから、直ちに施設を解体することは現実的ではないと考え、廃止・解体を見据え「全面休止」とすることを前提にした上で、地元の要望に対し、一部施設をメモリアル施設として残すこと、競技団体の要望に対しては、選手の海外遠征費の充実や選手育成強化策を国に対し一緒に働きかけていくしかないと強く提唱しました。

競技スポーツの強化は一自治体の負担で考えるべき課題ではないからです。

今日的な論点

3月議会では、「可能性」の議論でした。

市として「一部休止」方針を決定したことから、一部休止に伴う課題について、「可能性」から「現実的にどうするのか」に論点は移行します。

➊施設の再整備の可能性、➋NTC競技別強化拠点の申請の可能性と国の補助の具体、➌夏場の施設存続の経費負担の具体、➍練習施設としての維持が担保する選手育成・強化の有効性、➎施設の跡利用の具体、検討の手法、等々を詰めていきたいと考えます。

私は、五輪施設と言えども、スパイラルが市民負担の重い「負のレガシー」となっていることを直視し、粛々と風呂敷をたたむことが必要であると考えています。そして、ビッグハットやMウェーブなど残される五輪施設の維持・存続に集中していくことが重要だと考えます。

いつまでも「可能性」として検討するのではなく、現実的に「可能性」を一つ一つ閉じていく選択が問われていると思うのです。

少なくとも、地域で寄せられる市民の皆さんの多くの声は、私の主張に同意されるものです。
ご意見をいただければ幸いです。

当面は、週明け10日の市側からの報告・説明の場で、市側のこれからの考え方を質したいと思います。

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