課題先送り…次なる議会報告会

 市議会の議会活性化検討委員会(議長の諮問機関)では、5月に開いた長野市議会初めての議会報告会を反省し、参加された市民アンケートのご意見等を踏まえ、より市民に信頼され、身近な市議会となるよう、さらに充実した議会報告会の継続開催をめざして、検討を重ねてきました。

 8月7日に開いた13回目の検討委員会で、2回目の議会報告会の開催についてとりまとめを行いましたが、課題先送りの感が否めません。
 「鉄は熱いうちに打て」で、早期の次期開催を主張し続けてきましたが、力及ばずです。

 市民ネット選出の委員を務める私は、アンケートから継続を求める意見が多かったことから、年度内に2回目の議会報告会を市民の関心が高いテーマに絞って(例えば特別委員会の調査研究の報告及び意見聴取を柱にした報告会)開催する方向を提案してきました。
 検討委員会では、常任幹事会の報告会と特別委員会の報告会を分離開催して、当面、年2回程度を目標により市民の期待に応えられる議会報告会を追求しようとの意見が大勢となったものの、「年1回開催」に頑なにこだわり続ける最大会派・新友会の対応が壁となって、会派持ち帰り検討を重ねた結果、次のような「まとめ」となりました。
 
 『2回目の議会報告会は、平成26年3月市議会定例会の概要を中心に平成26年5月の連休明けに開催する。開催に際しては、更にわかりやすく充実した報告会とするため、参加市民アンケートの結果を踏まえ、報告内容・方法を見直し凝縮した開催、テーマを定めた開催、特別委員会を中心とした報告会の別途開催等について、運営(実施)組織において、改めて協議し、決定することとする』というもの。

 結局のところ、来年5月開催に向けて次期運営組織で改めて検討するという、“玉虫色の課題先送り”です。妥協の産物です。2回目の議会報告会の開催がゼロからの議論にならないことを切に願います。
 
 新友会の主張は「年1回とし、来年5月に1回目と同じ内容でもう一度開催した上で、今後の報告会のあり方を検討する」といったものでした。今年5月の1回目の議会報告会の経験から真摯に課題を整理し、次に生かしていこうという発想と姿勢が見えてきません。
 新友会の言い分は「議会報告会は大変だから、年1回で十分」といった市民不在のご都合主義ではないかと言いたくなります。少なくとも議会活性化の課題、なかんずく議会報告会の充実には後ろ向きであるといわざるを得ません。

 議会活性化の取り組みに終点はありません。市議会として市民に情報を開示し、市民の意見を踏まえて、市民に信頼される議会をめざす、この試行錯誤を繰り返すプロセスそのものが議会活性化の道程だともいえます。
 
 「市民に開かれた信頼される長野市議会」の実現は遠い道程です。

 とはいえ、成果が無いわけではありません。例えば、議会の情報公開の取り組みとして、常任委員会・特別委員会の議事録が3月市議会分から公開されました。各委員会の行政視察報告書も公開されています。
 市議会のページ・会議録の検索コーナーからご覧いただけます。議案に対する、或いは調査研究課題に対する議員の“考え方と対応”、“働きぶり”が見えます。ご覧になってください。そして、私の議会活動について批判的にご意見を賜れば幸いです。
http://www.kaigiroku.net/kensaku/nagano/nagano.html

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